ガエル記

散策

『戦国獅子伝』横山光輝/辻真先 その5

ネタバレしますのでご注意を。

 

 

文竜が武虎と別れての後半。

玉燕との愛の物語も決して悪くはないのだけどなぜかイマイチ違うような気がするのは最初の「不忠不孝の徒」という謳い文句がどこかに行ってしまったってことじゃないいですかね。

文竜の世を拗ねた荒くれた感じが最後はすっかりなくなってしまったのも寂しい。描きたいものが途中から何だったのかわからなくなってしまったような感があります。

やはりテーマというのは大切なものなのだと思います。

キャラクターが魅力的なだけに余計勿体ない気がしてしまう。

玉燕ちゃんもうまく生かしながらテーマを決めるべきなのか、それとも玉燕の登場でテーマが変わってしまったのか。どちらかというとそっちなのかもしれません。

ううん残念だなあ。

 

でもとにかくキャラクターだけは凄くステキなんですよ。

文竜も武虎も朱豹も玉燕も好きなだけに文句が言い難い。

あと子竜くんも可愛かったんだが。・・・竜陽君も気になる。

それと鯉風さんね。

 

横山光輝キャラクターの良さを堪能いたしました。

それだけに・・・心残りです。