ガエル記

散策

『三国志』横山光輝 第十巻

ま、また張飛~~~~~。10枚のうち3・5枚目。

まー内容がそうだからね。仕方ないね。

 

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

 

 

てか張飛話が多いってことじゃない。描きやすいんだろうね。

 

上り詰めた(本人はまだまだと言ってますが)曹操将軍だが気になるのは呂布劉備だった。今その二人が同じ国にいることに胸は騒ぐのである。部下の提案「二虎競食の計」劉備を正式の徐州太守と認める代わりに呂布を殺せという勅命を出したのだ。

劉備はこの命令は帝からではなく曹操のものだと察して無視することにした。この一件を呂布も知るところとなり劉備に感謝する。

「二虎競食の計」が失敗に終わったものの曹操は次に「駆虎呑狼の計」を実行させる。

勅命により劉備南陽袁術との戦争に駆り出し留守となった城を呂布に奪わせる、という計略だ。

忠義に厚い劉備は帝の勅命と言われれば従うし裏切者の呂布は目の前に餌をぶら下げれば飛びつかずにはいられないという人格を見透かしたものだった。

果たして。

劉備曹操の謀と気づきながらも出陣を決意する。そして留守を張飛が守ることになったのだ。

 

これはもうどう考えても心細い。アルプスの少女ハイジがチーズ作りの鍋の番をするくらい心細い。いやそれより心細い。

なぜここで関羽にしなかったのかなあ。なに相談したいの???

BL的想像しかできない。

 

果たして。

張飛はまんまと酒の誘惑に負け飲んだくれて酔っ払う。しかも止めに入った文官・曹豹をなぐりつけてしまう。

あまりの侮辱に曹豹は成り行きを呂布に訴える。

呂布の部下はこの機を逃してはいけないと進言し一度は否定した呂布も「恩義を受けた劉備の城を奪う」という誘惑に負けてしまうのだ。

・・・なんだろうなあ呂布って。いつもこの誘いにすぐ揺らいでしまう。気持ち悪い。

 

張飛が酔いつぶれて眠っている間に呂布軍はあっさりと城に攻め入った。

やっと起き上がった張飛だが歩くことさえままならぬ。

すでに家来たちは殆ど殺され降伏してしまったのだ。

張飛はやっとの思いで呂布に告げ口した曹豹を殺すことで留飲を下げるしかなかった。

しかしそれもこれもすべて劉備の言いつけを守らなかった愚かな自分のせいなのだった。

呂布にはただただむかむかするが失敗した張飛が哀れで泣けてしまうのはただのえこひいき?

なにこいつぺらぺらと。

 

 

呂布はさらに劉備の敵方になる袁術公より「劉備の後ろを攻め南陽軍を勝利に導くなら莫大な報酬を贈る」という手紙を受けてこれも承諾する。

毒を食らわば皿までもってことお。

 

だがこれを知った劉備は逃げることを選択した。

かっこいい。

かっこいいけどその後劉備は再び流浪の軍隊となってしまう。

 

そんな中呂布は袁術からの褒賞が欲しければさらに劉備の首を取れと言われ怒り逆に袁術に攻め込もうと言い放つ。これに反対する参謀は「劉備殿を迎え入れては」と進言する。

城を奪い取ってしかも後ろから攻め追い払った劉備に「下心はなかった。城はお返しします」って???

しかもこれを受ける劉備。よくわからない男でもある。

これで劉備呂布ぐるりと回って元通りではなく変な形でくっついたのである。

 

なにこれ。

 

そんな中孫堅の息子孫策は着々と力を蓄えていた。

揚州の長官・劉繇の要塞を軍船によって攻めた時若干二十一歳であった。

若造にあまりの無謀と思しき戦いで味方になったのが父・孫堅を恐れていた海賊たちだった。海賊たちの反乱で要塞を攻め落とすことができた。

孫策は父・孫堅の威光を感じ再び復興を誓うのだった。

 

そんな孫堅の前に現れたのが敵側の太史慈だった。