ガエル記

散策

2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『コットンクラブ』フランシス・フォード・コッポラ

ポスターでもわかるように当時ばりばりの二枚目俳優だったリチャード・ギアと同じく美しいダイアン・レインによる暗黒街の恋物語、という映画ですが映しておきたかったのは黒人ダンサーたちのタップダンスだったに違いない、と私は思っています。 というのは…

『機動戦士ガンダム』と『オルフェンズ』

風邪をひき始めてから観始めたファーストガンダム(アマプラにて)観終わりました。風邪もほぼ治りました。どちらもよかったです。 何度観たかはもう覚えていませんが何度観ても素晴らしい作品であります。 ファーストを語る年配者を若き人はうざがるでしょ…

ふたつの『シャイニング』スタンリー・キューブリックvsスティーヴン・キング

テレビでまたもや『シャイニング』を放送していたのでついつい観てしまいました。 原作と大きく志(こころざし)が違う、ということでスティーヴン・キングから嫌悪を示されたキューブリック映画です。 これも考えていたら昨日まで書いていた『レベッカ』で…

『レベッカ』のレベッカと『ツイン・ピークス』のローラ 2

昨日の続きです。違う話になりますが。 誰からも心底愛されてしまう美しい若い女性。そして溺死体で発見される、というふたつの共通項はなかなかないのでは、とは思いますがだからといって『ツイン・ピークス』が『レベッカ』のパクリとは誰も言わないでしょ…

『レベッカ』のレベッカと『ツイン・ピークス』のローラ

人生にはいろいろなきっかけがあるものです。 先日ヒッチコックを紹介する番組の中で初期の作品『レベッカ』が出てきました。これは監督の渡米第一作作品で1940年の製作となっています。 実はこれ私、何度か見ようとしたのですがもともと原作小説が大好きで…

『アリス』ヤン・シュヴァンクマイエル

www.amazon.co.jp アマゾン・プライムにて鑑賞。 観なきゃ損だよ!というどこからかの声に惹かれて観ました。 確かにこれは素晴らしいアリス世界の再現でした。 可愛らしくも自分勝手でやや乱暴なアリスとしょっちゅう中身であるおがくずをこぼしている白う…

『女王陛下のお気に入り』ヨルゴス・ランティモス

見るもおぞましい宮廷映画、と言うべきなのでしょうか。 豪華絢爛な衣装、奇怪なかつらや化粧に彩られた貴族という名前の醜悪な生物たちの物語でした。 さまざまに従来の貴族物語、宮廷絵巻という特に女性にとって憧れの世界がこうまでグロテスクに描かれた…

咳き込んだ一週間でした。

咳とのどの痛みに苦しめられた一週間でした。 なんとなく具合悪いと思ってたら咳が出始め、普段滅多にない頭痛と胃痛がして次第に悶えるほどひどくなりました。 そんな時でもどういうわけか熱だけは上がらない体質なのは不思議ですが、眠れないほど咳き込む…

肩書より個人でいたい

30代や20代後半の日本人の女性で自分のことをオバさんという人いるけど、オバさんの力量も魅力もない若造が自分をオバさんと呼ぶのは傲慢であるだけでなく、女の価値を年齢で図るバカ男目線に媚びているアホですと宣言しているわけで、いいかげんやめた方が…

『機動戦士ガンダム』24話「トリプル・ドム」

非常に内容の濃い1話です。 大きくはなんといってもマチルダさん(マチルダ中尉)の活躍と死が描かれることです。 ホワイトベース内男子たちのマチルダ人気の沸騰ぶりがおもしろい。なんといっても根暗でいじけた性格とキャラ付けされているアムロがマチルダ…

『大家さんと僕 これから』矢部太郎

矢部太郎さんの『大家さんと僕』『大家さんと僕これから』読み始めると夢中になって読んでしまう不思議なマンガです。 大家さんと僕とのちゃーんが可愛いのです。 それにしても物凄い技術で描きこまれたマンガを瞬間で読み飛ばしてしまうのに、まるでラクガ…

『[月因]脂扣(ルージュ)』關錦鵬(スタンリー・クワン)

この映画の情報やレビューなどを見ようと思って検索しても自分自身の過去ブログが先だって出てきてしまいどうも悲しいです。もっと皆さんこの素晴らしい映画を観ようではありませんか。 ちなみに私が持っているDVDは2002年に買ったものですが、今amazon見る…

『ガンダム』エピソード14「時間よ、止まれ」自己犠牲などくそくらえ

これがこの回のご褒美場面、お美しい ぐったりガンダム ジオン兵のみなさんがた 昨日自己犠牲を礼賛するアニメは嫌だ、という旨の記事を書きました。 『ガンダム』を観ていたらちょうどこれはそうではない、的なエピソードがありました。 エピソード14「時…

孫娘がいらない人と手をつなぐ人

読売新聞を購読しているのですが、いつもおかしく面白く思うのは「人生案内」という悩み相談の中でされる問題提議を同じ紙面の別の記事でサポートする、というのをいつもきっちりとられていてバランスを保たれていることです。 これはもう長い間読んでいるの…

「タツノコプロ」自己犠牲礼賛の精神を謳い続けてきたアニメ

礼賛 わたしの子供時代にはアニメ作品数というのが少なかったせいもありましたし深夜枠を録画して、などというようなことはできないしとにかく直接観る、という世界でしたからアニメなら何でも見る、というのが基本でした。 ですから四の五の言わずに観るわ…

