非常に内容の濃い1話です。
大きくはなんといってもマチルダさん(マチルダ中尉)の活躍と死が描かれることです。
ホワイトベース内男子たちのマチルダ人気の沸騰ぶりがおもしろい。なんといっても根暗でいじけた性格とキャラ付けされているアムロがマチルダに対しての恋心を隠そうともせず傍にいたがっているのです。マチルダに付き添って歩いているとカイ・シデンが作業中に「マチルダさんて俺好みってとこかな。きりっとして優しくて。マチルダさんみたいな恋人がいたら最高だよな」というおしゃべりをしてるとこへ出くわす。マチルダさん「手のほうがお留守のようね」と声をかける。慌てるカイにマチルダは「ステキな恋人を見つけてね」真っ赤になって駆け寄るカイをみて忍び笑うアムロ(愉快)「恥のかきついでに一緒に写真を撮らせてほしいと願います」とカイの申告。
これはお手柄でしたね。
マチルダを座らせて周りにどっと集まってくる男子たち。カメラを用意したカイは間に合わずアムロは端っこに立ったためにマチルダの方向へ近づこうとするかのように首をかしげているのがほほえましい。
そして出来上がった写真を手に飛び上がるアムロ。あのいじけ少年がこんなに明るい子になって、と涙ぐみそうです。
マチルダに完全お熱のアムロに嫉妬をするフラウですが、マチルダから見ればアムロはほんとうに子供にしか過ぎないと思うのですがねえ。
そして今まではアムロに対し上から目線だったセイラを誘導していくまでになったことでアムロの成長がわかるのです。
極端なストレスで起きることもできなくなっていたブライトの体調が良くなり、ミライはマチルダの死を予感するという能力を垣間見せる。
重要な力だったリュウを死なせてしまったことでセイラが攻撃隊員となり交代するようにフラウが通信士として任務に加わっていく。
子供だけで頼りなかったホワイトベースが次第に強くなっていく過程が目に見えてきます。
それでも懸命に奔走するマチルダ中尉をホワイトベースは救えなかった。
その思いは若い彼らの記憶に深く刻み込まれたに違いないのです。