ガエル記

散策

『進撃の巨人』再読・再観 17巻まで アニメシーズン3 エピソード10まで

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13巻表紙絵。とても好きです。私の好きなアッカーマンズが。

 

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

 

 

本当に世界は複雑です。

幸福はとても単純なことであると思えますから世界が複雑だということはやはり世界は不幸なのでしょう。

 

エレンたちの仲間、若い兵士たちは考え悩みいきてきました。なぜ自分たちは高い壁に囲まれた狭い場所で生きていかねばならないのか。どうして壁の外には意味不明の巨人が存在し自分たち人間を呑み込んでは吐き出すのか。

親兄弟を食った巨人を駆逐すると叫んでも自分たちの小さな力ではどうしようもない。

エレンの先輩であるエルヴィン・ハンジ・リヴァイたちは命懸けで戦いわずかなヒントから真実を見つけ追求していきますがすべての答えは最初からわかっていたという事実を知る。

そこから導き出された真実は

「中央にいる施政者たちは自分たちのわずかな土地と財産を守るためにのみ政治を行ってきた。

その代償に民衆がどれほど命を失おうとかまわなかったのだ」

というものだった。

 

多くの物語はここで終わるものだけどこの作品はむしろここから深まっていく。

 

 アニメシーズン3の冒頭部分。リヴァイの立体起動場面何度も観返してしまうかっこよさ。WITSTUDIO技術とセンスのすばらしさです。

もちろん諌山創による市街地でのジャンピングバトルという発想から生み出された名場面です。

 

ふと17巻の発行日を見ると(もちろん第一刷ですよ)2015年8月7日・・・なんだか遠い昔のように思えます。

あの頃たった7年後に世界的感染症と戦争で莫大な被害者が出るなどとは考えもしていなかったはず。

世界がどう変化していくのか、誰もわからないものなのではないでしょうか。