ガエル記

散策

『闇の土鬼』横山光輝 その2

二巻に入ります。土鬼くんの魅力が凄まじい。

ネタバレしますのでご注意を。

 

笑ってはいけないと思いながらも込み上げる笑いが我慢できない。

10代の男の子ひとりをいじめるおじさんたちよ。

 

そしてこの爺様血風党の長・無明斎にしばかれる

この無明斎が最高におもしろい

そりゃ見れば誰だって思い出すだろうて

巻物広げるだけで大げさwそしてしみじみと眺めた後で

きちんと巻き上げる。えらい!出しっぱなしはいけないものね。

 

幕府の偉い人がこの巻物を奪えと命令すると伊賀者たちが追いかける

無明斎も負けじと味方を呼び

いちいち人数が多い。

そして歌いながら殺戮する。

「歌に合わせて同時に刀を打ち下ろすとは」「わずかの隙を見て避ける間もないわ」

ミュージカル殺人。「ないわ」は女子言葉ではない。

 

一方土鬼は霧兵衛という男に助けられ一命を取り留める。

がその後また変な奴らに襲われる。(もうずーっと襲われてるな土鬼くん)

なぜさかさま。普通に立てないのか。そして降り方。

危ないからやめよう。

彼らと戦い次々と殺していく土鬼。それを見て土鬼の腕に感心するのが柳生十兵衛であった。

土鬼を助けた霧兵衛、柳生十兵衛そして幕府の回し者(?)は土鬼と手を組みたいという。

血風党を倒したいという目的は同じ。土鬼の行動に協力をする代わり巻物一巻だけを渡してほしいというのであった。

 

こうして土鬼は幕府の力を使いながら無明斎と戦うことになる。

 

そして土鬼の味方になった幕府とは何かというと先日まで読んでいた徳川家康の孫・家光を将軍とする幕府だった。いわば『徳川家康』の続編だったあ。

家康の顔が随分違うw

忠長は織田信長によく似た美貌で才気煥発であったという。ゆえに次男というだけで肩身の狭い思いをさせられることに不満を持ち続けていた。

たったの五十五万石ではなく百万石と大坂城が欲しいと訴えていたという。

曹操を彷彿とさせる忠長と無明斎、良いコンビである。

 

土鬼は水鬼・火鬼・月鬼らに助けられながら進んでいた。

がそこへ現れたのは宮本武蔵である。彼は忠長と無明斎のもとから土鬼の話を聞いて戦うためにやってきたのだ。だが武蔵はしばらく戦った後やめてしまう。土鬼を見て自分のように思えてしまったというのだ。

 

その様子を見ていたのが無明斎と忠長だった(来てたんかい)

忠長は「せっかく面白いものが見物できると期待して追ったのにのう」と残念がるw

がすでに無明斎の部下が

もうすべてがおかしくて笑ってしまう。なにこれwwwww

いっぱいいるし。「どこにひそんでいたのじゃ」www

「さすが血風党」wwwwww

 

土鬼を守っている四人が姿を見せずに語りかけるのもお腹よじれる。出てこいヨ。

が土鬼はあくまでもまじめ。四人から刀を借りて七人の血風党と戦う。

ここからの場面も取り上げたいけどそんなことしたら全部貼りつけることになるのでさすがにやめる。

とにかく読んでみよう!最高だからこの戦場面。

 

土鬼は恐ろしいほどの深手を負いながら七人の血風党を次々と倒していく。が最後の一人を倒した時土鬼の体はずたずたになっていた。

霧兵衛は土鬼が危うくなった時棒を投げて助けたことを月鬼らに咎められる。さらに土鬼のとどめを刺そうとするのを止めて無明斎を追いかけようと皆をけしかけた。

瀕死の体で取り残された土鬼を抱え上げる一人の僧侶がいた。

 

僧侶に助けられ再び霧兵衛に傷の手当てを受けた土鬼は不死身のように復活した。

そして追っ手と戦うたびに限りなく強くなっていく。

霧兵衛は自分たち忍びの者が使い捨てられる運命だと知ってよりいっそう土鬼との関係を強くしていく。

 

土鬼が限りなくかっこよくなっていく強くなっていく。だけど霧兵衛という仲間がいるところが良い。

そして血風党の連中が多すぎるう。

 

続く。

 

追記:そういえばこういう将軍様にたてつくおかしな殿様、みたいな話昔よくドラマであった気がするw

その時はまったく理解してなかったんだけど家光とその兄弟・忠長みたいな設定だったのかと今更納得するw

つまり確執を設定するための設定。特にこれみたいに自分の方が優秀だったのに、みたいなのは余計に確執を生むよな。

 

宇都宮城釣天井事件」って何って思ったんだけど本当にあったのか!実際にあったけど事実ではないというややこしさ。

でっち上げの事件と思ったら史実。ほええ。