若い頃の読書は貴重です。年を取ってからの読書だった貴重ですが、若い頃特に10代に読んだ読書(漫画も含む)は一生の考え方に大きく影響してしまうものです。
何も読んでないという人だって別のことで学び影響を受けるのだと思いますが。
私が10代の頃というと1970年代です。その頃私が読んだ本と言うのはほとんど男性が書くものでした。女性作家がいなかったわけではないのでしょうが外国の女性作家しか読んでいなかった気がします。勿論少女マンガは読んでいましたのでその頃に読む日本の作家は小説が男性でマンガは両性という感じになってしまったのはやはり私の考え方に影響を及ぼしているように思えます。
というところで70年代の日本でのベストセラーを見てみました。
70年というと私は7歳なので読むわけありませんがベスト10入りの女性作家は3位の「冠婚葬祭入門 塩月弥栄子」orz
いやこれは。
しかし確かに子供の頃やたらマナー本を読むのが好きでした。夢中でマナー本読んでいました。なぜか面白かったんですよね。
4位に「誰のために愛するか 曾野綾子」あああ、です。
曾野綾子はまったく読んでいませんねえ。たぶん、ちらりと読んでやめたと思います。
9位が「スパルタ教育 石原慎太郎」です。やだなあ。池田大作氏の名前も出ています。
71年相変わらず池田大作・曾野綾子頑張ってますね。そしてイザヤ・ベンダサン「日本人とユダヤ人」読んでませんが気になるタイトルでした。
そして10位に「戦争を知らない子供たち 北山 修」読んだのはオールナイトニッポンのジキルハイド氏を聞いてからですが、大好きでした。北山修さん。やっと私の10代の本が出てきました。
読んでませんがシーガルの「ラブストーリィ」が8位です。懐かしくはありませんw
72年。1位「恍惚の人 有吉佐和子」女性作家の代表ですが読んでいません。なんか難しそうで怖そうで敬遠してしまいました。今では読むべきと思いながら未読。
有吉佐和子氏の本で読んだのは「和宮様御留」だけなのですが、これは面白かったです。女性の価値観とは何だったのか、考えさせられます。
7位「女の子の躾け方 浜尾 実 」TVで皇室の話だと出てこられた方ですよね。気になるな、この頃の女子の躾け方。
そして9位に司馬遼太郎「坂の上の雲」これも私のフェイバリットブックのひとつです。頭の中のかなりを司馬氏が作っています。
73年。1位「日本沈没(上・下) 小松左京」出てきました!!これぞ私の読書観の基本でしょうか。
小松左京氏らを基本とするSFが私の人格の核だと思っています。
遠藤周作氏が3つもベストテンに入っていますが、遠藤氏はまったく読みませんでした。私にとっては大好きな北杜夫をいじめる悪い人、というイメージ(冗談ですよ)だったのです。狐狸庵先生の方がなじみ深い。今ではやっと「沈黙」を映画がらみで読みました。
74年。1位が「かもめのジョナサン リチャード・バック」です。読まなかったので(今は読んでます)人格を形成していませんw今読んでもなんかむっとする本です。直感正しかったんですね。
2位が「ノストラダムスの大予言 五島 勉」読んではいないと思うのですが人格形成していますw
1999年の7月に人類が滅亡する。この頃の子供たちは皆影響受けたはずですよね。一つの予言でこんなにも多くの人が動揺し悩み苦しみその後の人生も大きく作用したことでしょう。怖ろしい本でした。
あいかわらず女性作家は曾野綾子。読まなくてよかったと思います。
8位に「ローラ叫んでごらん R.ダンプロジオ」
知らなかったので検索してみました。虐待を受けた子供の話は興味をひくもの、なのでしょう。いつもこういう題材の本がある、と思います。そのたびに「こんなことがあってはならない」といいながらすでに50年近く経っているわけですね。
それでも少しずつはよくなっているのでしょうか。
なによりも子供たちを守りたいものです。
「アルキメデスは手を汚さない 小峰 元」読んだのはもう少し後ですが読みました。
75年。なんだか読書のベストテンじゃないような。1位司馬遼太郎2位有吉佐和子9位南條範夫、ということです。
76年。1位「限りなく透明に近いブルー 村上 龍」龍さんは手放しで絶賛するわけじゃないのですがそれでも影響を受けた作家であることは間違いないのですよね。この本ももちろんですが「コインロッカーベイビーズ」は時代を反映したタイトルでもあり素晴らしい小説だと思います。
4位「青春の門 墜落篇(上) 五木寛之」五木寛之氏は絶対に人格形成に関与した一人ですがこの本は代表作なのに読んでいません。女性の名前シリーズなども読む気がしなかったのです。私が好きなのは「4月の海賊たち」「わが憎しみのイカロス」などの短編集で彼の本でマリファナや音楽業界などの世界を感じました。
「ちょっとキザですが 磯村尚徳」「火宅の人 壇 一雄」話題になったのを覚えていますが両方読んでません。
76年。読んでいなくて話題で知った本がずらりです。
1位「 間違いだらけのクルマ選び(正・続) 徳大寺有恒」読んでません。
3位「八甲田山死の彷徨 新田次郎」読んでませんが、映画で観ました。トラウマになる強烈さです。なぜこのようなことになるのか、数日考えこんでいました。
6位「人間の証明 森村誠一」読んでませんが映画で観ました。酷い映画です。なんといっても予告編が有名でした。
7位「エーゲ海に捧ぐ 池田満寿夫 」読んでませんがとにかく話題でした。
9位「ルーツ(上・下) A.ヘイリー」読んでいません。ドラマが話題でしたが、ドラマもあまり観ていません。つらくって。
78年。
79年。
7位「ジャパン アズ ナンバーワン E.F.ヴォーゲル 」
最後の止めがこれと言うのが泣けます。
いや読んでいませんが、このタイトルで7位に入ったのでしょうか。
レビューを見ると正しく認識されている方が多くおられるのに安堵ではあります。
確かにこの頃は(ある面から見れば)日本の成長は著しいものである意味世界一であったかもしれませんがその陰にある犠牲も計り知れません。(どこの国にもあるとはいえです)
そしてその栄光を(ほんとうに栄光だったかはさておいて)再び手にするなどもう無理でしょう。その方向へ進むことはもうできない、というよりやってはいけないことなのです。
こじんまりと良い国になるべきで、ナンバーワンなどになる必要はないのです。
今朝はここまででまた書き足します。