昨日書いた「日本映画がダメすぎ」論、悪口というのは書きだすときりがないのです。というか、悪口だけなら何でも言えるし火がついてしまうのですよね。
映画と言いつつアニメばかり、なのですが、そのアニメも危機感を持ってしまうのですよね。
というのは日本のアニメ評価、世界に冠たるジャパニメーションも新しい人に魅力と勢いを感じていないからなのですが。
宮崎駿のジブリは息子氏の作品を見ているととても受け継いで行けるとは思えず、息子という名前のみで成立しているだけで私は嫌悪感すら覚えています。
富野由悠季、押井守など代わりとなる人材を見つけられないし、庵野秀明氏はどうしてもこれまでにあった作品の焼き直し監督なので新しいアニメ作品を作れる気がしません。
新海誠、細田守なども自分としては期待を感じられず、どうにも暗澹たる予感がしています。
もちろん私はアニメ界に詳しいわけでもないので、ひょっと凄い新人があらわれるかもしれないし、物凄くその奇跡を願ってもいます。
ここまで全く女性監督の名前を挙げられないことももしかしたら女性監督(いやすでにおられるはずですが、凄い作品をつくられるという意味で)の輝かしい新星が現れるかもしれません。
女性監督は実写映画でもまだ日本では良いと思えることがないのですよね。申し訳ないですが。
小説やマンガであれば優れた面白い女性作家はたくさんいるのですから映画やアニメで女性監督が活躍できないわけはないと思います。
ただ、小説・マンガは個人でできるものですが映画・アニメは多数の男性を交えた集団でやっと成立するものなのでやはりそこに困難が生じるのでしょうか。女性だけで作る映画・アニメなんていうところにこだわるのも奇妙ですし。
日本のアニメ界も行き詰っているのを感じます。一つはやはり「子供向け」であることにこだわりすぎているからではないでしょうか。
日本には大人のオタクが満ちていることを誰もが知っていて20歳未満よりも20歳以上が遥かに多いのにも関わらず相変わらず子供向けを建前に制作しているように思えます。
子供が主人公であることが多すぎますし、キャラクターが偏りすぎてつまらない。昔は子供向けであっても様々な年齢層の登場人物がいたのに今は子供や若い人に限られてしまってることが作品を小さくしてしまっています。
宮崎作品の良さはそのあたりにあるはずなのにそれを見習う人がいないのですね。
富野由悠季氏が「アニメを作りたい人はアニメばかりみていてはいけない」もっと小説や音楽や色々な文化を勉強したほうがいい、というあまりにも当然なことを語っているのですね。
それでもなんとなく現在のアニメ界の若手がアニメばかり見ている気がしてしまうのはその世界観が矮小であったり現実感がなかったりするからではないでしょうか。
富野氏の描く物語は現実の歴史をもとに作られているのが判ります。それを思うと若手の作る世界は貧弱なのです。
あーやだやだ。ほんとうに「昔はよかった。今の若者は」話は嫌なのですが。
新しいアニメ世界を作ることができる新人監督あらわれよ!心から願います。