ガエル記

散策

韓国映画

『岸辺の旅』黒沢清 その2『はちどり』

続けて観たこともあってその差異と共通点を感じたのが韓国映画『はちどり』です。 若いキム・ボラ監督第一作のシンプルな構成と比較すると本作は非常に技巧的な熟練を感じさせます。 『岸辺の旅』はタイトルからしても年を経て生きていく悲しさがあり『はち…

『はちどり』キム・ボラ

昨日観た『サニー永遠の仲間たち』で珍しく韓国映画に失望してしまったのですが巷で高評価だっただけにかなり残念でした。 これも評判の高い本作『はちどり』を観てどう思うか不安もありながら本作のすばらしさにため息でした。 ネタバレしますのでご注意を…

『サニー 永遠の仲間たち』カン・ヒョンチョル

上の本国・韓国版と使っている写真は同じなのにレイアウト・色味などで微妙に差異をつけた日本版ポスターを並べてみました。 韓国版がもっさりしているのに日本版はシャープな感じですが、この映画の場合は本国・韓国版が正解でしょう。妙なおしゃれ感は間違…

『殺人の追憶』ポン・ジュノ

今回観るつもりではなかったのにテレビ放送されたのを眺めているうちついつい入り込んでしまいました。 何度も観ていますが飽きることなく面白い作品です。 実を言えば本作はDVDを持っていていつでも見返すことができるのですが付随していたディスク2が未見…

『 The Witch/魔女 』パク・フンジュン

ヒロイン・ジュヤン役のキム・ダミの魅力が凄まじいです。 ネタバレしますのでご注意を。 前半の素朴な女子高校生の時も可愛くてこのまま話が進んでも楽しいくらいに良いのですが無論その純朴さは後半彼女が冷徹な魔女と変貌するための布石であるのは当然で…

『殺人の告白』チョン・ビョンギル

ずっと気になっていた映画でした。 『殺人の追憶』の原案ともなった実際の事件から想起された(というか『殺人の追憶』からなのでしょうけど)作品です。 既に時効となった連続殺人事件の犯人だと名乗る男がその顛末を小説として発行、しかも類まれな美男だ…

『あいつの声』パク・ジンピョ

アマプラで何気なく選んだらソル・ギョング主演だったのでそのまま鑑賞しました。 この映画は創作映画として評価されるものではなく実際に起きた出来事を扱った記録映画として分類されるという判断でいいのではないでしょうか。 ソル・ギョングは本作の6年後…

『雲を抜けた月のように』イ・ジュニク

イ・ジュニク監督作品アマプラにあるのを発見。うれしい。 しかも韓国の歴史ものを観たいと思っていたので一石二鳥の喜びであります。(鳥はかわいそうだが) ネタバレになりますのでご注意を。 本作より5年前に製作された『王の男』と比較すれば華やかでは…

『アンダードッグ 二人の男』イ・ソンテ

マ・ドンソク目的で鑑賞。実はマ・ドンソク初鑑賞です。 つまらなかったら途中でやめようと思っていたのですが、意外にもとても面白く最後まで観てしまいました。 後で知ったのですがドンソクさんではなくもう一人の「男」であるジニルを演じたミンホさんが…

『鬼はさまよう』ソン・ヨンホ

昨日の『殺人者の記憶法』の上質なディナーと違ってこちらはいかにもな韓国郷土料理の風味でした。美味くて飯が進むのですが強烈に辛い、というやつです。 ネタバレしますのでご注意を。 残酷な殺人、執念の復讐、深く強い人情、熱い夫婦愛、鍛え抜かれた男…

『殺人者の記憶法』ウォン・シニョン

またさらに凄いの観てしまいました。 頭が韓国映画向けになっていない時に録画していてよかったです。 韓国映画はなんやかやと良い特徴が多いのですが小さな女の子をとても愛らしく演出できるのがまた凄い。めちゃ可愛いんですよね。 アルツハイマーになった…

『ブレス』キム・ギドク

韓国映画は、と語れるほど韓国映画を観ているわけではないのですがやはりキム・ギドクの作る映画は韓国映画界では異質なのではないのでしょうか。 韓国映画界は驚くほど急成長していっていると感じます。 私が韓国映画にはまりこんで観ていた20年前は面白…

『悲夢』キム・ギドク 『二つのドラマ』手塚治虫 少し『キリング・ストーキング』

たぶん初鑑賞だと思うのですがもしかしたら過去ブログ記事に書いてたら観てるのでしょうw 以下ネタバレしますのでご注意を。 見知らぬ男女の夢がつながっていてその男の夢のせいで女が苦しむ、という不思議な物語です。 この映画を観ていて思い出したのがま…

『嘆きのピエタ』キム・ギドク 『どろろ』

もともとクギ作『キリング・ストーキング』の批評として選んだ『嘆きのピエタ』(未見だったにも関わらず)でしたがこちらのほうだけもう少し。 以下ネタバレしますのでご注意を。 お前を捨てた母親だと言ってイ・ガンドの前に現れた女性ミソンでしたが実は…

『キリング・ストーキング』クギ その4 『嘆きのピエタ』キム・ギドク 

前回の説明どおりかつて心酔していた映画作家キム・ギドク作品でしたが『うつせみ』(私は『空き家』となっていた頃観ましたが)を最後に次第に離れギドク氏の人格にも疑問を抱いてこの作品『嘆きのピエタ』は観ないままでした。 『キリング・ストーキング』…

