ツイッターで流れて来て目にした記事です。
そこで知ったのは私と同じような経過をしてきた人がかなり多い、ということでした。
私自身女性で日本の男女差別に対し不満を持っていたはずなのに、田嶋氏のテレビ出演を初めて観ていた頃、というより最近までずっとフェミニズムを押し付ける変な教授、というような印象を持ち続けていたのでした。
バラエティに出て「旦那のパンツをなぜ女が洗わなきゃいけないの」といったことをぼんぼん言って笑われている様子はなんだか品性に欠けているように思えてもっと別のやり方・言い方があるんじゃないのかな、などと考えていたのでした。
今思えば、どうしてもっと田嶋さんの言っていることをもっと真摯に考えなかったのか、どうしてもっとテレビのこっちからとはいえ応援しなかったのか、自分の考えの浅さ、見識のなさ、に呆れてしまうばかりですが、同じように考えた人が多くいたのをほっとしていてもしょうがないのですが、やはり田嶋教授は時代の先を走っておられたのだなあ、としか言いようがありません。
男女平等を控えめに奥ゆかしくつぶやいていても仕方ないし、笑われても踏まれても飛び込んで主張しなければ誰も気づきはしないのでした。
同性の女性たちですらそのことに気づいてはいなかったのです。
私は本を読むのが好きだったのも災いしていたのかもしれません。
昔ほど本を書くのは男が多くて、そうなればどうしても内容は男性思考に傾きがちです。
その中で「女というのはここがいけない」とか「真に利口な女は男を立てるものだ」というような文章を子供時代から読んでいるともし反発を多少感じたとしてもそれが基準になってしまっています。
女の物書きも最初は男社会に沿ったものが多くなってしまうわけですし、(そうでないと仕事ができない)自分はそうではないと思っていても自然と男社会に準じてしまうのです。
事実フェミニストという言葉は長い間胡散臭いもの、と思い続けていました。正直きちんと考えたのは先日の上野千鶴子氏の祝辞で語られた時からという呆れた私であります。
「弱い立場の者が強くなるという事ではなく、弱い存在のままで権利を守られなければならない、それがフェミニズムです」
という事であったと思いますが(正しい認識でしょうか)私は心底驚いてしまったわけです。
いったい私は今まで何を考えていきてきたのでしょうか。
仕方ありません。
ただしこれからは考えていかねばならないのです。
そして主張すること。
他人の主張にも耳を傾ける事。
私たちの道はどんなふうに続いていけるでしょうか。