ここに至ってはもうまったく観た記憶がありません。
スケールの大きさを感じさせる描写は幾つもありますがどうしても裏の物語というイメージがあり地味な印象になりますが、そんな感じを持つ物語はとても好きです。
ひとつは主人公となるアナキンが絶対的なヒーローとして描写されないからなのでしょう。常に彼は影の予感を持たせられています。
優れた才能を持ち身体も恵まれた者が持つ傲慢さが特徴です。
裏の物語の主人公の特性でもあります。
そしてついに明確に彼が闇の存在であると描かれます。
それにしても高層ビルの街中でのラリーシーンは楽しいものでした。これはあの森の中の再現ですね。
この時のアナキンも身勝手で傲慢ですがそれがとてもかっこよく見える一幕です。
ところで『スターウォーズ』は『デューン砂の惑星』からの影響を多く受けていると言われています。
本作にもそのイメージは様々に表れていて砂漠の惑星タトゥイーンと美しいナブーの比較、人の心を操作する能力などに如実に現れています。
今更ですが、この二つの物語の違いで最も目に付くのはこの「修行をして並外れた能力を持つ団体」がスターウォーズでは男性のみ(だと思いますが)のジェダイであり『デューン』では女性だけのベネ・ゲセリットであるということです。
先に作られた『デューン』のほうが女性だけの超能力集団を描いていて、後に男性だけのジェダイになったというのはどうしてなのでしょうか。
「ジェダイ」は明らかに騎士もしくは日本のイメージの武士を意味しているために男性のみになってしまったのでしょうしそのことが一般受けの良い要素になったとは思えます。
その意味においても『デューン』の深さを感じますが「聖書」はより大衆向けである必要があるということでしょうか。
『スターウォーズ』が聖書として位置づけられ『デューン』はその重要な服読書とされるのかもしれません。