『キリング・ストーキング』クギ その3 『悪い男』

クギ作『キリング・ストーキング』によってかつて耽溺しその後否定してきた「痛愛」を再び見直そうとしている私です。 「痛愛」というのは今思い浮かんだ言葉です。その言葉ではちょっと足りない「激痛愛」というべきか歪んだ愛の形であり傍から見れば愛とい…

『黒く濁る村』カン・ウソク

これは思いもかけずとんでもなく面白かったです。 言っちゃなんだけど昨日の『ヘレディタリー』よりも私にとっては価値ありの作品でした。 出だしはちょっとたるい感じで映像もいつもの韓国映画より質が落ちるような気がして低予算なのかななどと思っていた…

『監視者たち』チョ・ウィソク /キム・ビョンソ

面白いなあ。 ヒロインも脇も敵も魅力があって楽しいです。 変に残酷すぎたりエロすぎたりしないし、日本映画で必ず感じるジェンダー疑問だとかをちゃんと意識して作られているのがわかります。 この凄さってとんでもないことに思えます。 ずば抜けた能力を…

『京城学校 消えた少女たち』イ・ヘヨン

再鑑賞です。とても好きな映画です。いろいろな萌えポイントを押さえまくった作品です。前も書いたでしょうか。こうした韓国における日本支配下の恐怖状態というのは映画として最上のオカルトポイントなのですが日本人の私が書くのも怖いのですが韓国映画で…

『トンネル 闇に鎖された男』キム・ソンフン

今鑑賞中なのですがあまりに面白くて書いています。 アマゾンプライム鑑賞は今月末までなのでお早めに。 なんというか・・・長いトンネルの中で一人の男が自動車で走行中崩落で車中に閉じ込められてしまうという恐ろしい状況で彼を救助しなければならないの…

『少女は悪魔を待ちわびて』モ・ホンジン

おもしろいんだよねえ。毎日韓国映画を観ているのに実にバラエティの富んでいるしなにより配役がとても良い、と思うのです。 いつも比較になるのですが日本映画だと「なんでこの俳優?」となってしまうし演技はつまらないし魅力に乏しいのでがっくりしてしま…

『ハイヒールの男』チャン・ジン

これもまた見ごたえある面白い映画でした。冒頭のアクションシーンは切れまくってかっこいいです。 ではネタバレしますのでご注意を。 たったひとりで軽やかにヤクザどもをのしてしまうほどめちゃ強い刑事が実は女性になりたいという願望があったら、という…

『高地戦』チャン・フン

また凄い映画を観てしまいました。しばらく韓国映画から離れていたので良いのが貯まりすぎてます。 朝鮮戦争について知っているのは『MASH』くらいです。本作がどれほど史実なのかなどはわかるはずもありませんが本作の価値はそこにあるのではないと思え…

『ペパーミント・キャンディー』イ・チャンドン

ずっと以前私が韓国映画にはまっていた頃観たのですが、たぶん何もわかっていなかったと思いますw 今観ると少しだけその時よりは内容が把握できているのではないでしょうか。 とにかく凄い映画だと思ったのは同じです。 以下ネタバレしますのでご注意を。 …

『ハウスメイド』イム・サンス

『パラサイト』の元ネタとなったという『下女』(名作と言われている)のリメイク作品だそうです。 なんか複雑な紹介ですが、充分この映画の冒頭(のちょっと後)を観ても『パラサイト』を思い出しました。つまりとんでもない富裕の家に住み込みの家政婦がい…

『JSA』パク・チャヌク

実に久しぶりに観たのですが、あまりにも素晴らしく、面白くて驚きました。 初めて観た時は「韓国映画も面白いものがあるのだな」的な感想だったように記憶するのですが今これを観ればそんな偶然の産物ではない技術と哲学を感じることができます。 なんとい…

『王の涙-イ・サンの決断- 』イ・ジェギュ

なんとはなしに選んだ映画でしたが昨日の映画とチョン・ジェヨンつながりでした。 本作も韓国映画の本領・凄みのある復讐劇と言いましょうか、これでもかという究極の怨念を美しい映像で物語っていきます。 何度も言いますが現在技術も精神力も韓国映画のク…

『さまよう刃』イ・ジョンホ

愛する娘をレイプされ殺害された父親の復讐劇という韓国映画なら絶対に見ごたえあるだろう予感通りにやはり凄い作品でした。 上にある画像は鑑賞後に見たので原作が東野圭吾で日本版映画が先にあるのは知りませんでした。しかし日本版映画には辛辣な批評が並…

『ウンギョ 青い蜜』チョン・ジウ

しまった!こんなに面白い映画だと思わずにいました。アマゾンプライム観放題期間あとわずかなので未見の方はお急ぎを! 他の方も書かれていますが邦題の『ウンギョ 青い蜜』のせいで若い女性を売り物にしたエロ映画と勘違い商品しまった方が大勢おられるよ…

『建築学概論』イ・ヨンジュ

これが噂の韓国ラブロマンスかあ、という感じで観ていました。とても良くできていると思いますが私にはホラーかミステリーがやはり合っているようです。 凄い高評価の映画で皆さんこういう感じが好きなのですな。 若い時の2人が空き家に入っていく場面はな…