ガエル記

散策

『如懿伝 〜紫禁城に散る宿命の王妃〜』12

愉嬪・海蘭。もっとも成長し変化した女性かも。

 

39話まで鑑賞。「因果応報」中国ドラマで重要なシステムですね。

 

 

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

そしてこのドラマで最も重要なパートです。

 

如懿を冷宮に入れることになってから皇帝が雇い入れた毓瑚の存在が気になります。

いわば私立探偵という感じなのでしょうか。女性であるのは現在の風潮に合わせた設定と考えられるのか、それとも昔からこうした特別な才能の女性探偵が存在したのでしょうか。(中国の歴史ならばありそうにも思える)

 

ここでは皇后の最期が焦点となっています。

フチャ氏繁栄を背負って輿入れした彼女は理想の皇后であり仲睦まじい夫婦として記録されているようです。

このドラマでは皇帝の恋心が如懿にあったために皇后の嫉妬心と自尊心が歪んだ方向へと彼女を駆り立てていく設定になっています。

つまり皇帝にとっての彼女は皇后としての責務を果たしていると認めるだけの人物だった。如懿だけでなく他の妃嬪に対しても酷い虐待を行っていたことを皇帝は恐ろしく思い愛する女性とは思えないのだ。

 

皇后の瀕死の場面は壮絶な見ごたえでした。

皇后が「夫婦としての愛情が欲しかったのです」と訴えるのを「お前がしてきた悪事を黙認してきた」「皇后として敬意を払ってきた」とだけ答える皇帝は「因果応報」というがそれでは足りないとまで言い放つ。

皇帝がすべてを知っていたことを悟った皇后は「それならば私は天からあなたがたの運命を観続けます」と答える。

凄まじい応酬でした。

 

その後の皇帝と如懿のやり取りもはらはらしましたね。

如懿が冷宮からでるために自ら行ったヒ素服用は秘密であり皇帝は今も誰かの悪だくみと思っています。(もしかしたら少し疑ってはいないのだろうか)(いやしかしそれは咎めることではない気もするのだが、自分に嘘はつかないという言葉は嘘になるのが問題なのだろう)

 

そしてホルチン部への輿入れをニオフル氏の娘ではなく皇帝と皇后の一人娘に決める過程での如懿の才覚が冴え渡る。

こういうのを丁々発止というのでしょう。