ガエル記

散策

映画

『フットルース』と『クローブヒッチ・キラー』

先日テレビ放送されたので観てみました。 が、この物凄い違和感はなんだろうと思いちょっと書いてみます。 物凄い違和感と書きましたが本作が悪いわけじゃないのです。 1980年代ハーバート・ロス監督作品のいわばミュージカル的映画で私も楽しく鑑賞した記憶…

『TOVE/トーベ』ザイダ・バリルート

昨日のトルーマン・カポーティに続きトーベ・ヤンソン。 同性愛者であったというのが(トーベはバイも少しあるけれど)共通点かもしれませんがその人生は大きく違います。なんならまったく共通しないほど。 それはやはり家族愛の違いに尽きるのでしょう。 親…

『ドライブ・マイ・カー』濱口竜介

随分長い間気になっていた映画をやっと観ることになりました。 まず言えばとても良かったです。 想像した以上に素直に良い作品でした。これほどとまでは思いもしませんでした。 この映画を知ったのは多くの人と同じように各国で映画賞を取り続けていた時でし…

『コーダ あいのうた』シアン・ヘダー

多くの人がそうかもだが観る前は嫌な緊張感があってすぐ止めてしまうのではと思ってもいました。 そしてたぶん多くの人がそうだろうと思えるのですがそれは杞憂にすぎず私は最後まで止めることはありませんでした。 そしてこの映画を作った監督はそうした観…

『7月4日に生まれて』オリバー・ストーン

観てて当然という感じなのですが何故か気持ちが起きずに来て今回初鑑賞(忘れてしまっただけかもですが)です。 それでも最初の子どもたちの場面でもう何かの反感が起きて何度もやめてしまったという、何故こうも観たくないのか。奇妙な相性の無さがあります…

『背徳と貴婦人』シャルル・ド・モー

以前一度観た時は入り込めなかったのですが今回観ていてふと良さを感じてしまいました。 ネタバレしますのでご注意を。 フランス人画家アティレは清の皇后ウラナラを描くことを任じられる。 ウラナラは皇后でありながら皇帝の寵愛を受けることのない生活を送…

『オールド』M・ナイト・シャマラン

wowowでは明日(6月5日)初放送かな。一日早くアマゾンプライムにて鑑賞しました。 ちょい前にシャマラン監督作品を続けて観ていました。 どれもよくある題材のようでいて何故か惹きこまれて観てしまうという魔法使いのような演出法を持つシャマラン監督とは…

『ヒッチコック 』サーシャ・ガヴァシ

アンソニー・ホプキンスのヒッチコックはハンサムすぎますよ。映画だから仕方ないけど。 興味あるかな、どうかなやめようかなとずっと思いながら観てしまいました。 私もまあ映画好きとして普通程度にはヒッチ映画は観てきました。特に『サイコ』は特別な作…

『ミスター・ガラス』M・ナイト・シャマラン

そして三部作の最後『ミスター・ガラス』この「ガラス」という特性がもう 心をつかみます。壊れやすい心の比喩ですね。 おおらかな心強い精神を持つのは難しい。 壊れやすい心は歪みやすく復讐心を持つ。 不幸な生い立ちのイライジャがミスター・ガラスにな…

『スプリット』M・ナイト・シャマラン

本作もどうして面白いのかよくわからない魔術映画。 三人の女子高生が変質者に誘拐監禁され─── という触れ込みでなにやら思わされるようなことは起きずしかしひたすら追い込まれていくのだが。 ネタバレしますのでご注意を。 前回の『アンブレイカブル』の続…

『アンブレイカブル』M・ナイト・シャマラン

不思議な映画です。純然たる「ヒーローもの」でありながらこれ以上ないほど静かなもの寂しいと感じる作品なのです。 派手な演出も胸躍るアクションもない、だけど現在のアメリカンヒーローシリーズの原点と称される作品だという。 やはりシャマランは特別な…

『DUNE/デューン 砂の惑星』ドゥニ・ヴィルヌーヴ

フランク・ハーバート著原作の愛読者であったなら今回の映画化を期待しながらも恐れていたはずでしょう。私は矢野徹訳で石森章太郎挿絵期の読者です。(なので表現が矢野訳になってしまいます) この映画についてはおそらく何度も読むことになったはずですが…

『クエシパン (Kuessipan)』ミリアム・ヴェルー

2019年製作カナダ映画です。 監督のミリアム・ヴェルー氏はたぶん白人女性でここで描かれているイヌーの一員ではないと思われます。 が、原作と共同脚本のナオミ・フォンテインはイヌーの女性で、監督は彼女の小説を読み感動して映画化にあたったと記されて…

『悪魔がみている』ロモーラ・ガライ

原題は『AMULET』監督・脚本はロモーラ・ガライ。 記憶していない名前だったので検索してみたら凄い美女が出てきて驚きしかも俳優だったので???となったのですが単純に美人女優さんが本作の脚本・監督になったという経緯でした。 この記述自体が本作とも…

『トニー滝谷』市川準

私は年齢的にリアルに村上春樹の処女小説から読むことができた、という他にはないほどの体験を持ちながら同時に共感しないまま現在に至っています。 彼の小説の良さ、というか何を描いているのかがまったく呑み込めないままできたのですがこの映画を観て初め…

