ヒロイン・ジュヤン役のキム・ダミの魅力が凄まじいです。
ネタバレしますのでご注意を。
前半の素朴な女子高校生の時も可愛くてこのまま話が進んでも楽しいくらいに良いのですが無論その純朴さは後半彼女が冷徹な魔女と変貌するための布石であるのは当然です。彼女も良いのですが友人役の女子も面白くて楽しかったです。映画を観てて噴き出してしまうのはめったにないのですが。
それにしてもいい加減同じことを言うのはやめたいのですが韓国映画の成長ぶりが恐ろしいですね。
仕方なくまた書きますが以前私がはまり込んで観ていた時期と今では作品の熟成度がまったく違います。
その頃は良い作品でもどこか別作品の『真似』的なものがあるのを感じてしまったのですが今はそんなレベルを脱してしまっています。
以前はエログロ場面が気になったものですが完全にそうしたものに頼る気質はなくなっているのです。
本作品は確かに暴力アクションものですがそこを執拗に見せようとしていないのです。
また現在日本と違うのは俳優の魅力です。
それは日本俳優が悪いというよりもそうした俳優のみを選択してしまう日本映画界の駄目さであると思うのですが本作キム・ダミのジュヤンを見せつけられるとますますその残念さを思い知らされてしまうのです。
まあそういう時期なのだと思うしかありません。
韓国映画がここまで進化してくれたことを感謝するしかありません。
とにかく面白いし心惹かれます。
日本映画の歴史をたどると大漁の時期もあれば不漁の時期もあるのです。
再び良い作品、魅力ある俳優が活躍できる時期が日本映画界にも訪れることを願うばかりです。
というような感慨をもたらしてしまうほど楽しく面白かったのが本作品でした。
映像の美しさは以前からまったく変わらない。この色彩の質だけでも日本映画取り入れて欲しいです。