ガエル記

散策

『ヨルムンガンド』その3

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以前にも書いたんですけど『ヨルムンガンド』の最大の魅力はなんといっても「女性キャラ」です。

男性キャラも大好きなので女性キャラを特筆するのも何なのですが、高橋慶太郎氏の女性キャラは現在の日本マンガ界、さらにアニメになった場合は稀有、と言っても過言ではないと思います。

と言ってもこの作品はマンガでは2006年から2012年、アニメでは2012年に放送されているのですでに8年経過してしまったのですが、その間に本作を越える女性キャラが登場する作品に出会ってはいない気がします。

 

私は高橋氏の女性キャラは永井豪氏に影響を受けておられるのでは?と思っていますがさらにガンダムを生んだ富野由悠季氏の女性キャラ造形の影響もあるのではと思います。

おっぱいの強調された女性キャラ、というのは昨今フェミニストの間で何度も標的になりその度ファンの男性から反論が巻き起こる、というのがひとつのルーティーンになっていて私も女性ですからそうした場合は女性側に立つのがほとんどですが、『ヨルムン』に文句がつけられることはないと思っていますし、そんなことがあれば大いに反論します。

が、起きるわけがないのです。

『ヨルムン』の女性たちは美女で且つセクシーであり且つ頭脳明晰で凶暴、で男性の思い通りになってしまうような「タマ」ではないと描かれています。

似たようなパターン化された女性キャラではないし数も多い。今までなら男性だっただろう学者やテロリストも女性が割り当てられているので増えてしまうのですが、その一人一人が単なる女造形ではなく個性的で面白いのがなんとも魅力です。

 

ココ・バルメは当然ながらチェキータさん、チナツ、ドクターマイアミ、ヘックス、ショコラーデ、カレンちゃん、トロホブスキーさんなどなどま、まあミルドとおしゃべりラビットフットもいれときますか。

日本マンガアニメによくあるお姫様がまったく出てこない。いてもかわいそうに存在が薄い。

活躍する女性は皆強い、というのが『ヨルムンガンド』の最大の魅力だと思います。あんまりとがった女は・・・という人にはショコラーデちゃんがよろしいでしょう。かなり食べますが。

日本人女性はチナツとドクターマイアミ、というのも面白いです。