ガエル記

散策

『如懿伝 〜紫禁城に散る宿命の王妃〜』21

71話まで鑑賞。ここのパート、面白い!

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

 

 

寒部から送り込まれてきた香見公主のあまりの美しさとエキゾチックなダンスに皇帝は魂を奪われてしまう。

しかし香見には許婚があり彼女は無理やりその仲を引き裂かれての妃候補だったために皇帝の前で自害しようとする。

その激しさにも打たれたのだろうか、皇帝は即座に香見を寵姫に住まわせるとされる承乾宮を彼女に与える。

一部始終を見ていた妃嬪たちはこれまでにない皇帝の露わな発情に驚いてしまう。

周辺部の妃を娶ることを勧めていた皇太后、そして冷静な皇后もこの時は動揺を隠せなかった。

 

中国歴史ドラマを観ているとしばしば登場してくるのが周辺部の話です。

寒香見の出身地は「寒部」とされていますがじつは回部つまり今問題のイスラムウイグル自治区を指すのです。

香見のエキゾチックな容貌や衣装そして踊りに現れているのですがさすがにそのままウイグル自治区と名称し難いので「寒部」という仮名にしているのに違いありません。

美しい香見が皇帝に簡単になびかず寒部の食事や同族の女性にしか心を開かないのもそうした社会情勢を表しているのでしょう。

 

皇帝は執拗に異国情緒の美姫を我がものにしようとあの手この手で誘いをかけます。

その中、寵愛を失って長くなる純妃は肺の病に苦しみます。その様子に心を痛めた第三皇子は父帝に「病気の妻を見舞いもせず皇帝が妖女である寒香見に耽溺すれば清は滅びる」と嘆願します。痛いところを突かれた皇帝は激怒し純妃親子を謀反人として離縁すると罵倒します。

第三皇子と純妃は悲嘆に倒れます。

これを知った妃嬪たちは雨の中跪いて皇帝に遺憾を訴えるのです。

 

これは革命です。

このようなことが歴史上事実としてあるのでしょうか。

このドラマは破格の費用をかけたという超豪華製作ですがその大金を捻出するためには国に認められなければできないはず。

まばゆいほどの豪奢な美術を駆使したドラマですがこうした皇帝・後宮システムに対して非常に批判的な物語となっていることがにじみ出ています。

私自身皇帝や後宮に賛成する意思はないのでまったく問題はありません。

そしてついに革命が起きてしまいました。

しかもウイグル自治区まで関係してくるという中で。

 

若く美しい寵姫もやがては飽きられ見捨てられます。自分の妻たちが雨の中跪き訴えていると聞いても皇帝は怒りを覚えるだけです。

 

さてどうなりますか。