1977年「セブンティーン」5月号 この作品については語らない方が賢明だと思う。悪口雑言しそうで。 言えるのは主要登場人物が皆変な人ばかりだということくらい。 特にこのマリーンさんはおっかないです。もうひとりの女も不思議だが。 主人公もマリーンさん…
1977年「ビッグコミックオリジナル」3月20日号 この作品の話をまた書くことになってしまった。 いわゆる「ヤコブ館の二階はし」なのだ。 とはいえ「その話」はすでに以前書いたのでここで繰り返すのはやめよう。 気になる方は一番下まで行ってみてください。…
この傑作選の中でも最も素晴らしい一編だと思っています。 原作でも何度も本作マンガも何度も読み返しました。 ネタバレします。 特別な説明はされないのだけど主人公ティモシーの一族とその仲間たちはいわゆる魔族というものなのだろう。 彼らは夜に行動し…
1978年「週刊マーガレット」26号 原作は「10月はたそがれの国」収録 この傑作選の中でもしかしたら一番有名な作品でしょうか。 一度読んだら忘れられないに違いありません。 ネタバレします。 原作では主人公が男の子である以外にはほぼその通りに描かれてい…
1978年「週刊マーガレット」22号 原作は「スは宇宙のス」収録 この作品もいろいろな作品の原型になったのではないでしょうか。 ネタバレします。 人命にかかわる恐ろしい事件を子供だけが知っている。 けど、どんなに説明しても信じてもらえず逆に子どもまで…
1978年「週刊マーガレット」22号 ブラッドベリの物語はどれも他の作家が書いたものとは違う不思議な味わいを持っていますがこの話は特にそんな印象があります。 ネタバレします。 物語設定はむしろよくある話、というものにすぎない。 主人公の男の子の父親…
1978年「週刊マーガレット」18号 原作はかつて『スは宇宙(スぺース)のス』に収録されていました。 この短編は多くの作品に影響を与えているのではないでしょうか。 ネタバレします。 キノコが人類を征服してしまうかもしれない、というお話。 キノコには手…
1978年「週刊マーガレット」14号 以前本ブログで横山光輝『宇宙船レッドシャーク』はレイ・ブラッドベリの本作の元タイトルである『「ウ」は宇宙船の略号さ』を読んでからの作品ではなかろうかと熱く語ったのだがアメリカでの出版は確かにその前だが日本版は…
1977年「週刊マーガレット」9号 ということは『霧笛』と『みずうみ』同時掲載だったってこと? 本作は萩尾望都の基盤「奔放な美少女に翻弄される男」のブラッドベリ版ということですね。 手塚治虫『シュマリ』『陽だまりの樹』そして萩尾望都の一連の作品特…
1977年「週刊マーガレット」9月号 萩尾氏は「まさか私がブラッドベリを漫画化できるとは」と語っていますが私も「まさかブラッドベリを萩尾望都作画で読めるとは」と思いました。 ここに収められた物語はやはりどれも好きなものでした。 そんな思いとは別に…
1977年「月刊プリンセス」3月号、4月号、7月号 wiki年表に従い記録しています。 私は下の本で読みました。 「少女ロマン」は一番最後にのってます。萩尾望都の詩と童話とイラストが詰まった一冊。おみのがしなく。
1977年「ビッグコミックオリジナル」2月5日号 これもある意味「奔放な美少女に翻弄される男」の話ではある。 ネタバレします。 そして前作の『花と光の中』とほぼ同じ心理が描かれている。 「ひとりの女性をずっと追い続ける一途さ」の男はその相手の女性に…
1976年「少女コミック」14号 はあ?何これ?という作品であります。 といっても悪いのではなく、マンガ作品として素晴らしいのですがとにかくこの男子ルーイの人格に問題があるのです。 ネタバレします。 なにしろつい最近になって手塚治虫『シュマリ』を読…
1976年「月刊プリンセス」7月号~8月号 この作品の批評だけはあまり書きたくないのです。 私は良い作品に「泣いてしまった」という言葉で讃えることを良しとしない派に属していますし、そんなに泣いたりしないつもりです。 萩尾作品でもそうそう泣くことはな…
1975年「JOTOMO」12月号 これも美しい女性、少女に翻弄される男の物語、というかその集大成というべき作品なのでしょうか。 ネタバレします。 冒頭老人として登場するヨハンという名の男が少年期に戻り或いは青年期に成長しまた赤ん坊に戻りながら絶えず『ヴ…
