ガエル記

散策

『伊賀の影丸』横山光輝 14巻

「闇一族の巻・その一」

村雨五兄弟が登場する回です。

 

 

ではネタバレしますのでご注意を。

 

 

 

数年にわたって凶作が続くという山城の国。餓死者も出る中で人々は他の土地に移り始めた。

(というところでひっかかって江戸時代に農民が勝手に別の場所に移動できるのか、と思って検索したら江戸時代、農民は悲惨な生活をしてると思われているが案外自由な生活をエンジョイしていたと書かれていてそうなのか、と納得した。飢饉はエンジョイできないだろうが)

 

そんな中で代官・山形三郎兵衛は集めた年貢で贅沢な暮らしをしていた。

この男の屋敷を襲った忍者たちがいた。彼らは山形を倒した後、蔵から財産を奪い去った。

その知らせを受けた服部半蔵は(影丸ではなく)五郎太、弓彦、猿彦を送り出し百姓一揆をくい止め原因を探らせようとした。

が、三人皆が謎の忍者集団にやられてしまいひとり逃げ戻った弓彦も「謎の忍者群が暗躍して」と告げて死んだ。その集団のひとりが半蔵の屋敷も襲い果たせず自害した。

その謎の忍者群は「闇一族」とわかった。

事の次第に危険を感じた半蔵は影丸を呼び村雨兄弟と共に「その根を断て」と命じる。

 

上手い出だしである。

そして影丸村雨五兄弟のぼろ屋敷を訪れるのだがなんとものんびりした兄弟で楽しい。今であればもう少しこの五兄弟の様子を描写していくのではないだろうか。

しかし横山マンガは余計な部分は削ぎ落されてしまうのでさっさと仕事に赴く。

まずは数馬の活躍で村雨兄弟が幼い頃から毒に慣れて効かない体になっていることが示される。

闇一族に襲われた屋敷に到着した影丸村雨兄弟はなかなか目的を果たせずにいた。

 

ひとり活動していた影丸は闇一族・岩風の「ふぶき」で負傷するが逃げ延びる。続いて人影は倒すが毒針を打ちこまれて倒れ村雨兄弟に助けを求める。

数馬がかけつけ影丸に毒消しを飲ませて救い草むらに隠す。

が、その数馬は闇一族との戦いでシデムシを仕掛けられ命を落とす。

 

数馬の死を村雨兄弟は嘆くが長男の右門は「ふがいのないやつだ。ゆだんをすればこうなってしまう」と他の兄弟に勧告する。

末弟源太郎はそんな長兄を「氷のようなお人だ」と背を向けた。

しかし皆が去った後、右門はひとり数馬を埋めた場所で涙をこぼした。

長兄の苦しみよね。

影丸猫耳のよう。

 

この後、源太郎はひとり怪しい武士を尾行して闇一族に捕らえられてしまう。

長兄にも怒りをぶちまける末弟の源太郎くん、ほんとにかわいいのだ

「しょたこん」の語源である横山光輝氏。正太郎くんだけでなくとにかく少年がかわいい。こちらは源太郎くん。

勝気な目がいいよね。

危ないよ

いわんこっちゃない

でも

気が強いねえ

しかしどんどん追い詰められ

あんまりいやらしくて正視できないこんなの

横山先生~何を考えておられたのか?

 

ていうか児童にこれはあかんでしょ。今はアウトですよお。

 

 

『伊賀の影丸』横山光輝 13巻

由比正雪の巻・その三」表紙はなんとなく昔の方が丁寧に描かれている気がする色塗りも。

 

 

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

そうなのか

ヌードというよりスカートはいてる感じの邪鬼様。影丸の仲間である源心と戦いその力量を見せつける。

 

邪鬼様、着やせするタイプというのか脱ぐとけっこう凄い体なのだ。

邪鬼は源心を高い樹に吊るして影丸を誘う。

あくまでも邪鬼の狙いは影丸だからね。

 

こ、これは影丸くんの女装、だよね?

