ガエル記

散策

『三国志』横山光輝 第九巻

曹操~2枚目~(イケメンって意味じゃなくて扉絵二枚目と言う意味です。イケメンでもあるが)

中扉絵はマジで二枚目。なにこのかっこよさ。

 

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

 

 

曹操呂布の戦いはイナゴの大群によって食糧不足となり一時中断する。

その頃我らが劉備は徐州・陶謙の病床を見舞っていた。陶謙はなんといきなり出会った劉備に跡継ぎになってほしいと頼んだのだ。

良い人、と思ったけどこの方そもそも曹操に惚れたせいで事件を起こしたんだよな。

惚れ込みやすい方なのだ。

とはいえ今度は劉備に惚れ込んだまま亡くなってしまう。陶謙だけではなく息子さんも部下も民までも劉備に太守になっていただきたい、と頭を下げる。

劉備の善男顔がちょっと笑える。目がぱっちりしすぎててwでも私もなってほしい。

 

そして曹操の方では

許褚登場。
なんとなく名前的にでっぷりしてる人かと思ってたけど案外しゅっとしてた。
 
曹操は許褚&悪来呂布に挑むが呂布には歯が立たない。しかも赤兎馬で逃げ出した呂布に追いつけるものはいなかった。
 
が、ここで呂布は突如住処としていた田氏の城から追い出されてしまう。田氏は曹操に軍配を上げたのだ。
住む場所のなくなった軍隊は悲しい。
兵たちは去っていき呂布の軍は寂しくなった。
仕方なく呂布冀州袁紹を頼ろうとしたが袁紹呂布を討つと宣言する。
怒った呂布は対戦しようとするが部下がこれを止める。もう戦力は乏しいのだ。
呂布は悔しさを噛み締めながらも広野をさまようしかなかった。
 
裏切者、の運命はこうなるのか。
人を裏切り続けた人間はいかに才能があっても愛されることがない。
人々に請われて太守となる劉備との対比が明確だ。
ここで呂布の部下はその劉備を頼ってはどうかと進言する。
 
そして頼られた劉備呂布との運命を感じるといって受けることにする。関羽張飛は反対するが

わしゃ絶対反対じゃ、って台詞パワーちゃん味ある。
 
かくして呂布劉備の元に身を寄せることになったのだ。
 
この頃長安・宮中は再び乱れ始めていた。
李傕と郭汜という二将軍が皇帝を我が手にして天下をひとり占めしようと争い出したのだ。
皇帝はたまらず長安を脱し元の都洛陽に逃げ延びるが洛陽はすでに廃墟となっていた。
が帝が洛陽に戻られたことを知った民が復興しようとする様子がいじらしく泣ける。
 
曹操は星空を見て己の生き様を思案していた。
そこへ皇帝からの使者が到達する。
曹操は「天子を守る者こそ英雄となる」と部下に告げる。
曹操軍は皇帝の元へ集った。李傕郭汜軍は曹操軍の敵ではなかった。
 
祝いの宴席で曹操はは我が軍こそ最強としながらもふたりの男が気になる、という。
その男こそ「呂布劉備」であった。
 
曹操は天下を取ろうと考えている。
天文官もまたぴたりとそうした予言をした。
そして曹操は帝に対し「都を洛陽から河南の許昌に移す」ことを提案したのだった。
 
この帝ってあの時の利口な少年ではないんだろうか。
だとしたらよけい悲しいことでもあるな。どんなに利口でも気品があっても力はないのだ。