ガエル記

散策

『三国志』横山光輝 第十六巻

また張飛!扉絵5回目(半分の時は0・5計算)横山先生の寵愛が過ぎる。

やっぱり張飛が一番好きなのでしょうね。確かにこの張飛かっこいい。

いいけど関羽~~~。

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

 

死んだ袁術の甥を捕えたのは曹操の部下だった。

甥は玉璽を持ち運んでいた。

それを見た曹操の部下・徐璆は直ちに曹操にこれを届けた。曹操は喜び手柄を認め太守に任命した。

 

一方、気になっていた劉備は戻らず五万の兵とともに徐州に残ったままという報告を受けて曹操は激怒する。

って曹操がいい気分で劉備に許可したのがそもそもなんでw劉備の演技にすっかりだまされちゃったんだねえ。

自分の失敗から腹立ちまぎれに叱咤してしまった。なんだろうね。曹操としては見込み違いで劉備が大した男ではなかったと信じたかったのかもしれない。それほど恐れていたともいえる。

急転して曹操は徐州に残してきた車冑に劉備討伐を命じた。

そして車冑は陳登を呼びこれを伝える。

陳登は父とも相談し劉備を救うのだった。

やはり劉備が生き残っていくのは人柄によるものが大きいってことですね。「あの人を助けたい」と思われすぎる。

 

そして無論関羽張飛も兄貴を助けたい一心で車冑を討つ。

我が君のためなら鬼にもなる関羽。優しい人なのになあ。このギャップが萌えなんだよ。

さらに張飛は容赦するわけない。

こののんびり感が三人の魅力です。

あまり気にしてない。

「小さい恨みごと」って弟を死に追い詰めたことですよね。みんなてきとうだなあ。そしてここにも劉備に惚れ込んだ男がひとり。

こうして陳登の助言で袁紹曹操討伐へと動き出した。

劉備愛されキャラ。

 

が、曹操討伐自体はなんか袁紹軍内部がぐずぐずになって中止状態になるというしまらない形になる。

じれた曹操は帰城し気持ちは劉備のいる徐州の方へ(忙しい人だな)

しかしハンサムなのだ。

またもや激怒した曹操は(体に悪いよ)王忠・劉岱に戦えとはっぱをかけさせるが。

ふたりのやり取りが笑える。

 

まずは様子見に関羽が出る。

なんという美貌か。このカットを描いてもらえただけでもこの戦の価値がある。(私は何を期待してるんだ)

常に我が君のことを優先して考える関羽

たたっ斬るよりかっこいい。片手でつかみ取る剛力よ。

 

劉備の思惑は曹操の部下を殺しては怒りを買うばかり。生かしておけば感情もちがうであろう、というもの。

ではもう一人もひっ捕らえてきますか、と言う関羽に「こんどは俺にやらせてくれ」と張飛

劉備の思い切り渋い表情に張飛さすがに詰め寄る。

「わかった。じゃやってくれ」は草。

 

しかし劉岱は矢の雨を降らせてきた。近づくこともできない状態に張飛は兵たちに劉岱の悪口を叫ばせる。(なにこれ)

さすがにこれで飛び出してはこなかったw

次に張飛は劉岱の眼前で酒盛りを始めて一芝居をうつ。

おびき出された劉岱を奪い取り張飛軍は歓声を上げた。

まあかわいいよね。

 

生け捕りにされた王忠・劉岱は劉備軍で歓待されご馳走をたらふく食べて曹操のいる都へと帰っていった。

戻ったふたりは劉備をほめそやす。

これに怒った曹操は(だから怒りすぎって)ふたりを死罪と言いつけるが部下にとめられ取りやめる。理屈が通るところが曹操の良い所。

冬に向かう時期で曹操劉備を討つのは春まで待つことに。

 

この間、曹操は蘘城の張繍とは手を組み荊州劉表からは追い返される。

 

そして曹操討伐の血判書を持つ董承は志がいっこうに進まないことに心を痛め床に伏してしまった。

皇帝は心配し名医・吉平を差し向けられた。

が、董承の病状は良くならない。

董承は曹操討伐を夢にまで見る。そのうわごとを聞いた吉平は董承に心を打ち明け彼もまた血判書に名を連ねた。

 

それでも曹操には歯が立たないと悔やむ董承に吉平は「曹操殿の頭痛の薬は私が造ります」とささやく。

「兵も使わずに曹操を倒すには」

「毒か」

語り合う時カーテンがかすかに動いたのをふたりは気づかなかった。

 

殆ど横文字は使われないけどカーテンはカーテンなのね。