なぜここで女装せねばならないのか、必要なのか。少年だからこそできるものかもしれないが。

右コマのセリフ、ちょっと気になるがこういう言い回し以前はしていたのか。

「しわざくさいぞ」ではなく?

 

邪鬼は念願どおり影丸と対決できて満足そう。

 

そして道を急ぐ影丸

なにこれかわいい

そしてこんな技を

 

そして源心も

かっこいいねえ

 

 

しかし源心は影丸に姿を変えた夜叉王に欺かれ命を落とす。

がその夜叉王は影丸の姿をしていたために邪鬼によって相打ちとなる。相打ちは邪鬼の得意技だ。なぜなら邪鬼は数時間後に復活するからだ。

 

本物の影丸は自分にそっくりに化けた夜叉王の死を知り仲間の源心もまた殺されたのを知って悲しむ。

そこへ邪鬼が現れて影丸は自分にそっくりに化けた忍者が死んだ経緯を覚った。

影丸は邪鬼との戦いを受けるが今は源心を失った怒りに満ちていた。

邪鬼はいつの間にか影丸の風下に立っていた。

影丸はふところから痺れ薬を流し邪鬼の体の自由を奪う。不死身とはいえ今体を焼かれ灰になっては生き返ることはできないだろう、と影丸は告げる。しかしそんなことをしてもどうにもならない、と影丸は刀を収めた。

邪鬼は影丸に敗れたと悟る。

 

 

由比正雪は先を急いだ。

そこへ馬の一群の暴走が近づく。影丸の仕業だった。

馬の群れの中で影丸と幻斎の熾烈な争いが繰り広げられる。

が馬の群れが去った後に残っていたのは幻斎の死体だった。

 

影丸は正雪を討とうとするがたちはだかったのは太郎坊だった。

しかし「太郎坊にはあの影丸は討てぬ」と正雪はひとり戻って影丸と対峙する。

影丸は正雪の家来が忍者姿になり現れたと思い込んだが、忍法ぬのかくれの中で見えたのは正雪自身だった。

正雪もまた忍者だったのだ。

正雪と影丸は斬り合いとなり正雪は深手を負う。しかし血を流しながら正雪は供の半兵衛を探し介錯を求めた。

半兵衛は泣きながら正雪の首を抱き去った。

 

こうして「由比正雪の乱=慶安の変」は終わったのである。

 

伊賀の影丸

仲間という関係が描かれる前に次々と死んでいく。

今はキャラクターが死ぬのは大騒ぎになるが本作はあっけなく皆死んでしまうなあ。

 

 

 

 

 

『伊賀の影丸』横山光輝 12巻

由比正雪の巻・その二」

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

 

左近丸の活躍が続く。

甲賀忍者鏡月伊賀忍者獅子丸を倒したものの最期に「血しるべ」をつけられ獣に追われる。目を傷つけられ満身創痍となった鏡月を左近丸と源心が追いつめる。

末期の水を願った鏡月に一ぱいの水を差しだすと鏡月は残った水をこぼし美女が舞う幻影を見せ源心を惑わせた。

だがむろん盲目の左近丸にはこの幻術は意味をなさなかった。

幻術で惑わせ逃げようとした鏡月はあっけなく左近丸に斬り捨てられる。

 

一方、邪鬼はあくまでも影丸ひとりを追っていた。

一途な男だ。

 

ところで邪鬼と正雪が似てるので紛らわしいが正雪は目がパッチリしてる

由比正雪が古寺で仲間を集め話し合いをしているところへ邪鬼が闖入する一部始終はコミカルでおもろい。

ミュージカル仕立てになってる気がする。

 

そしてついに影丸に会える邪鬼。

楽しそうな邪鬼

 

この後ふたりが戦って相打ちとなるが邪鬼は不死身。

いったん倒れても数時間後に元通りの体になって自分を襲うことを怖れた影丸は川の流れに身を任せた。

 

