ガエル記

散策

映画

『コンタクト』ロバート・ゼメキス

何度も観ている作品です。 最初観た時はあまり良さがわからずにいたような記憶があります。 しばらく間を置いて観返した時突然その面白さに気づき慌てました。 それからも何度か観て今回再々再再度観てこの素晴らしい映画をなぜもっと世界は騒がなかったのか…

『戦火のナージャ』ニキータ・ミハルコフ

前作『太陽に灼かれて』は未見ですが引き込まれて観てしまいました。 あまり観る機会のなかった独ソ戦作品です。 冒頭のスターリンエピソードからして奇妙に怖ろしくぞわぞわしました。この共産圏独特の恐怖は耐え難いですがそれを弾圧する派も恐ろしいです…

『 スタンドアップ』ニキ・カーロ

wowowオンデマンドにて鑑賞。2005年製作映画でシャーリーズ・セロン主演という華やかさでありながらまったくタイトルすら知りませんでした。 もちろんそれは私が「知らなかった」というだけの話ですがもう少し話題になってもよさそうだと思ってしまいます。 …

『ずっとお城で暮らしてる』ステイシー・パッソン、そして『ミーシア』吉野マト

日本未公開でwowowにて初放送という映画作品です。 以下ネタバレしますのでご注意を。 「暴力」を描いた作品です。 感想を書こうとしてなかなか書けずにいた時に別のマンガ作品を読みました。 shonenjumpplus.com とても魅力のあるマンガですがかなり粗削り…

『禁断の惑星』フレッド・M・ウィルコックス

画像のロビー見たさに鑑賞しました。ちょっぴりの出演かと思ったら案外多く登場していて満足でした。 SF映画と言えば必ず名前が挙がる本作です。私は初鑑賞だと思うのですが子供時代に観ていたらたぶん退屈していたでしょうけど大人になって観れば非常に楽し…

『 THE WAVE ウェイヴ』デニス・ガンゼル

なんのきっかけだったのかもう忘れてしまいましたがずっと気になっていた映画作品でやっと観ることになりました。 ネタバレしますのでご注意を。 ドイツのとある高校の一クラスで一教師が独裁政治とはどういうものかを生徒たちに体験させるという実験のドラ…

『タリーと私の秘密の時間』ジェイソン・ライトマン

とても巧く作られた映画でした。テーマがありアイディアがあり主演のシャーリーズ・セロンは相変わらずの素晴らしい役作りと演技でした。観始めたら引き込まれて観てしまう映画だと思います。 ネタバレしますのでご注意を。 かつてはメリー・ポピンズが魔法…

『マダム (Madame)』ステファン・リトゼール

場所はスイス。裕福な家庭に生まれ育った青年が恵まれた幸福な成長期の中で自分がゲイであることに気づきながらも皆が言う「普通の男性」であろうとしながらついにゲイであることを確認し家族に告白する過程を追っていったドキュメンタリー作品です。 なんと…

『ダーク・プレイス』ジル・パケ=ブランネール

以前にもこの映画を観て「良い」という記事を書いたのですがその頃は集中力が欠けていていまいちよくわかっていませんでした。 今回観なおしてすばらしい映画だと再認識しなおしました。 以下ネタバレしますのでご注意を。 この作品のテーマは「赦し」である…

『キリング・ストーキング』クギ その2 『愛の嵐』

『キリング・ストーキング』で久しぶりに心が動いた気がします。キャラのふたりのどちらも好きではないしむしろむかつくくらい嫌いなのだけど嫌いでも心は動されてしまうしどうしようもなく離れられなくなるのです。それは作品中のふたりが互いを思っている…

『ヘレディタリー/継承』アリ・アスター

『ミッドサマー』を先に観てからの鑑賞になりました。 これを観て期待しての『ミッドサマー』はかなり凄い心境になりそうですね。 本作は観る者が試される作品でもあるのでしょう。 ホラー映画としては特に目新しいわけではない、という感想も予想できてしま…

既存の流通システムを破壊しよう

先日「一月万冊」で清水氏と安冨歩教授が映画や本の流通システムについて語る動画がありました。 安冨教授が言われるには「『れいわ一揆』で原監督や自分がどんなに宣伝に駆けずり回っても映画会社からはまったく報酬がない」ということでした。 この言葉を…

『ラスト・プリンセス 大韓帝国最後の皇女』ホ・ジュノ

日本と近隣諸国との密接な物語作品が増えてきて映画として観ることができるのはとても喜ばしいことです。 我が国・日本という国は「鎖国」というとんでもない状態を作り出したために諸外国と関係した物語が極端に少ない。同じ「島国」であるイギリスが極端に…

『王の運命-歴史を変えた八日間-』イ・ジュニク

安富歩教授に感想を聞きたい映画でした。親が子与える歪んだ教育と愛情は残酷な状況を生み出してしまうのです。 そしていつもながら邦題『王の運命』は間違っているわけです。これは王だけではなくすべての親子の物語であると思います。 原題は『사도(思悼…

『ミッドサマー』アリ・アスター

怖く面白い、という噂を読んでから物凄く期待していましたが、思ってた以上に凄かったです。 以下、ネタバレしますのでご注意を。 この映画を観てから「日本で作ったら・・・」と考えようとしたのですが古い伝統を守り続ける田舎に見知らぬ者が訪れてという…

