ハンサム玄徳。このスタイルかっこいいですね。
表紙絵6回目。主人公の強さ見せました。
これだけ先に見ちゃうと不思議な絵ですね。
物語性のある絵画、という言い方がありますがこういうことですね。
ネタバレしますのでご注意を。
玄徳が四郡を速やかに平定したのに対し呉の孫権は合肥城攻略に手を焼いていた。
この差は明らかに孔明がいるかいないか、ってことですよね。
曹軍張遼から挑発の手紙が届くと孫権はまんまと怒り心頭し決戦を命じる。周瑜が伏せている時であり若く経験の乏しい孫権は不利だった。
しかも有能な忠臣・太史慈をここで失ってしまう。
太史慈は合肥城攻略を計ったのだが張遼とその部下は緊張感を持続しており反撃をくらってしまい命を落とす羽目になる。
呉軍は攻め立てられ大損害を被り南徐の潤州まで敗退せざるをえなくなったのだ。
その後、玄徳の甥劉琦がついに病によってこの世を去ってしまった。
問題は玄徳は琦君が亡くなれば荊州を後に返すと約束していたことだ。
果たして魯粛が弔問と称して約束を持ち出してきた。
やんわりとそらそうとする玄徳に魯粛は食い下がる。
そもそも主君玄徳が現皇帝の叔父にあたる血筋であり亡き荊州王劉表とも血縁関係にある。その玄徳が荊州を受け継いでなんの不思議がござる。
「しかしそれでは」と返す魯粛に
と一喝。
しかしこれ約束を反故にする、っていうのではないか。
ほんと孔明物事を捻じ曲げる力を持つ。
ってことは超能力者?
あなたがたは曹軍を打ち破ったのは呉軍だ、と思っているが我が君も参戦し曹操を追い詰めたのだ、と言い募る。
魯粛はたじたじである。
「それに赤壁の大勝利も私が東風を呼ばなければ周瑜の家系も役にたたかなったはず」
おいおい。あれは吹くはずだったのだろう。とんでもないペテン師だな。さらに孔明は我が君と違い孫権の素性は元は小役人にすぎず何の功もなく時流にのって呉を手に入れただけ、と散々に述べる。
魯粛これにもぐうの音が出ず。(いいのか)
しかしと魯粛も反撃する。
この構図がちょっと面白い。
殆ど同じだけど玄徳の顔の向きが変わってるw孔明の扇の向きも少しw
デジタルではないからきちんと同じ絵を描かれたのだなあ。
孔明が話している時は見えていないのに魯粛が攻撃を始めたら玄徳の側に武将の姿が突如現れてる。たぶん趙雲でござるな。忠義だなあ。
と、ともかく魯粛は主君に荊州を返してもらえると約束したと伝えたのにその時になってダメだったと伝えれば私の立場はどうなりますと悲痛な訴えをしてきた。
これには孔明も「ふむ」となりここで孔明は「蜀」を持ち出すのである。
あなたの面目を立てて荊州はしばらく我が君がお預かりするということにしましょう。
(いやいやだからそれおかしいし)
後日どこか適当な領地を攻略したらその時荊州を後に明け渡しましょう。
これに魯粛は「どの国を取るのですか」
冴え冴えとしたお顔である。
「蜀」と聞いて驚く魯粛に
孔明のツアー案内wなかなか面白そうなツアーです。
四川巡り四川料理~パンダちゃん♡
こうして孔明は魯粛を丸め込み玄徳に一筆を願い自らも署名し魯粛にも署名させたのだった。
無事証書を手にして(無事じゃないけど)魯粛は周瑜の見舞いに立ち寄る。
これに目を通した周瑜はまたしても孔明にしてやられたことに気づく。
「蜀を取ったら返すとあるがそれは十年後か百年後か」「しかもおぬしまで保証人になっている。これでは玄徳が城を返さぬ時はおぬしも責任をとらねばならぬぞ」
保証人~~~~恐怖
魯粛さん、なんど腰を抜かしたか
ここで周瑜またもや計略を考えつく。この人も悪だくみが次々出てくる人だ。
周瑜は孫権の妹君を持ち出す。武芸好きなお転婆な姫を玄徳に嫁がせてはどうかというのだ。
魯粛は玄徳は五十歳で姫はまだ十七歳ですぞと反駁するが周瑜は冷静にこれは謀略よとささやく。
結婚式を呉で挙げるように持っていき終わった途端に玄徳を殺すのだ。
早速玄徳のもとへ使者が向かった。
玄徳はいったんは年の差を心配したが使者は男勝りの姫君は弱気な若者より気持ちが若く自分の行動を貫ける人物に惹かれるのだと聞き重臣たちと考えることにした。
孔明は「易を立てましたところ大吉と出ました」と答える。
孔明そんなのもありなんだ。
これ・・・玄徳神妙な顔してるけど嬉しいということでいいのかな。そして孔明はもっと微妙な表情してるのは何故。
玄徳は使者を出すが呉からが一日も早く縁談を結んでほしいと希望されたことを伝える。孔明は玄徳に「何もご心配なさいますな」と声をかけ趙雲を呼び我が君の護衛を命じた。
そして三個の小さな袋を渡した。
呉に行って危険が迫った時この袋を開ければ三か条の謀が秘めてある。その通りに行動するが良い。
玄徳は趙雲と五百名の部下を連れ結婚のために呉に南下した。建安十四年冬の始めであった。
呉についた玄徳・趙雲は孔明の一つ目の袋を開け喬国老を訪問する。
何も知らなかった喬国老は驚くが玄徳と孫権の妹君の結婚と聞いて喜び祝う。そしてまずは婿殿の到着を知らせに孫権の母君を訪ねる。こうしたことで民衆もみな婚礼を知ってしまう。
ふむう。つまり孔明はこっそりと婚儀を行うはずだった謀略を広めて大げさにする作戦ですな。
これもまったく寝耳に水だった母君は驚愕し息子孫権を問いただす。可愛い娘を五十男に嫁がすのかと。
孫権はすべては謀略だと打ち明けるが母君はますます怒る。
周瑜は自分の手柄のために君主の妹を囮にするのかと。それに玄徳を殺せば娘は嫁に行かぬ先から若後家となり一生が台無しになる。
喬国老もこの計略は反対だと申し出る。妹の婚礼にことよせ玄徳を殺したとなれば呉の歴史に泥を塗るだけ。国民に知れ渡ってしまった今ご婚礼をまとめるのが良い、と。
が母君は玄徳を知らぬのに娘はやれない。気に入ったらわらわが娘をやります、と断言した。
母上の言葉に孫権は困窮する。結婚は謀略であり妹を玄徳に娶らせる意思はなかったからだ。
部下がそれを察して母君が気に入られなければすぐその場で殺してしまいましょう、と告げる。
「だがもし母上が気に入ったら」という孫権に部下は「まさか・・・」
(そのまさかなんだよな)
「しかしその時は日を改め母君の気持ちの変わるのを待てばよろしゅうございましょう」と言い孫権もこれを受けた。
孫権には智者がいない。
周瑜は謀略は考えつくが徳がない。
こうして玄徳はまず孫権の母君から吟味されることとなる。
果たして玄徳はどう評価されることになりますか。
かわいいからなあいつ。女性からは受けがいいはず。
続く