傷ついて逃げ回る影丸と対照的に果敢に戦う左近丸。

さらに

このままでは『伊賀の左近丸』というマンガになってしまう。

 

しかし左近丸もまた目が見えないゆえの窮地に追いやられてしまう。

文兵衛が起こした火に追い詰められる左近丸だったが逃げ延びる蛇の音に気づきその音を頼りに逃げたのだった。

そしてその蛇が毒蛇だったことを利用して文兵衛をたおしたのだ。

むむむやはり『伊賀の左近丸』になってしまいそう。

 

が、ひとり正雪を追って進む左近丸は五十鈴大作の戦い崖から落ちてしまう。それでも左近丸は落ちる前にコマを投げ五十鈴大作を道連れにした。

 

 

影丸もひとり傷が癒えぬまま身をひそめていた。

そこへ

馬に乗った忍者の集団が現れる。

休息をとった彼らは正雪と同じ方向へ走り去った。

馬の描写がとても美しい。

後に出てくるアクションシーンも

迫力ある。おかしな顔して笑わせてるけど。

 

 

昔よく見た忍術がいろいろと現れる。

 

さらに

影丸が!と思わせて

変わり身。

 

中身は油で火をつけられる

が、邪鬼はここで

なんだよ。かっこいいな。

 

果たして邪鬼は・・・・どうなる?

 

続く

『伊賀の影丸』横山光輝 11巻

なにこの表紙、笑わせたいのかwww

由比正雪の巻・その一」

 

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

由比正雪は『時の行者』で読んだので知っているわけだけど「慶安の変」とも言われる史実で自分の記憶にもなにやらドラマとか何かであった気もする。

正雪は幕府転覆を謀った後失敗追い詰められ自刃し見せしめのため磔(本作ではさらし首)となったが本作ではそれが偽物で本人は生き延びていた、という『魔界衆』の冒頭のような設定になっている。

 

本作での白眉はやはり左近丸。その存在感は影丸の影が薄くなるほど。

忍者の一味なのにとても綺麗な衣装の美少年剣士。

慌てふためく影丸をクールに諭す。

しかも盲目という。前髪があるので14・5歳くらいなのか。

むくつけき僧の前に美少年。危ういと思ったら

逆におじさんの方が捕らわれてしまった。

ううむサディスティック美剣士。

このコマの針は身中にめり込むよう細工されているらしい。

美少年に襲われガクッとなるオジサン・・・ヤダ。

 

おじさんをやっつけた左近丸に呼ばれ駆け付ける影丸たち。

影丸・・・(´;ω;`)ウッ…台詞とどこおりがち(チクショー主人公はオレだぞ)

 

一方正雪は

占いばっかしてる変な男におんぶを強要され

 

ものすごく困った顔でおんぶされ移動wwwww

横山他作品で美女をおんぶして恍惚とする下男の話があったからこれもそういう心境なのではと勘ぐってしまうのだ。

(となると伊賀野さんとバビル2世もやはり)

 

 

そして虚無僧集団の出現。

『闇の土鬼』で虚無僧が集団で出てきて大笑いしたのだけど、ここですでに虚無僧は集団で登場するのだね。

ていうか虚無僧は集団で登場するものなのか。

なんかもうニョロニョロにしか見えない。

この場面もおかしくて笑ってしまうんだけど虚無僧ってこういうものなの????

プオオ、プオオもおかしいんだけど笑うものではないのか。

こういう台詞、横山マンガでは頻繁に使用される。

三国志』だと「雑魚に用はない」ってやつ。

 

そして登場

すぐわかってくれると思ったのに

察してくれないつれない影丸

 

名乗らなければいけなくなるツライ

 

邪気は影丸を討ち取らせてほしいと頼む

そのあいだにひきあげる

やっぱゆかい

 

やっとふたりきりになれたのに

すぐに仲間を呼ぶ影丸

影丸と(イチャイチャ)戦いたいのに犬や猪と戦う羽目になる悲しい邪気あわれ

 

