ガエル記

散策

『ミスター・ガラス』M・ナイト・シャマラン

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そして三部作の最後『ミスター・ガラス』この「ガラス」という特性がもう

心をつかみます。壊れやすい心の比喩ですね。

おおらかな心強い精神を持つのは難しい。

壊れやすい心は歪みやすく復讐心を持つ。

不幸な生い立ちのイライジャがミスター・ガラスになってしまい、そして毒親に育てられたケヴィンもまた過剰に異常なビーストとなってしまう。

 

ある意味とても危険な物語でもあります。

現在話題となっている『タコピーの原罪』においても同じことが描かれていると思います。

 

 

ここに登場する三人の男たちの描写の凄まじさ。しかし『タコピー』の子どもたちとは違い三人にはそれぞれに寄り添ってくれる存在がいることで救われてもいます。

しかしケヴィンを演じるマカヴォイに皆釘付けになってしまうでしょう。次々に表面化する人格描写には驚きます。

 

これは神話の始まりの物語。

頭のおかしな人たちの物語とも言えますが。

どちらにしても面白いのです。

 

アメリカのコミックを読み込んでいたらより面白いのでしょう。

日本のコミックであればまた違った物語になりそうですがやはり特別な能力を持つキャラクターに夢や希望を持っているのは同じでもあり日本コミックから生まれた物語の映画があっても良いと思うのですが。

 

とにかく『ミスター・ガラス』三部作観てよかった。謎の面白さを持つ映画でした。