ネタバレか、とも思いましたが小見出しが「漢中馬超軍」なんでどうしようもない。
というわけでお久しぶりに馬超です。かっこいいっすね。
いや実際にいたら惚れ惚れする若武者でしょうなあ。
ネタバレしますのでご注意を。
「援軍を出してくれるなら二十州をお礼に渡す」という内容だが臣下たちは「援軍だけ使っておいて騙すつもりに違いない」と口々に言い立てる。その時「その援軍拙者にお任せくださらぬか」という声が上がった。
馬超である。
曹操に追われていた彼は漢中にかくまわれていたのだ。
馬超はただひとり「軍勢をお貸しくださるなら劉備を生け捕り劉璋には領地をさかせ師君に奉る所存にござる」と宣う。
綿竹関では玄徳と孔明が話し合っていた。
馬超の活躍はふたりも聞き及んでいる。その馬超が蜀の葭萌関に向かっているというのだ。葭萌関は孟達が守っているが孔明は助けが必要と進言した。
とまたもや何か策を講じているw
呼ばれた張飛に孔明は「実はのう。関羽を呼ばねばならぬことになった」と言い出す。
「実はのう。今度葭萌関に向かってきた敵の大将は馬超なそうな」
wwwwwww
わざわざ張飛呼んできてこれwなぜよw
こりゃ怒るに決まってるわあ。
面白すぎる~~~~
むろん張飛は怒りまくり「曹軍百万を睨み返したをお忘れか」と問い詰めたが孔明は「あれは大軍で渡るには橋一つで狭すぎたことも幸いした」とすました顔w
「だが今度の馬超はそれどころではない。それゆえ関羽を呼び寄せる」となおもいう孔明に張飛はきっぱり「拙者にその任務お任せ願いたい」と言い切った。
「もしこの張飛が馬超に敗れたらいかなる軍罰も甘んじて受ける」と誓約書まで自ら書いてしまう。
しかしさらに孔明は「だが馬超を甘く見るな」と念を押した。張飛は「ははは。馬超がどんな男か楽しみだわい」
見送る孔明と玄徳同じ顔してにやにやしてる。
まずは魏延が飛び出し馬岱と相対する。いったん引いた馬岱は次に張飛に阻まれる。
馬超と思い身構えた張飛だったが馬岱と聞いて失望する。襲い掛かる馬岱だったが張飛の槍は馬岱の剣を軽々と弾き飛ばした。
豊久~
だが張飛は玄徳に止められる。葭萌関についたばかりで兵馬も疲れている休息を与えよ。
これには張飛も素直に従った。
翌朝門外では馬超が呼ばわっていた。
それを聞いた張飛はすわ出ていこうと身構えるがこれを玄徳が制止する。そして馬超を見下ろしその威風堂々たる雄姿を誉め称えた。
かわいい
馬超は張飛に対し「わしの姿を見て怖じ気づいたか」となじる。「それほどの腰抜けとは思わなんだ」と大笑するのを張飛が黙って見ているわけがない。玄徳もこれを許すしかなかった。
だがふたりの勝負はいっこうにつかず
やがて日が沈み始めたが勝負は終わらない。
玄徳は日が暮れては一騎打ちもできまい、と引き上げの合図を送らせる。戻ってきた張飛に玄徳は今日はここまでにせいと命じ張飛もこれを受けた。
が、馬超は夜戦の準備もある。お前の首を奪らずに引き上げる気はないと松明を用意させる。
なにこのかっこよさ。惚れてまうやろ。
張飛はぬうう言わしておけばと止める玄徳を振り切って馬超に突き進んだ。
「そうよ。それでなければ名が泣くぞ」
こうして切り抜くとよりその迫力が見えますな。張飛の槍を受け止める力がある馬超の凄さよ。
しかしこれを制したのは玄徳だった。この場面素晴らしいんだけどあんまり切り抜き続くので是非見てください。
「馬超よ。私は劉備玄徳だ。私は天下に向かって仁義を旗印としている」と言う。「私を信じて今夜は引きたまえ。我々も引くであろう」