そして影丸たちは正雪を追うが・・・。

 

続く。

 

もうノリノリで読んでますがw

(過去は忘れたい)

左近丸くんが麗しすぎて影丸の立場がなくなってしまったのはかわいそうだった。

横山先生、美少年がセクシーすぎる。

簡単な線で描かれてるのにすごく繊細に感じる。

美しい・・・

影丸は一緒にいたくないのかな・・・

早く続き読みたい。

 

『伊賀の影丸』横山光輝 10巻

はい。第十巻「若葉城の巻・その二」です。

ううむ。あれほど「読みにくい」と言っていたのが嘘のように「読みやすい」

そりゃそうだよねえ、とひとり赤面する。読みやすいものも順不同になればよくわからなくなるのは当然だ。

読みにくい考察までしてしまったのが恥ずかしくて削除したいけど「読みにくい」のはこういうわけですよ、という道標になるかもしれないのでそのままにしておこう。

そして道標様たちのおかげで読み進めていきます。

 

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

うんかっこいい。

 

こういう構図で心がつかまれる。

たくし上げた袴も良い。

 

そして影丸を助けにくる彦三。

飄々としたクールキャラ。萩尾望都に影響与えてる気がする。細目キャラで。

 

不死身と言われる邪気がほんとうに不死身なのか調べる影丸。そんなことするからドキドキしたのでは。

しかし邪気を切り刻みはしなかったので調査としてはいまいち。

 

そうなんだ。

 

甲賀の里「姫宮村」へ行き甲賀七人衆の秘密をさぐる。

「七人衆といいこの村の者は普通のからだじゃないんだ・・・」と知る影丸

恐ろしい何かを感じる。

 

その村は気持ち悪いトカゲや毒ガスによって守られている、という仕掛けも様々な作品で見られるところ。

 

こういう気候の説明も楽しい。

漂流教室』でもあったけど昔のマンガはこうした学びがあるよねえ。

 

他のマンガでも言えるんだけど横山マンガは水泳シーンが多い気がする。

と思っていたら横山光輝氏は水泳部に所属しておられたそうな。

影丸は忍者だから水泳くらいはするだろうけどとても良い感じに描かれているのは作者の気持ちが反映されているようだ。

 

彦三と影丸の関係もいいな。

横山忍者の姿が猫耳になっている時があるけど左下の影丸、ほとんど猫的でかわいい。イカ耳になってる猫だね。

 

 

 

いいなあ。

 

そして邪気様

美形キャラだねえ。

なぜか『ポーの一族』を思い出してしまう。

あの場面はここから来たのか?

 

と思い切り楽しんで読んでいます。

さて続いて行こう!

『伊賀の影丸』横山光輝 9巻

ht

なかなか読みこなせないのでこれは読み方が悪いのではないかと検索してみました。
すると「巻の正しい順番」を示してくださっている方が・・・・ひらさんだったw

 

ありがたい。

早速9巻から読んでみましたよ。

なるほど。ここからなら読みやすい。当たり前だけど最初から読まないとわかるわけないよな。

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

 

「若葉城の巻・その一」

やはり可愛い女の子を出して導入部を築くのが鉄板なのかもしれない。

しかも影丸の女装!ううむ。ここからすでにサービス満点だったということか。さらに蜘蛛の糸で動けなくなるという・・・・イヤラシイ!

邪気もすでにここから登場していたのか。

二百年生きてきた?ううむ。ヨミといい横山氏は長生きしてきた敵というのがツボなのか。

 

一番上の表紙といいこの絵柄といい、本作中身とは違うような。

この邪気様「むむむ」という声が聞こえてくるような顔をしている。

 

そして邪気様の初登場(顔が見えるコマで)

も少しアップ

髪の毛がまだしっとりしててマンガ的になっていない。

一方影丸の顔が見える初登場はその後。(最初声だけの登場)

おもしろすぎるw刺さってないのか。

 