「セブンティーン」1975年11月号~1976年8月号 純日本的美人茨城まりと赤ッ毛くせっけで英語ぺらぺらののえるのドタバタ劇。 ネタバレします。 これもリアタイしていた気がする。 萩尾コメディ好きでこれも良かった。のえるがかっこいいのだ。 なのに今この…
1976年「別冊少女コミック」12月号~1977年2月号 本作が掲載された時のことを覚えている。 いきなり絵が丸っこく可愛くなって驚いたのだ。話も前作と違って長くなった分甘くなったと感じたのだ。 しかし今回再読してまったくそんなことはないじゃないかと自…
1975年「別冊少女コミック」9月号~11月号 もしかしたら萩尾作品で最も有名なタイトルなのではないでしょうか。 自分の記憶的に。 少女マンガSFという惹句になるのだろうが私的にはSFというよりはたまたま未来が舞台のミステリーという感覚で読みたい気がす…
1975年「花とゆめ」10・11合併号~12号 うって変わってこちらは大好きな作品です。そしてこちらは『半神』を思い出しました。 ネタバレします。 萩尾作品で何度も繰り返し描かれる双子(もしくは三つ子)の話の一つ、だがこの話はほんとうに双子の話なのだろ…
1975年「セブンティーン」6月号 実を言うと本作、あまり好きじゃなくて原作のイケダイクミ氏作品は以前の『ハワードさんの新聞広告』の時もそんなかんじに書いたのでこの原作者さんと波長が合わないのかもしれません。 しかし今回読み返してふと気づきました…
1975年「少女コミック」6号~16号 いろんな意味でぎりぎり危ない作品かもだが、タイトルからして。 愉快痛快なのですよ。 ネタバレします。 とにかく楽しい作品でもう何度も読んでいるが何度でも楽しめる。 典型的少女マンガ、と言っていいのだけどあちらこ…
1974年「少女コミック」夏の増刊フラワーコミック 猫好き萩尾望都氏のブラックユーモア短編作品。 いろいろな猫が楽しい。 これも奔放な美少女に翻弄される男子という設定なり。
1980年「プチフラワー」春の号・創刊号 こちらは『トーマの心臓』の前の話。 シュロッター・ベッツに来る前の彼がどんな状況だったのかは『トーマの心臓』一巻で校長先生の記憶で語られています。 確か萩尾氏は映画『砂の器』を観て疎外される父と子の旅をオ…
『ストロベリーフィールズ』1976年に描き下ろし ネタバレします。 『トーマの心臓』のすぐあとの物語。 夏休みになってエーリクは養父となるユーリ・シドと初めての夏を過ごす。 シドは愛する妻を失いエーリクは母を失った。 その女性はマリエという同じ人だ…
1974年「少女コミック」19号~52号 『ポーの一族』と共に萩尾望都の執筆期70年代の代表作です。 ここまでの記事で「萩尾望都と言えば少年のイメージが強いが実は魅力的な少女を数多く生み出してきた」と書いたのはこのふたつの代表作の主人公が少年であった…
1974年「別冊少女コミック」4月号 絵が突然変わったような成長したように思えます。 ネタバレします。 そして物語も突然変わったような。 SFを描くと萩尾望都の才能はより鮮明に他とは違う何者かになる。 夢見るように美しい少年と少女の恋。 そして少女に恋…
1974年「別冊少女コミック」3月号 原作付きなので余計思うのですがこの話、萩尾望都作画でなければあまり読めなかったのではなかろうかと。 ネタバレします。 「ただの子ども」=「飛ぶ子ども」という含みを持たせた話なのだけど実際には人間の子どもは飛べ…
1973年「少女コミック」21号 はい、やっぱり自由奔放な美少女とそれに翻弄される年下の少年の物語です。 ネタバレします。 で、年下だけど精神年齢は彼女より上という。 『妖精の子もり』では兄妹だったのが姉弟になるけど血のつながりはないんだから結ばれ…
1973年「少女コミック」15号 この作品がとても好きだった。 今読み返しても最高の一作! なぜみなこれに注目しないの? ネタバレします。 キャベツ畑の中に建つ一軒の家に住むのは三人の魔女だった。 ジョージイ・ポージイ・プリン=パイなんてステキな名前…
1973年「週刊少女コミック」正月増刊フラワーコミック 扉絵1p+内容6ページの短い絵物語です。 ネタバレします。 やっぱりこういうお話が入ってくるのが萩尾氏の良さだと私は思ってしまう。昔風の女性性も肯定しているところがほっとするのである。 これが…