年齢が上がって配役が変わりもうつまらなくなっていくかな、と思っていたのですが逆に面白くなってきました。
4話はエリザベスの夫エディンバラ公爵フィリップの母親・アリス妃殿下のお話でした。
フィリップは幼い時離別した母親をずっと否定してきたのでした。ギリシャの小さな修道院で修道女となって暮らしているアリス妃をエリザベスが引き取ろうとしても拒絶します。
しかしエリザベスはこっそり彼女をバッキンガム宮殿に移させてしまいます。
一方フィリップは王室の評判と経済を取り戻すためにドキュメンタリー番組を作ってテレビ放送することを画策するのですが、これが却ってイメージを悪くしてしまう結果となってしまったのでした。
焦ったフィリップは娘アンのインタビューを新聞に載せて挽回を試みようとします。
担当に選ばれた新聞記者は最も王室に鋭い視線を持っている青年でこのインタビューにも懐疑的だったのですが、アンはいきなり自分の代わりに祖母であるアリスにインタビューを受けさせてしまいます。
一見奇妙でおかしく見えるアリスが自分の経験を話し出すと記者は次第に身を乗り出して聞いていくのでした。
生まれつき難聴だったアリス妃はそのせいもあって人から誤解されることが多かったのです。フィリップを生んだ後、精神障害を疑われあのフロイトに診察され拷問とも思える治療をされてしまいます。
その苦難にも耐えてアリスは修道女となって生活してきたのでした。
新聞記事は彼女こそは王室の中で最も勇敢で高潔な人格者であると書き記しました。
それを読んだフィリップはこれまでの自分の不信を母に詫びたのでした。
アリスはナチスに追われるユダヤ人を救ってきた人でもあったようです。時代のせいとはいえ精神障害を疑われ惨たらしい治療を受けさせられた。
アンの機転が素晴らしい結果となり母と息子の心が救われた良いお話でした。