2024-12-01から1ヶ月間の記事一覧
初めての杉浦日向子作品読です。 今幕末から昭和初期までの歴史にはまっており本作に巡り合いました。 私はとりあえず生まれた場所的に官軍側の人間なのですが、だからといってこれまで大した幸運はなかったよなと思っていました。しかしよくよく考えれば歴…
第四部までを総括する一巻となっています。 また幻想的な文学作品とも言えます。 ネタバレします。 夏目漱石の胃の痛みがますますひどくなる。 漱石は伊豆修善寺の菊屋旅館で転地療養することにした。 しかし雨が降り続く上に旅館は部屋の用意をしておらず漱…
関川夏央氏による「あとがき」に第三部から三年半の時日を経て関興できた、とされています。 そのせいもあってかかなり絵柄が変わった感があります。 しかしこの内容にはこの筆致が適切だったのではないでしょうか。 ネタバレします。 「坊っちゃん」の時代…
読み込むのに時間と努力が必要だった前回の森鴎外編とは違い本編石川啄木は初読で入り込んでしまった。 ネタバレします。 貧乏なダメ男の話を読むほど辛いことがあるだろうか。 しかも才能はあり自尊心も高い。 が才能はあってもそれがすぐに認められること…
この第二巻は冒頭を除けば森鴎外の『舞姫』で描かれたそのモデルとなるエリスバイゲルトと森鴎外の物語となっています。 ネタバレします。 この物語をどのように受け止めていいのか迷ってしまう。 正直今の自分には本作を良しとしていいのか否定すべきなのか…
続きます。 ネタバレします。 第六章 マドンナと清 「坊ちゃん」を思い出し、そうかーとなった。 しかし清は印象深いがマドンナのことはさっぱり覚えていない。 坊ちゃんは清から物凄く褒められおだてられて大きくなった。すごく幸福な少年なのだ。 誰もが自…
「漫画アクション(双葉社)」1987年~1996年 作者名は原作・作画に分けず共著という形であるということです。 最近、幕末から明治そして昭和初期まで、つまり日本近代史に凝っています。 ところがその辺が舞台のマンガ作品は極端に少なく、且つ興味が抱ける…
「フラワーズ」2022年7月号- 8月号、10月号、2023年1月号 - 2月号、6月号 - 7月号、9月号、11月号、2024年1月号、8月号、10月号 と、前回悲劇的な感じに襲われましたが今回本作そんなことは忘れたかのように面白いのでありました。 ネタバレします。 どうい…
「フラワーズ」2019年7月号、2020年8~11月号 「フラワーズ」2021年6~8月号、10~11月号 第10作「ランプトンは語る」の前日譚です。 アーサー・クエントンとエドガーとアランの物語。 ネタバレします。 この二巻の間に一年以上の時間が経ち萩尾氏の絵がはっ…
『フラワーズ』2018年7月号 - 9月号、2019年5月号 - 6月号 1976年にロンドン、エヴァンズ家での火事でエドガーとアランが姿を消してから四十年経ち2016年にエドガーとファルカが再会する、というところから始まります。 そのための先に『春の夢』だったので…
「フラワーズ」2016年7月号~2017年3~7月号 とうとうここに辿り着きました。 これまでの何度も読み返した作品群とは違いここからは私目を通してはいますが解像度はかなり低いです。 とはいえ自分自身楽しんで書いていきます。 ネタバレします。 40年ぶ…
1976年「別冊少女コミック」4~6月号 『ポーの一族』シリーズ15作目。現在の再開に至るまでは長い間ここで最終作となっていました。 ネタバレします。 この一作については様々な思い出があります。 まずはなんといっても衝撃的な終わり方。 私はどんな終わ…
1975年「別冊少女コミック」12月号 アランの一週間の物語です。 ネタバレします。 というか上に書いた通りでエドガーが出かけて一人切りになったアランの一週間を描いたほのぼのほっこり一編。 この作品がラストのひとつ前とは思えない。というかラストひと…