ガエル記

散策

『如懿伝 〜紫禁城に散る宿命の王妃〜』11

35話まで鑑賞。昔なら「女というのは悲しいものです」とか言うところですがそうではありませんね。

 

ねたばれしますのでご注意を。

 

 

何かと騒々しかった阿箬と慧貴妃が次々と亡くなる。慧貴妃は存在しない阿箬の霊におびえて死亡というところか。

続けて皇帝が慧貴妃原因の伝染病にかかってしまう。

身の危険を押して看病した皇后はついに念願の妊娠をかなえるが30歳を過ぎた高齢のため(この時代でもあり)早産で生まれた皇子は小さく体が弱い。

とはいえ一度失った嫡子の誕生に皇帝の喜びは大きく他の妃嬪の子どもに目がいかなくなってしまう。

 

皇帝の愛情は今如懿に注がれていた。

しかしここで衛嬿婉が再登場。

嘉嬪に苛め抜かれていた衛嬿婉は宦官・進忠と手を組み野望の手がかりをつかむ。

 

衛嬿婉は最初からねっとりした感じで女性陣みんなに敵視されてしまうのが面白い。如懿でさえ直感的に「この女は危ない」と思っているw

かなり凄いことになっていく予感。

 

一方、舒貴人はきっぱりさっぱりとした情感の女性で如懿とも気が合う様子。

 

 

『如懿伝 〜紫禁城に散る宿命の王妃〜』10

32話まで鑑賞。

一難去ってまた一難というか難は増えていくばかりですわ。

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

 

 

阿箬の顛末は恐ろしいものでした。

侍女から出世していく物語の主人公であればこうはならないはずです。

阿箬の場合は如懿の言葉を逆恨みし裏切ることで出世の糸口をつかみ皇帝から寵愛されるはず、という奇妙な幻想を抱いてしまったことから間違った方向へ走っていってしまうのです。

結局身分不相応を狙うのは愚かしい、ということでしょうか。身の丈に合った生き方をせよ、という意味にも思えます。

というと「じゃあ出世を狙うのはいけないのか」と問われそうですが少なくとも歪んだ方法ではいけないしそこからつかんだ幸福は虚しいのです。

出世などでは幸福にはなれないのです。

 

そこで登場してくるのが衛嬿婉です。

思いきりのいじめられキャラを見せる娘ですが愛らしい容姿のためもあって凌雲徹と恋人関係にあるのですが今後大きく変わっていきそうな予感ですね。

阿箬にはできなかったことができたのはやはりその美貌ゆえなのでしょうか。

 

そして如懿のために命懸けで戦った海蘭はまたもや壮絶な虐待を受けながらも如懿の保護でなんとか生き延び皇子を産むことができました。

しかし食欲増進剤で太ったためにお腹にあざが残ってしまい「もう皇帝からのお召しはないだろう」と嘆きます。

そんなもん?

 

密かに悪略を練る嘉嬪。実は結婚したい男性がいたことを語ります。外国から貢女として皇帝の後宮に入ったのです。その外国とは李氏朝鮮がモデルということらしいのですが彼女の部屋が畳敷きのように見えるのですが、これは日本風というイメージなのでしょうか。

 

今回は阿箬の悪霊騒ぎで慧貴妃がすっかりおかしくなってしまうエピソードが着目点でした。

『如懿伝 〜紫禁城に散る宿命の王妃〜』9

28話まで鑑賞しました。

肉を切らせて骨を断つ。

 

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

 

 

自分の力で冷宮を出なけれなならない。

如懿は自らヒ素入りの食事を摂りまさに必死の覚悟で窮地を脱しました。

もちろんこれは皇帝の思惑を感じ取っていなければできないことではあります。

実際に花火に託けて如懿の住居に火をつけたりという皇后の企みもありいつ殺されてしまうかわからない状況ではありました。

3年ものあいだ冷宮で過酷な生活を強いられた如懿に対し皇帝は元の延喜宮ではなく最高級に設えた宮を用意して待っていた。

皇帝は次々と如懿に高価な贈り物を渡すが如懿の心は晴れない。

 

なんだろうな。

皇帝としてのプライドはあるのだろうがもう少し言い方ってのがあるのでは。

 

そして海蘭も自らとお腹の子どもが犠牲となる覚悟で如懿を助け出す策略を実行していた。

海蘭は生まれた子どもの養育を如懿に願い出る。

しかしここでも海蘭の飲む薬に陰謀が動いていた。海蘭の子どもは無事だが成長しすぎて難産となるというのだ。

 