『パラサイト 半地下の家族』ポン・ジュノ その2

あまりにおもしろくてずっと解析していくこともないと思うのですが、一番感動したのは息子君が(貧乏のほうでも金持ちのほうでも)父親を凄く慕っていて尊敬しているということですね。 しかしその尊敬と愛情は父親が息子君を大事にして愛しているからこそな…

『パラサイト 半地下の家族』ポン・ジュノ

噂にたがわずとんでもない面白さでした。堪能しました。 ネタバレしますのでご注意を。 観終わったばかりで何も整理できてはいませんがとにかく面白かったです。 人情もの的な映画なのかと思っていたらむしろ昔懐かしいコンゲームを思わせる流れになっていて…

『影裏』大友啓史 その3

映画化を聞いてこの画像を見た時は期待しました。 以下ネタバレしますのでご注意を。 なんといってもこの映画作品を良しとできないのはそれ自体が同性愛を表面的にしか描いていないからです。 先日も書いたように大友監督は原作にはないセリフ「ものごとの表…

『影裏』大友啓史 その2

北の大地と書いて岩手県ということでいいのだろうか? 原作は沼田真佑氏によって書かれた素晴らしい小説ですが、映画は大友啓史監督によってその価値は非常に歪められてしまいました。 以下ネタバレしますのでご注意を。 松田龍平、綾野剛そして父親役に國村…

『影裏』大友啓史 その1

原作小説の感想を書いた時「この映画に期待している」と本気で思っていたのに映画公開にも(どうせ行けないが)DVD化にもまったく気付かず偶然見つけた時はすでに旧作品になっていました。 ネタバレしますのでご注意を。 芥川賞受賞という華々しいデビュ…

『秋瑾 -競雄女侠-』ハーマン・ヤウ

アマゾンプライムで鑑賞したのですがなぜかこの映画を検索しても情報が出てきませんね。 日本でも学んだという秋瑾という名の実在の女傑の物語ですが私はこの映画で初めて知りました。 数少ない情報を読んでもやはりあまり有名ではないようですがこれは観て…

『春の雪』行定勲

日本製の「恋愛映画」を観ると(恋愛映画と称されているものを観ることが少ないのではありますが)いつもそこに恋愛がないように思えるのはどうしてなのでしょうか。いまだによくわからないのです。 その中でも本作『春の雪』にはまったく恋愛など存在してい…

『危険なメソッド』デヴィッド・クローネンバーグ

なぜかこの作品のポスターに関しては海外のものより日本のほうがよかったのです。 さっと言葉にしてしまえないほど興味深い映画でした。 まず感じたのは異常者として登場しているザビーナは現在の人間の目からはむしろまともに見えるのではないでしょうか。 …

『フォードvsフェラーリ』ジェームズ・マンゴールド

wowowにて鑑賞。 良い映画だと聞いていましたが本当に良い映画でした。文句なし。古臭い時代のノスタルジーが好きであるならば。 ネタバレしますのでご注意を。 昨日書いた『ファーストマン』と違い伝統的なアメリカの男たちの物語。スピードと記録に挑戦し…

『ファーストマン』ディミアン・チャゼル

この映画の記事はもう書いたんだろうか。覚えていないのですがもう一度観るのは辛いので再度書くこともないと思っていました。 先日「父と娘の物語」に良いものはあるだろうかと考えていてまず思いついたのがこの映画でもう一度観なおしたくなったのでした。…

『ミス・メドウズ』カレン・リー・ホプキンス

とても面白い映画でした。 ところがレビューを見てみるとかなり低評価でしかも呆れ果てたという感じが多くてちょっと驚きました。 ネタバレになります。ご注意を。 実にアメリカ的な女性のアメリカ的な物語、と私は思いました。 自分の個性を隠すことなく正…

『ねじの回転』ティム・ファイウェル

ヘンリー・ジェイムズ原作小説はいかにも私が好きそうなカテゴリなのにもかかわらずなぜかこれまで縁が無くて読まないままできました。 今回BBC製作の本作を観て今更ながら「これは!」とはまり込んでいますw とりあえず小説を読まねばと思いamazonを除くと…

『戦ふ兵隊』亀井文夫

Fighting Soldiers(1939) 一月万冊、安冨教授から『戦ふ兵隊』の映画を教えていただきました。 昭和14年製作。日中戦争のなか戦意高揚のためのドキュメンタリーとして作られました。しかしその内容が戦争で家を焼かれ立ち尽くす中国人や日本兵士の悲惨な…

『カリスマ』黒沢清

はまりました。 難解で一つ一つの場面に何らかの意味があるとかどうでもいいと思うほどにおもしろかったです。 なんですか、この奇妙な感じ。 登場人物は非常にごくあたりまえの日本人 としか見えませんがあたりまえであればあるほど奇妙で不気味でおかしい…

『私はあなたの二グロではない』ラウル・ペック

(I Am Not Your Negro)は、ジェイムズ・ボールドウィンの未完成原稿『Remember This House』を基にしたラウル・ペック監督による2016年のドキュメンタリー映画である。サミュエル・L・ジャクソンがナレーションを務めるこの映画は、ボールドウィンによる公…