初鑑賞です。映画館スクリーンで観たのならかなりの悪酔いするかもしれませんが私はアマプラでテレビ鑑賞なので楽しく観ることができました。
ネタバレです。
場所はニューヨーク。友人の送別パーティでビデオカメラでの撮影を頼まれて気軽に引き受け撮影しているうちに突然の地震を感じて逃げ出す若者たちだが道路はパニックで逃げ惑う人々であふれていた。「なにかわからない大きな生物を見た」そこへ自由の女神の頭部が吹き飛ばされ地面に叩きつけられる。
ニューヨークに怪獣が現れたのだ。街は破壊され、人々は叫びながら逃げるしかない。アメリカ軍によるヘリでの誘導。怪獣に対しての攻撃。先ほどまで楽しい送別会を映していたビデオカメラは怖ろしいパニック状態を追いかけることになる。
無理くりにビデオ撮影を続けるというおかしさはあれど逃げる一市民の視点のみに絞った怪獣映画、というアイディアが面白かったです。
これは幾つもの怪獣映画を観てきた日本人にはより効いてくるアイディアではないでしょうか。完全にお上目線の『シン・ゴジラ』の真逆という感じですね。
『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』『カメラを止めるな!』などハンディカメラの手ブレ全開素人風映像は賛否両論ありますが、本作は面白かったと思います。
(『カメ止め』はダメでした私は)
正直言って素人が自前のビデオで撮影して本作のような映像が撮れるとは思えませんが(しかもパニックの中で)そうした嘘は私はあまり気になりません。
映画の嘘、というのは観る者がどんな点でひっかかるかというだけですね。
例えば「普通の若者」という設定なのに登場人物が皆美男美女でスタイルが良いとかおかしい、ともいえるし、だからといってブサイクばかりの映画なんか金出して見る価値があるのか?という意見もあるわけです。 本作でもちょい美男美女すぎると思えます。
しかしまあ、美男美女ばかりでもビデオがしっかりなんでも映してしまいすぎということでも何をテーマにしてどういうことをやりたいのかがしっかりわかればいいのではないでしょうか。
後は話が面白いのか、好きになれるかはまた別問題ですけどね。
そういう意味で本作は作り手の意志が明確でとても面白くできていました。
ラストも作品の意味をつかんでいるからこそ、と考えます。