一方阿箬は慎貴人から嬪へと昇格される。それは名ばかりの意味のない昇格だった。

この3年間、皇帝は一度も阿箬に触れていないのだった。

主人を裏切った女として阿箬は誰からも蔑まれる。その鬱憤を周囲に当たり散らすことしか彼女には許されなかった。

 

そして如懿が皇帝により無実とされたことで王子殺害の調査が再開されるという予感に関わった者たちは怯えだす。

慧貴妃は阿箬=慎嬪に罪を被せるしかないと決意する。

 

足掻けば足掻くほど泥沼にはまり込んでいくしかないのだ。

 

『如懿伝〜紫禁城に散る宿命の王妃〜』8

25話まで鑑賞。やはり後宮とか恐ろしい制度は作ってはいけないと思いますね(あまりにもまともな感想ですが)しかしだからこそドラマでその再現をしたくなるわけです。

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

 

苛め抜かれた海蘭は如懿の助言もあって強くなるという決意を見せる。万事に控えめだった海蘭が美しく着飾り化粧し後宮の怖ろしい策略と戦っていく。

冷宮に閉じ込められた如懿はその境遇でも挫けることなく自らもこの場所から解き放たれる方法を画策していく。

 

うーむ、つまりね。

今のところ、如懿の周囲の賛同者・皇帝・皇太后は正義で他の側室や皇后は悪となっているけどこの状況で正義ではいられないでしょ。

この制度で皆で皇帝を支え国を支えよという家父長制度ほどおぞましいものはない、っていう説明のドラマですわ。

どう考えても皇帝が一番おぞましいしそれを「皇帝になる運命だったのだから仕方ない」っていうのも気持ち悪い。それを絶対だと信じている皇太后も同じく。

しかしその制度の中にいるとそうした考え方ができるわけもない、ということなんですね。

もちろん製作者たちはそれを知っているからドラマの最初のほうで如懿に西洋人の一夫一婦制を知らせて「その制度のほうが良い」と言わせてしまう。

とはいえこの「一夫一婦制」の中にいる我々は今その制度の行き詰まりを感じていますねw

近い将来現在の結婚制度は破綻するのではないでしょうか。

私はそう考えています。

ハインライン月は無慈悲な夜の女王』に描かれた様々な結婚システムというのも一つの方向性かもです。

 

さてさて一時期寵愛を受けた(と思わせた)阿箬こと慎貴人は皇帝からはお見限りながらすっかり慧貴妃と共に悪役同盟中。

慎貴人は皇帝が今も如懿の刺しゅう入りのハンカチを大事にしているのに気づく。

 

そして海蘭の妊娠が明らかに。

一方如懿が寵愛を受けながらも妊娠しなかったのは皇后の陰謀であった。なんと結婚の時に皇后から賜った腕輪に不妊薬が仕込まれていたのだ。

忠実な医師・江与彬からの助言を受けて如懿は起死回生を誓うのだった。

 

 

『如懿伝〜紫禁城に散る宿命の王妃〜』7

21話まで鑑賞。

やめられない面白さです。

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

 

 

我が子を殺されたと思い込む玫貴人に鞭打たれ儀貴人には刺し殺されそうになる如懿。

ニオフル氏は皇帝に「早く如懿の処遇を決めよ」と冷宮へ送ることを勧める。その言葉に込められた意味があることに気づく皇帝は自らも行動を改める。(という判断でよろしいかな)

そして如懿を裏切った阿箬を寵愛し慎常在から慎貴人にまで昇格する。

 

如懿は慕ってくれる惢心だけを伴って冷宮へと赴く。

そこは荒れ果てた寂しい場所だった。

 

言っちゃなんですが冷宮描写がなかなか乙です。

なんだか妙に高ぶるものを感じてしまいましたw

良いですねえ。

夜になると冷宮に住む見捨てられた元寵姫たちが悪霊のような姿で登場し気分を盛り立てます。

これはアトラクションとしてとても良い企画なのではないでしょうか。

しかし悲しいのはあてがわれる食事が黴がはえたような粗末な代物。

ところが決して挫けないのが如懿です。

危険を顧みず訪ねてきてくれた海蘭をとどめた凌雲徹の声かけがきっかけとなり刺繍を売って金儲けする決意をする。

 

なんだか冷宮に行って急に活気づいたように思えますw

やはり後宮のどろどろした関係性より貧困から立ち上がろうとする意気込みのほうが楽しいのですね。

凌雲徹とのその後を知っているだけにこういう出会いだったのか、としみじみしています。

 

