ガエル記

散策

『羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来』テレビ放送で突然好きに

劇場版を観た時なぜか入り込めなくて語らずにいたのですが(たぶん)今回テレビ放送版を覗いたらこちらはなぜかすごく馴染めてしまいました。

内容が変わったわけじゃなく単なる五分割放送のようですので自分の気持ちの問題だけなのでしょうが奇妙なものです。

それともやはり「劇場版」と聞くと身構えてしまいテレビ版と聞くと気軽に観れてしまうのでしょうか。

 

とにかく劇場版として観た時と違い打って変わって楽しく観てしまいました。

私と同じように『羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来』劇場版さほどのことはなかったと思った方、案外こちらはいけるかもですよ。

(後でもう一度劇場版も観てみよう)

 

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

 

これは劇場版でもすぐ好きになったシャオヘイですが今回観ててますます可愛く見えてしまいました。

全体的に昔観たことがあるような懐かしい気がしてしまう本作ですがシャオヘイ自体も懐かしいフォルムと表情なのですよね。

背景は宮崎駿を思わせる自然描写が美しい。可愛めのキャラクターはシンプルな線で描かれててほっとします。現在日本アニメキャラは描き込みが多すぎて特に目などは「そこまで塗り分けしなくても」というところまでいかないと合格しないみたいです。

 

中国作品は結局この「仙人が住む桃源郷」こそが安住の土地だと認識しているのではないかと思えます。

長い髪をたらして超能力を持ち優雅に暮らす美男美女が登場する不思議な虚偽歴史物語はこれまで何度も目にしてきましたが本作もまたそのバージョンの一つですね。

 

金庸を代表とする武侠ものは常にその下敷きになっているのでしょう。

私自身同じ東洋人でもあるためかこの「桃源郷」への憧れはすんなり賛同してしまいます。

自然の中に暮らしながら超能力を持って優雅な生活を楽しむ、それが叶うならそれ以上の幸福があるのでしょうか。

叶わないからこそ願ってしまうのです。

 

主人公が妖精と魔物で敵役が人間というのもとても良い。

まあこれも『ゲゲゲの鬼太郎』方式で馴染みはありますからね。

 

テレビ放送で突然好きになってしまう、ということもあるのだと自分で認識しました。

何はともあれよかったです。