甲賀七人衆の十兵衛

伊賀の影丸』は山田風太郎甲賀忍法帖』から影響を受けている、というのは聞いたけど(未読です)これは後に横山氏が描いた『殷周伝説』の土行孫では。

山田風太郎氏が土行孫使ったのか、横山氏がここですでに土行孫使ったのか、それとも忍者っていうのがそもそも土行孫なのか。

忍者ものと『殷周伝説』の関係性は如何に。

 

そしてこれが邪気様と影丸の初お目見え。

物凄い自信家の邪気様をすげなく

少年はいつも年寄に冷たい。

 

影丸の女装。かわいい。

ハンターハンター』のキモイ蜘蛛男を思い出してしまった。

あっちは女の子を追い詰めていたがこっちは

女装少年を追い詰めるやっぱりキモイやつ。でも

木の葉を出して秘術を破る。

しかしマンガとはいえかわいすぎんか

 

その後、別の甲賀七人衆のひとりにやられ背中に傷を負った影丸

なんかエロい

とてもエロい

影丸は仲間を呼びよせた。

その一人、大八が邪気に化けて敵地に侵入したが殺されさらしものになってしまう。

影丸はもうひとりの右京と逃げ戦う。

右京は影丸を逃がし自らを犠牲にする。

伊賀忍者甲賀忍者の争いが続く。

 

このいつの間にか敵の術にかかっている、というのも横山氏が繰り返し使う恐ろしい術だ。『魔界衆』でもあった。

 

自分の墓が立っている、というのは『史記』だったっけ。

 

かっこいい構図。

邪気様麗しく描かれている。

 

うん。楽しめました。やはりここから読まなければならなかった。

まったくほんとに忍術使いのような読書だ。

 

ひらさん、深くお礼申し上げます。










https://x.com/hira282828/status/972820331051171840?s=20
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『伊賀の影丸』横山光輝 1

再々挑戦『伊賀の影丸』なぜか私には『伊賀の影丸』が難しくてなかなか読めない。

かなり横山マンガ読んできたので今度こそは扉を開ける鍵を手に入れたのではないかと期待して読んでみよう。急ぐ必要はないのだからじっくりと。

 

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

表紙の影丸がとんでもない魅力があるということだけはすぐに理解。

 

何故本作が読みにくく感じてしまうのか。

例えば横山氏の代表作『三国志』はまったく読みにくいとは思わなかったのにだ。

というのは無論『三国志』はずっと後の作品なので横山氏の技術が圧倒的に進化してきちっと整理された作品になっているからだ。

wikiを見ると本作『伊賀の影丸』は

「それぞれ固有の特殊能力をもった者たちが敵味方入り乱れて闘う」という一つのスタンダードを漫画媒体に取り入れた、その先駆けが本作であるともいえる

と書かれている。

つまり私の脳はすでに現在にアップデートされてしまったのでまだ未発達の「先駆け作品」を読み込むのがなかなか難しいのではないだろうか。

つまり特殊能力の表現が今現在のそれより明確ではないのだ。

そもそも主人公の影丸のキャラクター性が何なのかがよくわからない。他のキャラクターも外見と能力が一目でわかるというのではないので読み取りが難しい。

これはもちろん横山氏の能力を貶めていうのではない。

この時点でこの表現・描写は抜きんでていたはずなのだ。wikiに書かれているとおり本作が先駆けとなってそうした設定描写が洗練されたいった、その元祖なのだ。

これが横山光輝の影響を強く受けていると思える荒木飛呂彦ジョジョ』シリーズと比較すれば一目瞭然とする。

ひとりひとりのキャラクターの外見と能力性格などが強くイメージされているからだ。

これがシリアスな社会派ドラマなら気にならないが非常にエンターテインメントを感じさせるのにキャラクターが弱い(失礼な表現すみません)ように思えて咀嚼しにくく思うのだろう。

横山氏の後作品にはこんなもどかしさはまったく感じない。

 

と判断したところでそれを踏まえて読んでいこう。