なんのきっかけだったのかもう忘れてしまいましたがずっと気になっていた映画作品でやっと観ることになりました。
ネタバレしますのでご注意を。
ドイツのとある高校の一クラスで一教師が独裁政治とはどういうものかを生徒たちに体験させるという実験のドラマです。
その原案となるのは実際に1960年代にアメリカのとある高校で実際に行われた実験なのですが「アメリカでドイツナチス政権を体験する実験をドイツで映画化する」というある意味被虐的な映画です。
つまり大日本帝国軍が行った暴虐を中国の授業で芝居にしたという実話があったとしてそれを日本で映画化する、というようなものです。
本作はドイツで大ヒットしたというのですが日本で上に書いた映画を作ったとして大ヒットするとは思えない気がします。
とはいえ日本映画ではあの恐ろしい連合赤軍事件を劇中劇として映画化した『光の雨』があります。
私はとても面白い、と評価していますがこれが大ヒットしたという話は聞いていません。日本人はこの手の話に興味が薄いのでしょうか。
そもそも日常的に洗脳されているから洗脳実験映画など当たり前すぎる、ということなのでしょうか。
洗脳されるなど日常茶飯事なのでしょう。
とにかく本作はそうした実験事実をもとにした実験映画です。
出来栄えとしてはもうほんとにそのままそのとおり、という感じでドイツ映画のイメージ通り重く暗い仕上がりとなっています。
大衝撃、という感動は味わえませんでしたが気になっていた映画を一つ消化できてよかったです。