ガエル記

散策

『青天を衝け』第5回 栄一、揺れる

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一話一話書かなくてもいいかな、と思っていたのですが今回「狐憑き」というまさか「渋沢栄一」ドラマでこんな話題が出てくるとは思わなかったエピソードが出てきたのでやはりちょっと書きたくなりました。

というかドラマで出てきた「オサキ狐」という言葉は私は知らなかったのでちょいと検索してみました。

 

狐憑き」という現象が地域によって呼び方が変わる、ということらしいのですが私は伊丹十三氏の『日本世間噺体系』という著書で「クダショー」という言葉を初めて知りました。

内容的にはほぼ同じだと思われますがいわば「日本の村社会で他所から来た者が裕福であった場合嫉妬のために「あの家は狐憑き(オサキ狐・クダショー)だ」と噂して村八分にした」というのが大スジのようであります。

ここまではまだよかったのですが岡野玲子(原作:夢枕獏)『陰陽師』にも管狐が出てきたのを思い出して探そうとページを繰ってたら面白くてやめられず『青天を衝け』を観たために『陰陽師』にどっぷりはまってしまう、という奇妙な段階にいます。

 

ドラマとしてはいわば江戸時代の古い迷信を捨て新しい価値基準を求める、という表現なのでありましょうが現在の日本社会を見ていてもまだまだ古い迷信を捨てきれずなかなか新しい価値基準を求めきれずにいるのを感じます。

 

そしてまた日本、というか己の損得のみに固執しグローバルな思考を持てずにいる徳川斉昭の姿も今の日本政府を見るようであまりにも愚かしい。

 

とりあえず『陰陽師』読まないといけないので戻ります。