趙雲を従えて歩む玄徳である。五十歳ですがとても可愛い顔をしていますなあ。
孫権。玄徳の風格にちょっと怯んでいます。
母君一目ですっかり玄徳を気に入られたご様子。喬国老も超お勧め。
しかし孫権としては母上に気に入られては欲しくないのだ。年上の弟ができてしまう。
(そういう意味ではないだろうが)
婿殿にご満悦の母君と予想外の展開に焦る孫権達。
そんな中で趙雲は目ざとく玄徳を狙う刺客に気づき忠告した。
玄徳はあっさり母君に「私の命を狙っておいでなら私にも剣を取らせて戦わせてください」と願い出る。この言葉に驚いた母君は孫権に問うがもちろん孫権が事実を言うわけもなく咎は家来に押し付けられる。
が、玄徳のとりなしで丸く収まる。
こういう率直な玄徳が良いですね。
母君のおかげで楽しい(?)宴席は続くこととなった。
酔った玄徳は酔い覚ましに夜風にあたろうと外へ出る。
趙雲は「危険が去ったとは言えませぬ」と剣を渡す。
(趙雲いいなあ。心強いし落ち着いてるし)
二話に出ると大きな岩石が置かれており玄徳はこれを見て
「我が覇業成らぬものならこの岩斬れじ。わが生涯の大望成るものならこの岩斬れよ」と念じて剣をその岩に振り下ろした。
な、なんとー。趙雲のポーズがかわいいでござる。
アーサー王の岩に刺さった剣を抜くエピソードもあるけど英雄と剣と岩というのは人々が求めるイメージなのだろうか。
これを見た孫権は「その岩に恨みでもあるのか」と問う。
玄徳はすかさず「実はこの結婚を機に共に力を合わせ曹操を滅し得るならこの岩斬れよと念じて斬ったのです」と答える。
「ほうおもしろい」と孫権も剣を振り下ろしたところ、これも斬れたのだった。
シイタケのように味が染みそうです。
その日から玄徳は連日宴会攻めにあった。
(宴会攻め。なかなか恐ろしい)
しかし喬国老は重臣らの思惑を感じ取り母君に婚礼を急がせた。(国老よほど玄徳が気に入ったのね)
宴が終わると玄徳は婦人のねやへと向かった。
そこには槍を携え武装した女性たちがずらりと並んでいたのだ。
玄徳、あまりにも乙女すぎる~~可愛すぎる~~~
腰元がこれは妹君が武芸好きのためこのようないでたちで仕えているのだと説明しても玄徳が怯えたため腰元は妹君に伺いをたてた。
美女である。しかも17歳とは思えない風格をお持ちだ。
私、映画『レッドクリフ』を観てから横山『三国志』に出会うまでこの話を知らなかったのであのヴィッキー・チャオ演じたお転婆男装娘の話はてっきり映画のオリジナルエピソードだと思い込んでいました。
あまりに男ばかりなので女性を出すためにひねり出した創作だと。
知ってた人たちは当然のように観ていたわけですなあ。知らないというのは恥ずかしいものです。
とはいえさすがに今現在の感覚で50男に17歳の少女が嫁ぐのはいかがなものかという筋書きになってしまってましたが。
代わりに周瑜の妻の物語は非常になまめかしく強調されていましたね。リン・チーリンの美しさが際立った作品でした。
まあまあ本作では無事玄徳と妹君の結婚は成立いたしました。
この知らせを聞いた周瑜は自分の計略が裏目に出て却って玄徳の立場を強固にしてしまったと後悔する。が、挫けない周瑜はさらなる計略「酒と女で玄徳を堕落させる計」を提案したのだった。
まったくもうしょうもない計略を次々と思いつく周瑜である。
しかし重臣は「玄徳は小さい頃貧乏暮らしで青年期も流浪して戦ってばかりで贅沢を知りません。それだけにこの計略は効果あります。あらゆる悪魔の喜びそうな物を与え荊州に帰ることを忘れさせれば家来たちも愛想をつかすでしょう」
この爺様けっこうワルですぞ。
しかし贅沢三昧攻撃とは。
こうして玄徳のために一大楽園が築かれた。
(なにこれなにこれ、なにやってんのよ)
これに玄徳は溺れいつしか過行く月日を忘れていった。
(ええええ~~~。関羽がまたイライラしてるよ)
ここで趙雲も我が君の堕落を案じ苦り切って孔明から渡された小袋を思い出す(ちょっと遅い)
すっかり堕落してるw周瑜の計略成功してるじゃないか~
WWW
史上最高堕落した玄徳観れた。
この後もおもしろい。
という正気はまだあれど
「すぐ国へお帰りくだされ」という趙雲に「す、すぐと申しても・・・」と歯切れが悪い。
「昔の我が君に戻ってくだされ」と平伏する趙雲に「妻にひとこと相談してくる」という尻にひかれようw
うーむ。この旅は趙雲より関羽のほうがよかったんでは。関羽嫉妬深いからな。しかし例の件もあるからなー。
しかしやはり我が君は我が君であった!よかった!
玄徳は妻に向かった時はすでに帰国を決心していたのだ。そして別れを口にすると
こうして玄徳は決心を趙雲に伝え妹君が考えた計略で国を出る手はずを整えたのだった。時は新年をちょうど迎え先祖を祀りに行くと願い出たのだ。
趙雲のこれ以上ない笑顔wこんな趙雲そうそう見れないよ。うれしかったんだねえ。よかったねえ。
孫権の城では新年の宴が続いていた。
孫権も酔いつぶれ休息していたが大臣らが一大事を告げた。
玄徳が妹君を連れて逃げ出したと。
孫権は我が妹を奪われたと怒り奪い返すため兵を出す。
この後の妹君が胸がすくようです。それを見せるためには全部並べなけらばならないので是非読んでくださいw
この時孫権は部下に剣を渡し背くなら玄徳と妹の首を取ってこい、と言い渡しているのですが実際に妹君を目の前にしてとくとくと責め立てられると何も言えなくなってしまうw
確かに妻が夫に従って行っているのだからなにも責められる行動ではないのだ。
もうこの時点ですでに負けているw
妹君の論理は筋道が通っている。すばらしい。
妹君は二度も追手を論理で言い負かして立ち去っていく。
しかし三度目の追手は孫権が剣を渡して「背くなら玄徳と妹の首を取れ」と命じたものだった。
が、玄徳一行はすでに孔明が計略していた漁村に到着していた。
追手が迫ってきたがそこに孔明の船が近づいてきた。玄徳一行を乗せ急ぎ船は岸を離れた。
叫ぶ追手に孔明は
かっこいい。
しかしんんん???
かつて「赤壁の戦い」の前、孔明も美人の計略で周瑜を謀ったのでは?
どうせ「あれとこれとでは意味が違う」とか言うのだろうけど。
美しい。
孔明見事なり。
玄徳の「女性に弱い」というのは最初の芙蓉姫からありますね。
これが『あばれ天童』の天童くんに受け継がれています。
玄徳の弱みでもあり魅力の一つでもあるように思えます。