フォウ・ムラサメがすごく好きなのです。でも悲しいなあ。
以前にも書いたと思いますがガンダムシリーズは女性の描き方が素晴らしくて多様性もあって惹かれる理由のひとつです。
フォウは典型的謎の美少女キャラなのですが短髪で緑の髪で唇が紫で日本のキャラデザとしてはやや大人っぽい落ち着いた表情なのが特徴です。
戦う時は低い攻撃的な口調なのにカミーユと話すときは極端に不思議ちゃん的甘え声になるのも奇妙なのですが自尊心の高いカミーユとしては甘えてくれるフォウが逆に新鮮だったのではないでしょうか。
カミーユはあきれるくらい子供っぽくて他の女性たちは(幼馴染のファでさえも)彼を見るとあーしなさいこーしなさいという母性型女性になってしまうのですがフォウはむしろカミーユに頼りすがってくれる、ゆえにカミーユはフォウといる時自分が男性になれると感じたのです。彼はカミーユという自分の名前が女性名であるのが嫌でわざと男らしくふるまってきたと証言しているのですから。
戦闘的でありながら甘えたくてしょうがない不思議少女フォウと女性から甘えられ自分の男の価値を感じたいカミーユはまさに相性ピッタリのベストカップルです。
でもふたりが出会って仲良く遊んでいる場面を再鑑賞すると切なくてしかたない。ふたりを幸福にしてあげたかった。
後で(実際に)遭遇するロザミアもなぜかカミーユを「お兄ちゃん」と呼んでくる不思議少女(少女ではないのか)(強化人間はみんな不思議少女になるのか)でしたが不思議度がフォウよりさらにぶっ飛んでいて年齢も少し高い(なのに妹キャラ)のでカミーユとしてはフォウのようには恋できなかったでしょう。
それでも彼がロザミアを嫌いにならないのはやっぱり「お兄ちゃん」と呼んでくれるのがカミーユの自尊心をくすぐるからに違いありません。
エマ・シーンやファや他の女性たちからは子ども扱いされてしまうカミーユ。私も観てて可愛くてしょうがないのですがだからこそすがって甘えてくれる女性を手放せなくなってしまうのです。
フォウだって自分を利用価値があると見てくる他の人間とは違い単純に「綺麗な女の子だな」とだけ見てくるのがわかるカミーユに惹かれてしまう。他では絶対に許されない甘えをカミーユにぶつけたら彼は受け止めてくれた。そこは精神感応ができるふたり互いの恋の波長を感じたはずです。
ううう。もう物語はどうでもいいからふたりをふたりきりにさせて。
普段ないほど感情を揺さぶられてしまいます。
特にフォウは可哀そうです。
いったい彼女はなんのために生きてきたのでしょうか。
よくあるセリフ「この時のためにいきてきたのかもしれない」
カミーユとの出会いだけが彼女の救いだった。
でもカミーユはそうでもない。ファでもいいのだ。
とはいえカミーユも結局は・・・・かなしい。