シャアという男

風邪が長引いているので『ガンダム』続けます。 最初『ガンダム』を観た時にシャアは確かにカッコいいけど美形悪役の典型と言うだけと思っていたはずですが、シリーズをずっと見ていくと彼こそがガンダムの主人公だったということが判るのですね。 ではなぜ…

ガンダムの中の女性たちとアムロ

初代だけでなくガンダムシリーズで言えるのは女性の描き方が日本の他のアニメ作品とは全く違うという事です。 今でもどうかと思うことはありますが、あの当時日常ものでもそうですし特に戦争を扱った作品の中では設定が未来であっても戦闘員・乗組員が男性ば…

風邪をひいたので『機動戦士ガンダム』観始める

上、DVDの画像貼ってますがDVDでなくてアマプラ鑑賞です。 病み上がりで仕方なく、というのも変ですが新しいものを探す気力がなくて『機動戦士ガンダム』いわゆるファーストガンダム観ています。 たしかに予算の低さで作画の粗さは否めませんがそれを払拭し…

風邪を睡眠以外に直す手立てはないと思います。のたうち回る苦しみの果てに。

この数日、本ブログのアクセスがこことしては考えられないほど上昇していたのですが、その間、書き手は風邪で文字通り倒れこんでいました。 なぜアクセスが突然上がったのか、なぜ書き手は突然風邪をひいたのか、そのどちらも絶対とは言えませんが、考えられ…

『一人っ子の国』ナンフー・ワン、ジアリン・チャン

なぜでしょうか。困りました。 2019年サンダンス映画祭にてグランプリを受賞した衝撃のドキュメンタリー作品なのに「知ってた」内容だったからです。 もちろんそれは単なる「噂」的に知っていただけでこのようにきちっと証言を取っていたわけではないわけで…

『ソドムの林檎〜ロトを殺した娘たち』廣木隆一

2度このドラマの感想を書こうとして中断しこれが3度目ですが、いまいち乗り気になれないのは結局このドラマの題材が「美醜にこだわる女」という事だと思います。 女というのは美醜で人生が決まると思っているけどそうではない、という論旨は正解なのかどうな…

女性の誇りを奪うな!

献血ポスター「宇崎ちゃんの乳袋」問題から『彼方のアストラ』作者さんの連ツイと続き、この「女性性で興味を惹きつける違和感問題」と「表現の自由問題」が絡みあう論争が続いています。 献血、という極めて重要で真面目なポスターにおいて、女性の乳房の効…

「週刊少年ジャンプ」にこそ描いて欲しいマンガがあります。

ネット上でジェンダー論が続いています。この論争に終わりがあるとは思えませんが、あまりにもすれ違う意見の応酬を見ていると溜息をつきたくもなります。 ジャンプ漫画、はなんとなく「現在の日本マンガ感覚の座標」になる、という認識があるのですが、ジャ…

『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』アンディ・ムスキエティ

昨晩「IT」地上波放送されていたということですが、かなりカットされていて面白さが激減していたらしいですね。 というわけでもないのですが以前録画していた吹き替え版を観ています。 しかしこの映画の何がみんなを夢中にさせるのでしょうか。 テレビ放送で…

『京城学校:消えた少女たち』イ・ヘヨン

男ばかり出てくる映画は数えきれないほどあります。学校もの、軍隊もの、刑務所もの、宗教もの、仕事もの。 それは性別だけ変えれば女ばかり出てくる映画になれるものばかりですが、その数は男性の比較にとてもならないと思えます。 なぜならどうしても映画…

男女の性意識 清純派かエロ派かどちらも同じ

映画の話など書こうと思っていたのですが、ツイッターでのジェンダー騒動に喚起されてしまいました。 長く生きて来てこれほど男女の性意識についてあれこれと問答し合ったことがあったでしょうか。 もちろんこれはネット上だからこそ思う存分話せていること…

『西部邁発言②「映画」斗論』佐高信、寺脇研

西部邁氏の本を読むのは初めてです。 お名前は聞いたことがあったけどそれくらいですし、申し訳ないのですが自殺の報道くらいしか知らないのですが、なんとはなしに手に取ってしまいました。 もちろん映画についての対談だということで興味が惹かれたのです…

火と水の年

昨日のニュースで「今年の流行語」というのをやっていました。 今までに何度かタピオカは飲んだことありますが、今年は逆に飲まずにすぎてしまいましたというような人間です。 お笑い番組も全く見ないので、というかそもそも夕方以降テレビを見ない、お笑い…

フェミニズム、という事を今更考える

bunshun.jp ツイッターで流れて来て目にした記事です。 そこで知ったのは私と同じような経過をしてきた人がかなり多い、ということでした。 私自身女性で日本の男女差別に対し不満を持っていたはずなのに、田嶋氏のテレビ出演を初めて観ていた頃、というより…

『華星夜曲』平田真貴子・出﨑統・杉野昭夫そして鷹の声は野沢那智

#いいおしりの日大学時代のSF研の一部で話題となった出崎統監督のOVA『華星夜曲』の一シーン。青葉組のタカは下着などつけず、ズボンをおろせばそのまま引き締まったお尻がお目見え。速やかに事を進められるのだ。もち、作監は杉野昭夫さん。ただし臀部に作…