アマゾン・プライムにて鑑賞。
観なきゃ損だよ!というどこからかの声に惹かれて観ました。
確かにこれは素晴らしいアリス世界の再現でした。
可愛らしくも自分勝手でやや乱暴なアリスとしょっちゅう中身であるおがくずをこぼしている白うさぎのカチカチ言わせる歯も不気味でありました。
しかし私たちはどうしてこうも不思議の国のアリスに惹かれてしまうのでしょうか。
アリスになんの興味もない、という人がいたらそれこそが不思議です。
子供時代に観た、いや今でも時折観てしまう不可解な夢をその人は観たことがないのでしょうか。
いえきっと忘れているだけなのでしょう。
自分も少女であった時にこの物語を読んですぐにアリスの世界に夢中になりました。
同じ時期に「ピーターパン」を読みましたがこちらはまったく好きになれませんでした。今でもピーターパンには興味が持てないのですが、アリスを嫌いな人はピーターパンは好きなのでしょうか?
ピーターの世界は不思議感がなくてあまりにも普通過ぎる気がします。
それともこれは私が幸福な子供時代を送ったからなのでしょうか。
ピーターはまともながら厭世観が強くアリスは幸福な狂った世界に存在しているように思えます。
ヤン・シュヴァンクマイエルはそんな狂ったアリス世界を現実の夢として魅せてくれます。