『ブーリン家の姉妹』に続きこの2作品鑑賞。順番的に合っています。
こちらも何度となく観ています。この時代のイギリスはほんとうに面白いです。
(イギリスだいたいおもしろいですが)
なんといってもエリザベスを演じたケイト・ブランシェットを眺めているだけで退屈しない面白さが味わえます。この奇天烈な格好をしても損なわれぬ威厳と気品に打ちのめされます。
第一作目『エリザベス』では若きエリザベスが英国女王となるも苦難の道を歩み愛したロバート・ダドリーとの恋を諦めイギリス国家との結婚を決心するまでを描く。
イギリス歴史ものにお決まりの浮かれたフランス男がここにも登場。もちろんフランス歴史ものには魅力のないイギリス人が登場するからおあいこです。
とはいえそのアンジュー公を演じたヴァンサンはほんとステキなんですが。
また敵対するカソリック男をダニエル・クレイグが演じていてここでも(ていうか007が後だけど)拷問受けてます。
ジェフリー・ラッシュ演じるウォルシンガムが物凄くリアルで本物のよう、というのはおかしいだろうし本物は知らないけど絶対こんな感じだったろうと思ってしまいます。
歴史の事実とはかなりいろいろ差異があるそうだけど映画としてとても見ごたえありました。実際のエリザベスはたぶんバージンではなくいろいろな男性と付き合ってたそうだしダドリーとは一生仲良しだったというのはかなりおかしいけど。
第2作目『ゴールデン・エイジ』女王として輝くエリザベス。スペイン無敵艦隊を打ち負かしイギリスの黄金時代の幕が上がる。
女王が歩む先の水たまりにケープを敷く、という伊達男の仕草は私が子どもの時はけっこうよく見て後にエリザベス女王と海賊ローリーの逸話だと知った。
一作目で「イギリスと結婚する」と誓約したせいか本作で女王はコイバナができなくなったのではないか。
「孤高の女王」として描かれることになる。お気に入りの侍女ベスがこれもお気に入りとなった海賊ローリーとの間にできた赤ん坊をその手に抱き英国民こそが我が子であるという女王の母性愛を示す。
もう少しエリザベスの心を表現しても良かった気もするけど歴史ものはどうしてもこのあたりが大雑把になってしまいがちですね。
しかし本作のケイト・ブランシェットは前作以上の女王を見せてくれました。
侍女ベス、ローリー卿も魅力的なのでなんとなく納得してしまいます。
前作ではダニエル・クレイグのちょい出演がお楽しみでしたが今作はエディ・レッドメインのそばかす顔が愛でられます。良い映画ってこういうちょっとしたオマケがありがちに思えます。
映画の楽しみってやはりこうした異世界を観ることだよなと思っています。