ガエル記

散策

『Kundun クンドゥン』マーティン・スコセッシ

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すばらしい映画で悲しくもありますが何度も観なくては、と思えてしまいます。

ダライ・ラマに受け継がれていく「生まれ変わり」という考え方はとても不思議ですがある意味そうでなければならないのかもしれません。

幼い時に見いだされ教育をされるとはいってもどうしてその人が本当にダライ・ラマとなれるのか理解しがたかったのですがこの映画を観ていると頷ける気がします。

 

スコセッシによる本作は奇跡のようです。

チベット仏教の美しい世界が中国政府により侵略され破壊されていく映像は悲しく辛いものでした。

まだ小さく幼い頃の彼は元気いっぱいな男の子で屈託なく無邪気で可愛らしい。その彼が師の教えを受けて成長していきます。

チベットの人々がどんなに惨たらしい状況にあるかを聞いた若きダライ・ラマの悲嘆。

そして人々の拠り所である彼が亡命するしかなくなっていきます。

 

彼の行く末を見送る人々。

ダライ・ラマ14世は現在もなお亡命中です。彼が居るべき場所へ戻れることを願います。