ガエル記

散策

『咬竜-風雲児黒田如水伝ー』横山光輝

ジャイアントロボ地球の静止する日』に引き続き横山原作アニメを見ようと予定していたのですがどうしても観続ける気になれずマンガに戻ってきましたw

横山マンガに限らず原作を愛した者はアニメには失望するきらいがあるとは思いますが横山作品は特に甚だしいのではないかと思ったりします。

横山作品はアニメとは相性が悪いのか、それとも良い巡り合わせがないのか、そもそもこんなものなのか。

 

やむなくやっぱりマンガ作品を読み進めることにします。

 

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

表紙はなんだかすごく可愛いけど中身の黒田官兵衛がめちゃくちゃかっこいいです。

こういう正統派二枚目は横山キャラが最高峰。

 

ヒラリ

スマートですなあ

そして馬もやっぱりうまい。

まだ横山マンガで側面歩行ではない時代。揺るぎない歩き方がたのもしい。

ホレボレ

 

そう言えば『伊賀の影丸』でも秋月藩が出てくるが、秋月藩は黒田藩(福岡藩)の支藩になるわけで『影丸』の中でも秋月藩の黒木邸というのが出てきてましたよね(たしか)

 

黒田官兵衛といえば秀吉に軍師として仕えた時代が最も有名なのだろうけど(すみません私は詳しくは知らない^^;)本作品はそれ以前の播磨国での官兵衛を描いている。

播磨国は現在の兵庫県なのでこれもやはり横山光輝氏の故郷ということでより愛着がもてる人物でもあったに違いない。

 

時の播磨・小寺家は毛利家との関係が強かったが官兵衛はこれからは織田家が覇権していきやがては毛利家との戦いになると読んでいた。その為に官兵衛は一刻も早く織田家と手を組むべきだと主君に迫っていく。

しかし小寺家の重臣たちのおおかたは毛利家に逆らうことを怖れて主君を織田家になびかせようとする官兵衛を嫌い命を狙った。

小さな播磨国小寺家の運命はどちらにつくかで決まってしまう。

しかも毛利家は小寺家の家臣と内通しながら攻めてくる。

多勢に無勢の中で官兵衛がいかに戦っていったのかを描いている。

とはいえ官兵衛には彼を慕う民百姓と忠実な部下がいた。

忍者に襲われた官兵衛を百姓たちが助ける

これは惚れちまいますな

 

ははは、みんなでホレよう。

 

「忠義」というと毛嫌いする人がいるが結局は「推し心」ってことよな

っていうか「推し」は「忠義」よ

 

惜しむらくはこの作品が秀吉に仕えるまでで終わってしまいそこから先は描かれなかった(のかな)ことだけど横山氏は(誰だってそうだろうけど)好きな部分しか描きたくない人なのでここで官兵衛への興味は終わったのかもしれない。

もし他でそういう作品があるのならそれは嬉しいことです。