如懿に無事を伝えるため凧揚げをする海蘭。第二皇子の喘息が酷い時になんという不遜な態度かと皇后・慧貴妃・慎貴人(阿箬)に𠮟りつけられ罰則を与えられてしまう。

激しい雨に打たれて海蘭は涙を流す。

 

 

『如懿伝〜紫禁城に散る宿命の王妃〜』6

18話まで鑑賞。恐ろしくなってきました。

 

後宮の物語はいつどこであっても寵愛妊娠出産の闘いです。ゆえにライバルを蹴落とすために様々な策略が入り乱れていきます。

寵愛を受けるのは家柄ゆえか美貌の仕業か。しかし妊娠は運も必要となる。そして出産までの道のりは険しい。

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

 

 

玫貴人の死産と入れ替わるように妊娠が解った儀貴人。彼女が住む宮に毒蛇が出るという事件が起きる。

嘉貴人の口添えで身重の儀貴人を如懿の延喜宮に預かる展開となってしまう。

気が進まないながらも責任感のある如懿は親友・海蘭とともに儀貴人を注意深く世話するがまたもや儀貴人は死産となってしまった。

 

度重なる死産におののく皇帝と皇太后

(皇帝、しっかりせいよと言いたくなるわ)

原因はなんと部屋に使っていた炭と好んで食していた魚に水銀が仕込まれていたためだった。

陰謀を図る慧貴妃と嘉貴人。そして今回如懿の長い間の侍女だった阿箬の裏切りで如懿は苦境に立たされてしまう。

それでも皇帝は如懿に企みがあるとは信じられなかった。

渋る皇帝を叱るようにして皇太后は如懿を降格して軟禁という罰を命ずる。

 

入り乱れる宮中裁判の様子がなんとも馬鹿々々しい。けどおもしろい。

 

阿箬の裏切りは雨の日の処罰を嘉貴人から救われた時から始まっていたのだ。

というかそもそも阿箬の性格が如懿と合っていなかったのだなと。

聡明な如懿ですが綻びは出てしまうものです。

そこが物語の面白さです。

 

 

『如懿伝〜紫禁城に散る宿命の王妃〜』5

14話まで来ました。

さていっそうどろどろしてきました。

 

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

 

 

 

玫貴人は皇帝の子を宿す。即位後初の皇子は最も貴重とされる、ということでただでさえ傍若無人な玫貴人はますますつけあがっていきます。特に慧貴妃とはなにかにつけ激しい対立が露わになっていきます。

芸妓出身ゆえに侮られたくない気持ちが勝っていくのです。その勝気は幾度か如懿にも向けられますが、如懿はそのつど回避してきました。

一方如懿の第一の侍女ともいうべき阿箬もまた父親の活躍を皇帝に認められたことも手伝って生来の勝気に拍車がかかります。

 

しかしここらパートのキーパーソンは皇帝の側近宦官王欽です。

なんとも嫌な感じの宦官なのですが密かに皇后の侍女を慕い皇后に取引としてその侍女を娶り毎晩折檻して楽しむ、というとんでもない輩でした。

 

ここで慧貴妃と王欽が奇妙なつながりをもってしまいます。

どうやら慧貴妃は「即位後初の皇子を産む」と言って憚らない玫貴人に良からぬ策略を実行していたようです。

そのためでしょう、玫貴人が産んだ子供は男児だったのですが死産しかも正常な状態ではなかったのでした。皇帝は王欽に子どもの密かな処理を命じます。

さらに皇帝と皇后は「他言無用」を命じたにもかかわらずその噂は宮中に広まってしまうのです。

亡くなった嬰児を運ぶ途中で王欽は通りかかった慧貴妃にその姿を見られてしまったのです。

あまりにもお粗末な見られ方で浅はかとしか言いようがありません。わざと見せたのか?とすら思えます。

 

我が子の姿を見た皇帝は衝撃のあまり落胆しきってしまいます。

その後、玫貴人は見捨てられたと思い詰め首つり自殺を図ります。宮中で自殺は禁忌だというのですが皇帝のあまりの小心ぶりに呆れてしまいます。

そもそもこういう男性の話はよく聞くわけですが皇帝もまったく変わらないわけですな。威張ってはいても傷心の妻をいたわることすらできないなんて男が廃るというものではありませんか。

カッコ悪い人です。

わかってはいましたが。

 

入れ替わるように侍女上がりの儀貴人が妊娠。

 

さてどうなるのか、気になりすぎます。