ガエル記

散策

『青天を衝け』NHK大河ドラマ その2

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『青天を衝け』ほんとうにめずらしく日本ドラマに感心しています。

大河ドラマは基本戦国時代の武士を主人公にしたものになりがちなわけですが今回の渋沢栄一はかなり豊かであるとはいえ農民でしかも米作に向かない土地の為に藍玉作りを主とする農家の生まれ育ちである、という設定(というか事実なのですが)はとても興味深いものです。

養蚕と藍を作る様子を観るのが面白いです。

また第2話で五穀豊穣を祈る獅子舞を栄一が躍る場面は印象的で詩的でした。

 

前作品の『麒麟が来る』は斬新な衣装デザインが話題となりましたが本作は藍染めが題材となっているせいもあって衣装や調度品までがそのまま藍染めで全体に青色がかっているのがまた綺麗だというわけです。

 

第3話の冒頭も藍染めの場面が美しい。

栄一青年(まだ少年か?)は眉間が開いていて見ててほっとします。眉間にしわが寄るのはいけない、と眉間じわ俳優&監督である伊丹十三氏が教えてくれました。(氏も教えてもらった、という話なのですが)

 

また農民の話だからこそ身分差別男女差別の疑問も生まれてきます。

尚且つ物語に徳川家の存亡も絡ませて時代を説明していく上手い構成です。