はい。世間で最終章が公開されている折、1を観ていましたよ。
この映画は以前観たはずですがよほどぼんやり観てしまったのか、ほとんど記憶に残っていなかったのでした。
といってもところどころが記憶に残っていました。
本作『ファントムメナス』はスターウォーズシリーズでもかなりの低評価のようです。
私は初作品である『スターウォーズ』を観たクチで大好きになってそこで満足してしまった系に属していて後の作品は流し見しかしてなかったので今回もう一度観てみようと思い立ちました。
といっても以前のような集中がなかなかできずやっぱり流し見的になってしまうのですが、それでも再鑑賞してみましょう。
『ファントムメナス』は『スターウォーズ』第1公開作品を観た者には嬉しい物語です。ルークの父であるアナキンが小さな男の子として登場し暗黒面に堕ちる以前の無垢な存在として描かれます。しかしジェダイのお偉方は彼の才能になにかしらの違和感を感じています。並外れている能力がゆえの小さな翳りのようなものです。
スターウォーズは上品な作品です。子供が観られる世界観の中で物語は進みます。映画なのに児童文学を読んでいるような感覚です。
表紙が厚く物語の冒頭に飾り文字がある古い書物です。
そこに描かれるのは騎士や姫君、伝説の悪魔や神や化け物や妖精たちです。
アメリカ映画の中で行われるお辞儀などの儀礼はややぎこちなく見えますが、世界各国ですでに失われつつあるそれらに人々は懐かしさを感じて『スターウォーズ』を観るのでしょう。
『スターウォーズ』はルーカスの好みらしい日本的なデザインがあちこちに見られるのも日本人ファンとして嬉しいものです。
『ファントムメナス』ではアミダラ女王の髪形にも表れています。またアミダラ女王が影武者で本人はパドメとなって自由に行動していた、という設定は黒澤明の映画『影武者』と『隠し砦の三悪人』の姫君を取り入れているようで楽しいものです。
若きオビ=ワン・ケノービを演じるユアン・マクレガーがほんとに若くて可愛いのも良いです。ナタリー・ポートマンの美しさも。
スターウォーズシリーズはこれからますます続いていくようです。一つの聖書となっていくのかもしれません。