なにこのかっこいい言い方(こればかり言ってる(;^_^Aでもかっこいいんだもん)
この言葉には馬超も「よろしい。張飛も主君の命を無視して戦うは戦いづらいであろう」として引き上げた。この言い方もかっこいいわねえ。
馬超二十歳くらいだと思うのにこの貫禄よ。それを言えば張飛は彼のお父さんほどの年なのによく頑張ったねえ。
颯爽と走り去る馬超軍を見て玄徳は「敵にするには惜しい男・・」とつぶやく。その様子を張飛がじっと見ている。
(うーん。玄徳ってすぐほら夢中になるからね。孔明に続き馬超にも夢中ってむかつくでしょ張飛としちゃ)
しっかしほんと馬超の若武者ぶりが見事なんだよねえ。これは玄徳ならずとも欲しくなるでしょ。
さて葭萌関に戻った玄徳は孔明も後を追ってきたと知る。孔明も戦況が気になって夜通し駆けてきてくれたのだ。なんだろうねえ、この痒い所に手が届く的な孔明の行動って。
さらに玄徳が言ってほしい言葉を孔明は口にする。
「張飛と馬超の一騎打ち。どちらも優れた豪傑で死なせるのは惜しいことでございます」それそれ玄徳の気もち解ってる。
めちゃ嬉しそうな玄徳と自慢げな孔明w良いコンビ
しかし孔明はいきなり「漢中の張魯は漢寧王の称号を欲しいと思っています」と言い出す。こういう突然違うことを言い出すのが孔明。
「そこで玄徳が蜀を治めたら天子に奏してきっと張魯を漢寧王に封じるよう運動しましょうと約束するのです。その代り馬超を漢中に呼び戻してほしいと」
「それじゃ馬超を味方に秘切れることはできぬではないか」と怪訝な顔をする玄徳。(普通わからないよねw)
話が見えないってやつですわ。
馬超は地盤が欲しいはず。おそらく張魯と馬超は上手くいかなくなります。そこを狙って説き伏せるのです。
しかしどうやって張魯と連絡を取るかの問いに張魯の腹心に楊松という賄賂に目がない男がいます。この男に賄賂を贈って仲を取り持ってもらうのです。
果たして。
張魯は「漢寧王になれる」という望みに負け直ちに馬超に引き上げよと命令を出す。
が馬超は孔明の予測した通り手柄を立てるまでは帰らないと使者を返す。それを聞いた張魯は再び使者を走らせ馬超もまた同じ答えを使者に返した。
なかなか進まぬ事態に孔明が出した使者孫乾は楊松に金銀財宝を見せて「玄徳様は上手くいった暁にはこれを差し上げるということです」と告げる。財宝に目がくらんだ楊松は「こうなればなんとしても馬超を引き返させる」と妙案を出す。
楊松は張魯に「馬超は自分が蜀の王になって父の仇を討つという野望を持っているのだ」と進言する。張魯はそれでは自分は漢寧王にもなれないし蜀ニ十州も手に入らぬということか、それで再三の命令にも従わなかったのだと馬超に対して猜疑心を持つ。
さらに楊松は張魯に「手柄を立てるなら一か月以内に蜀を奪り劉璋の首をあげ荊州軍を追い返せ」という難題を馬超に命じましょうと言う。そして馬超が攻め入ってこないように漢中の要所に兵を配置するのです、と策略を講じる。
こうして馬超に突如難題が突きつけられることとなり馬超はしかたなく「了解した」という返事を使者に返した。
さすがの馬超もこの難題を満たすのはかなわないと馬岱に引き上げることを伝える。
間者によって「漢中では要所要所に兵を配置し馬超様に謀反の心ありと噂しています」と報告される。
馬超は「これでは進むも退くもできぬではないか」と馬岱に打ち明ける。
狡い!大人って酷い!
