ガエル記

散策

『三国志』横山光輝 第十三巻

これはー劉備玄徳、でいいですよね。下に張飛いるし。って張飛そこまで出す???

張飛扉絵4回目(半分の時は0・5計算)劉備はやっと2・5回目なのによ。

 

しかし思うのは確かに劉備が出てくる話少ないような気がします。横山先生、曹操好きすぎです。

 

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

 

でもってやっぱり曹操から始まる。

張繍荊州劉表と組み不穏な動きをしている、という報告を受けた曹操は急ぎ張繍討伐へと南陽に向かった。まだ前の戦の傷も癒えないというのにあまりにも曹操戦争しすぎでは。

六月の河南は暑さが厳しく兵たちは喉の渇きを訴えた。曹操が「この山を越えると梅の林がある」と言うと兵たちは酸っぱい梅を想像し喉の渇きを忘れたのだった。(ほんとう?)

宛城に到着した曹操はどう戦うか考える。三日三晩西門を総攻撃させた後手薄になったうえ修復中の東門を半数の兵で襲撃する計略を取ったが敵の参謀に見破られしまい逆に計略にはまってしまう。

五万の死者を出して惨敗した曹操は逃走するが途中で敵兵に待ち伏せされる。が伝令を受けていた曹操は仕返しにと敵の目を欺き山中に潜んで兵数を少なく見せ油断して襲ってきたところで飛び出して攻撃をかけた。

逃げ出した張繍劉表軍を見た曹操はこの機に張繍の首を討たんとするが急使が届き「冀州袁紹曹操の留守城を狙っている」と伝えられる。

もう少しというところで曹操は帰国するしかなくなってしまった。

この戦は多くの犠牲者を出しただけの戦いだった。

 

曹操、ほんとうに負けが多いし犠牲が多いし冷酷な命令も多い将軍なのですがなぜか物凄く慕われている。

私なんかは単純に戦争しない人が良いと思うけどなあ(なぜ『三国志』読んでる)

 

こういうとこか

おだてとか嫌いかと思いきや意外にうれしそう。こういう可愛さがあるんだよね。

戦争は当たり前、っていう世界として考えなきゃいけないのかね。

曹操は先日は袁紹に攻められて好機を逃してしまう羽目になったのに今度は軍需品を都合してほしいと要求されむかっ腹をたてるが上のように言われ冷静になる。

荀彧からも「今は呂布を討つべきです」と進言された曹操袁紹の要求を呑み今はまず後門の虎を除くことに決めたのだった。

 

曹操はあの時以来劉備と連絡を取っていたがこれが呂布の部下に知られてしまう。

報告を受けた呂布は怒り狂い劉備のいる小沛の城に攻撃をかけた。

劉備と手を組んだのは曹操からだった。曹操は急ぎ夏侯惇に五万の兵をつけて送り出す。

 

駆け付けた夏侯惇だったが片目に矢を射当てられ曹操軍は引き上げざるを得なくなる。応援軍の到着に城を出て対戦しようとした劉備軍は引き返してきた呂布に散々にやられ小沛の城は落ちてしまった。

 

劉備はひとり逃げ落ちていた。

食べるものもなかったが通りかかった一人の百姓が「劉備様ではございませんか」と尋ねる。答えを濁した劉備に「玄徳様は民百姓に思いやりがある方でした」と言って持っていた食べ物を差し出した。ありがたく押し頂いた劉備を見て「間違いなく玄徳様だ」と百姓は思う。

それからも彷徨う劉備の前に姿なく食料と飲み物が届けられる。すべて劉備を慕う村人たちの贈り物だった。

彷徨う劉備曹操軍を見つける。

めっちゃかわいい。素直。好きになる。

 

でも

いいねえ劉備

 

呂布は山賊たちも兵にしたと聞き曹操は許褚を先方隊隊長に命じた。

山賊たちは地の利を生かして戦いを挑んだが許褚率いる戦の精鋭隊には無力だった。

呂布は追い詰められ陳珪父子に問うが陳珪父子の胸は呂布打倒なのだ。

しかし呂布はそれを知らない。

前回の戦いで陳珪父子を信用している呂布は彼らの言い分を実行することになる。

 

父子は計画を立てた。

呂布を追い出し呂布の妻子を別の城へ移す(しかも呂布自身の命令で)

そして呂布が帰城しても入城させないのである。

さらに陳登はデマを流して呂布軍をかき回すのだった。

 

面白い、陳珪父子。愉快なり。