『ノマドランド』クロエ・ジャオ

テレビ放送があってからかなり経つのにやっと観る気持ちを奮い起こしました。こう思った人は結構多いようでレビューには「重く辛い内容かと懸念していたのに実際は違っていた」と書かれているのが散見されます。 この映画は主演のフランシス・マクドーマンド…

『トップガン』トニー・スコット

あちこちで(山田先生と岡田さんですが)そのタイトルを聞いて観たくなってしまいました。 まったく内容を覚えていなかったのですが少なくとも今まで2回は観たようです。なぜならかつてブログ記事書いてたようなので。 feiyuir.seesaa.net この時はティム・…

『マルホランド・ドライブ』デイヴィッド・リンチ

2001年製作。 考えてみたら私にとってデイヴィッド・リンチほど最初からずっと観続けてきた映画監督はいないのかもしれません。 そこまでマニアックに映画を追いかけている人間ではないのですが偶然リンチ作品は出世作となった『エレファントマン』からの『…

『マネー・ショート』アダム・マッケイ

原題『The Big Short』邦題『マネー・ショート』では何の意味だかわかりません。邦題の酷さには慣れっこではありますがあまりにも酷い。せめて上の画像の著書のタイトル『世紀の空売り―世界経済の破綻に賭けた男たち』にしていればよかったはすなのですが。…

『プラダを着た悪魔』デヴィッド・フランケル

なんとなくお洒落な映画なんだろうと思いこれまでまったく観ようとしていなかった、たぶん一生観ようとも思わぬだろう映画だったのですが岡田斗司夫氏の「おもしろいよ」という動画を観て以来岡田氏から(本人も意外でしょうがとおっしゃってたが)まさかこ…

『最後の決闘裁判』リドリー・スコット

2021年製作。 こんなに早くwowowで観られるとは。 絶対観たいという期待の鑑賞でしたが想像以上の作品でした。 とはいえ非常に複雑な構想を感じますので見逃している個所も多々あるような気がします。 しかしまずは最初の感想を書いてみます。 ネタバレしま…

『ナイトクローラー』ダン・ギルロイ

2014年公開。 もうひとつの『ジョーカー』のように思えました。知性が欠けているジョーカーとは違い感性が欠けているとうべきでしょうか。 しかも『ジョーカー』のアーサーより本作のルイスのほうがはるかに胸糞悪い最低野郎だとしか思えません。 まったく最…

『桐島、部活やめるってよ』 映画と小説(吉田大八と朝井リョウ) その2

映画は原作小説の映像化でなければならない、わけではないと私は考えています。 ですからこの小説の映画化で内容が変わっていること自体にはなんの問題もないのですが小説で明確に表現されていたものが映画化で分散されぼんやりとなりよくわからないものにな…

『桐島、部活やめるってよ』 映画と小説(吉田大八と朝井リョウ) その1

「山田玲司のヤングサンデー」での原作解説考察に影響され通常なら絶対観ない読まない映画と小説を体験しました。こういう出来事は楽しいものです。 とはいえ結果映画にしろ小説にしろ好きになれたとは言い難いのですが今まで知ってるようではっきり考えてこ…

『セメタリー・ジャンクション』 リッキー・ジャーヴェイス/スティーヴン・マーチャント

ネットフリックス、さんざん掘りまくってもなかなかこれというのが見つからない中でのチョイス。 悪くないイギリス映画でした。 70年代イギリスの田舎町の若者を描いた映画。どうしようもない男三人組のよくある田舎者話ですがついつい観てしまう内容でした…

『わが命つきるとも』フレッド・ジンネマン

『A Man for All Seasons』というのが原題です。英語に堪能でない私には「全季節の男」ってなに?ってかんじです。この意味について書いてくださっているブログを見つけました。 eigo-kobako.blog.ss-blog.jp どんぴしゃこの映画についての記事でした。やは…

『ガタカ』アンドリュー・ニコル

再々鑑賞です。昨日まで観てきた『フランケンシュタイン・クロニクル』からつながる内容でもあります。 つまり言わば「神からあたえられし肉体の能力(寿命も含む)に人間は疑問を持つ」ということです。 『フランケンシュタイン・クロニクル』では人間が神…

『たちあがる女』ベネディクト・エルリングソン

良い映画と巡り合えました。ほとんどまったく観ることのなかったアイスランドの映画ですが、こんなにも面白く楽しく深く考えさせてくれる作品があるのですね。 主人公女性の気持ちに寄り添って画面に演奏家やコーラス隊が登場し音楽を奏で歌うという演出もと…

『アメリカン・ビューティー』サム・メンデス

初めての鑑賞のつもりでしたが以前観たような気もします。 そしてこの映画がゲーテの『ファウスト』だということに今回気づきました。 この映画は一度観ていたのでしょう。なんとなくそんな気もします。たぶんあまりにも気持ち悪く記憶から抹消してしまった…

『悪魔のいけにえ 公開40周年記念版』トビー・フーパー

今となっては『テキサスチェンソーの虐殺』のほうが良さそうに思えます。 1975年日本公開なので当時でも観れたはずですがさすがに怖そう過ぎて未見のままになり後年「破格の名作」という称号がつけられてから恐々観ました。 確かに評価される出来栄えだと思…