が玄徳は孔明の命を心配しそれはならんぞと強く止める。
孔明「しかしこの機会を逃しては」
ここで突然の来客。趙雲の紹介状を持って李恢という人物が訪ねてきたのだ。
孔明は「李恢といえば蜀の賢人。荊州軍を蜀に入れることを厳しく諫めた人物」と説明する。
孔明はついたての裏でお話を聞いています、といって李恢を通させた。
玄徳が御用を聞くと李恢は「孔明軍師は馬超を降さんがために動いていると見ました。その役をそれがしにやらせていただきたくて参りました」というのだ。
しかし玄徳は李恢が玄徳軍の蜀入りを阻んだ人物と聞いたのでその心を問いただした。
李恢は明瞭に「私が劉璋様を諫めたのは事実。しかし劉璋様は私の言葉を用いませぬ。必ず敗れること目の前に見えています。対して劉皇叔を見るにその人徳・・お仕えするならばこのようなお人だと考えました」
孔明はついたてから登場し「馬超説得の役目あなたにお任せいたそう」
孔明話が早い早い。ま、玄徳はいやとは言わんけどさ。
そして兵士たちに幕の後ろに隠れ合図したらたたっ斬れと命じた。
馬超は李恢に会い「玄徳に頼まれて俺を説き伏せに来たか」と不遜に笑う。
李恢「玄徳ではない。御身の亡き父親から頼まれてのう」
なにっと驚く馬超に「不孝の子によく教えてくれとな」
「ほう亡き父がお主をつかわしたと。それは面白い。ここに研ぎたての名剣がある」
「ふふ。それがしのいうことが間違っていると思うなら斬りなさい」
そして李恢は問うた。
李恢は馬超の敵は誰であったのか。魏の曹操ではなかったか、と突きつける。
「その曹操に敗れ漢中に走り今は張魯のよい道具に使われている。その張魯は自分の野心のためにはお前など平気で捨てる」
「名もなき暴戦をしその才能を意義もなく捨てようとする呆れた愚者!父の馬騰もあの世で泣いているであろう」
あの有名な「むむむ」「なにがむむむだ」です。
ここだった~
馬超はうなだれた。
「そうだった俺の敵は曹操」
「李恢、目が覚めた。許したまえ」「おお、ほんとうの敵に気づかれたか」
李恢はにっこりと微笑んで「では幕の後ろにいる兵を下がらせてくれ」と頼む。
「これは」と馬超も微笑み幕に向かって「もうよい」と声をかけた。
なんなんじゃー、この頭の良いセリフやりとり。
知能指数上がっちゃうじゃないか。
そして馬超を玄徳に引き合わせたのだった。
玄徳は「馬超よ、よく来てくれた。余はうれしく思う」と言い馬超は手を合わせる。
玄徳は馬超を上賓の礼をもって遇した。青年馬超の感激は言うまでもなかった。
騙されてる騙されてるよー。人たらしだからそやつ。
「のう馬岱よ。俺は今雲間から光を見たようじゃ。真の盟主を仰いだ心地がする」
あああ~あ騙されちゃった。
こうして玄徳はお気に入りを一つ増やしたのである。
ここで馬超はさっそく手柄を立てる。
自ら劉璋を説き伏せにいくと提言したのである。
孔明もこれに賛同し馬超は馬岱を連れ成都の劉璋の城外で呼ばわった。
(きっと張りのある力強い声なんでしょうねえ)
「漢中の張魯は援軍を送るつもりはない。漢寧王の称号が欲しいだけの男であり蜀など簡単に手に入れられると思っている。この馬超は張魯にあいそをつかし劉皇叔の軍門に降った。我らはすべて漢朝の臣。戦う相手は漢朝の敵だけである」
援軍は来ぬ、と聞き劉璋は腰が砕け「余は死にとうない」とつぶやくだけだった。
劉璋の城内は大激論。劉璋を見限って抜け出すものが続出。劉璋には乗り切る力はなくついに幸福を決心したのである。
玄徳は蜀の諸侯に伝えた。
「今日より蜀はこの劉備玄徳のもとに入る。出ていくものは咎めはしない。ここに残るものは新しい国造りに協力されたい。以上である」
孔明は玄徳に新しい政府の徳を称える声が満ちていますと伝える。