ガエル記

散策

『愛と闇の物語』ナタリー・ポートマン

ナタリー・ポートマンが監督・脚本・主演を務めた作品。才能に驚く。

しかし仕方ないとはいえこの配役はここまで美人ではない方が良かったのではないだろうか。

あまりの美貌に見惚れはするけど納得しがたくもある。

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

 

 

華美な化粧や衣装無しで美女なのだから仕方ないねえ。

その分夫氏が個性的な顔立ちでバランスを取ってくれてとても良かったと思います。

以前はユダヤ人を題材にした映画をよく観ていたと思うのですが昨今反ナチス映画に違和感を覚えるようになって意識的に観れなくなってしまいました。本作も「イスラエル映画」と知った時は避けてしまったのですがポートマン見たさに鑑賞始めついつい最後まで観てしまいました。

 

というか自分としてはそれほどしっかり鑑賞できたようには思えないのですがなかなか良い映画作品だったと感じました。

それはきっと私が昨今反発していたプロパガンダ的なものが本作には感じられなかったからなのでしょう。

それを含めてナタリー・ポートマンの脚本・演出・演技は素晴らしいものだったのです。

非常に女性的という言葉は注意深く使う必要がありますが私はその言葉を選びたいと思います。

物語は大きくする時間違いやすく個人的なものであった方が納得しやすいのです。反感もあるでしょうが。

とても内証的なひとりの人間の思いだと感じました。

 

ところでポートマン演じる母親が息子に語り聞かせる話のひとつ

二人の僧侶が旅をしていて川でおぼれている女性を見つけひとりの僧侶が助ける。しばらくしてその僧が「女性の体に触れたのは間違いだったのだろうか」と問うともう一人が「お前はまだ女性の体に触れているのか」と答えた。

という話はどこかで聞いた(読んだ)気がするのですが今思い出せずにいます。

仏教の話として聞いた気がするのですがどういうことなのだろう。

 

追記:どうやら私の記憶違いで僧侶の行動と言葉が逆だったようです。

たぶん私が聞いた(読んだ?)のは河合隼雄氏だったのでしょう。

次のブログ記事を見つけました。

blog.goo.ne.jp

 

ここで話をこう書かれています。

以下

 二人の禅僧が川を歩いて渡ろうとしているところに、美しい女性が来て川に入るのをためらっている。一人の僧はすぐに、彼女を抱いて川を渡り切ると、女性を下ろして淡々と別れた。二人の僧はしばらく黙々と歩いていたが、女性を助けなかった僧が口を開いた。
 「お前は僧としてあの若い女性を抱いて良かったのかと、俺は考え続けてきた。あの女性が助けを必要としていたのは明らかにしてもだ」すると、もう一人の僧が答えた。
「確かに俺はあの女を抱いて川を渡った。しかし、川を渡った後で、彼女をそこに置いてきた。しかし、お前は、まだあの女を抱いているのか」と。

 

映画の中の話もこうでしたでしょうかw逆に覚えてしまいました。

確かにこちらでないとつじつまが合いません。

見つけられてほっとしました。