で、続きなのですが。
『王様ランキング』はじめからボッジの可愛さと作画のすばらしさには注目していましたが、ここにきてこれはもうなんとなく流すものではないぞと今更ながら(いつも遅いのです)作画監督の名前を探しました。いやほんとうに今更で申し訳ないです。
OPを止めながら野崎あつこの名前を確認。そうかー私を感動させていた方はこの人なのだ。今時こんなことをいうのはおかしいけど女性作画だったのだ、と改めて感激しました。
アニメ好きといってもスタッフを調べるほどではない私なのですが今回ばかりは探さずにはおられませんでした。
野崎あつこ氏の肩書はキャラクターデザイン・総作画監督 となっています。ボッジが可愛い、動きが凄い、は完全に野崎氏への賛辞です。
『王様ランキング』の他にない良さはキャラクターの簡略さにある、と私は思っています。
現在日本での人気キャラは線の細い華美な描きこみデザインに偏りすぎ美形にこだわりすぎて個々の描き分けがない、と思いますが本作はシンプルで個性が明確です。
人物の細かい線や服飾が少ない分というか少ないゆえに極端なパース描写やアクションが活きるのではないでしょうか。
特に今回21話の作画は凄まじい域でした。
壮絶なアクションからの表情のアップが単純なキャラだからこそユーモラスでもあり効果があるのです。
あまりにもコマ数の多い回で勿体ないとさえ思いました。いや怒涛の三十分でした。
そのアクションの中にキャラクター達の心理描写が細かく絡みこまれています。ボッジに敵対していた四天王たちがボッジを王として認め跪き忠誠を誓う。
対して我が子ダイダの体を乗っ取る前王ボッスの心中とボッスへの愛情を曲がった形で表してしまったミランジョの悲劇も迫ってきます。
ドーマスが相変わらずオバカにかわいいしデスパーさんが大きなパンツで自慢しているのもほっこりします。
そして今回冒頭で幼い小さなボッジが大きなママに見守られてスパゲティナポリタンを手づかみで食べている場面が愛らしく幸せそうで泣きそうでした(私が)
そしてこれも今さながら。OPとEDのすばらしさ。
いつもアニメーターはここを描きたいから仕事しているのではないかと思っています。
特に今のオープニングは凄すぎてもったいない。この短い中にどれほどのドラマがあるのか。
一瞬一瞬に思いが込められていて息ができない気がします。
ヒリングママに抱きしめられたボッジの愛しさよ。光と影の織り成す美しさ。このOPを知らないでいる人はあまりにも気の毒だとさえ思っています。
歌も内容にぴたりと合っていて音楽とアニメが相乗効果出してきて鳥肌が立ちます。
なんだか言葉が虚しくなってきましたw
いやもしほんとうにまだ観ていない人がいたら本気で観たほうがよい、と思うOPです。