私がこれまで観てきた韓国映画と違った風味で面白かったです。ぎり11月に観たのも良いタイミングでした。
以下ネタバレですのでご注意を。
ちょっとだけ言いたいのは神父様が若くて美男子すぎるのではないでしょうかw
さすが美男の国の韓国映画、とはいえあまりにも美男で落ち着きませんw
そこを除けばとてもよく考えられた映画でした。
飲んだくれで粗暴な夫・父親に美人で聡明な妻・母親が立ち向かっていく話です。カソリックなので離婚はできない、ということなのでしょうか。とはいえことが起きる前に本当に逃げ出すべきだったと悔やまれます。
こういうタイムループ物はとても好きなのです。おまけに家そのものが呪いなのだという話も好きです。つまり『シャイニング』が好きなのですがなぜか飲んだくれの夫と息子を溺愛という設定も同じですな。こちらは片方の息子ですが。
本作はベネズエラ映画『マザーハウス』のリメイクとのことです。そちらは観てはいませんが『シャイニング』の要素はかなりあるように感じます。
か弱い女性が刃物を手にして立ち向かう姿、ドアの攻防などにも。
しかしこの映画の魅力は韓国独特の持ち味を生かしたところですね。韓国の巫女の場面はすごく興味を惹かれました。韓国のこうした霊的世界を見つめた映画も観てみたいです。
恐ろしい霊の代表として韓国を支配していた日本人一家が地縛しているのは素晴らしい演出でした。これは怖いでしょう。
毎回言うのはもうえげつないのでやめたいのですが、こうした面白い映画を作る技術と熱意は現在の韓国は世界で最高水準だというのは間違いありません。
脚本の上手さ、映像の美しさ、俳優陣の力量、どれをとってもずば抜けていると思います。日本映画がダメというよりも韓国映画が世界で突出しているのです。
十数年前私がはまり込んでいた時期の韓国映画はまだどこか未熟で(といっても面白かったのですが)残酷性がありすぎたり物真似から抜け出てない気がしたのですが今の韓国映画にはもうそんな疑問は感じません。
なんといっても面白い作品を作っていこうという気力が満ち満ちている気がします。
日本の作品がすっかりどん底になっているこの時期に作品を待つ者としては頼もしいだけです。
日本映画界が再び(っていつからの?)立ち上がれるかどうかはわかりませんが、韓国映画が面白ければそれでいいような気もします。
いや少しは期待しますよ、日本映画。
そしてアニメも頑張ってほしいです。