ガエル記

散策

『知られざるマリリン・モンロー 残されたテープ』エマ・クーパー

昨日に続いてマリリン・モンローのドキュメンタリー映像を観ている。

この映像作品について感想を述べたいというよりマリリン・モンローという人についてもう少し考えてみたかった。

といってもそれはとてもうんざりすることだ。

時代が産んだおぞましいなにかだ。

それは今でもなくなったわけじゃないけど少しずつ変化していき現在様々に暴露され批判されている。

先日観た『世界で一番美しい少年』もまたその一つだった。

美しい容姿を持ってしまった純朴な少年が美のアイコンとして映画作品にしたヴィスコンティはその映像の中で未成年でまだおどおどとしているビョルン・アンドレセンを冷たくあしらっていた。「もう年を取りすぎて美へ損なわれたね」という言葉がまったく興味が失せたことを示していた。

彼の場合はマリリンとは真逆にあっという間にカリスマ性を失い見捨てられた存在となり皆に忘れられた。しかしそれもまたひとりの男性にとって人生を破壊されたことでもあった。

マリリンは徹底的に利用され利用され利用されたぶん亡き者にされた。しかも政府に。

そのどちらがより良かったのか?

考えても仕方ない。

 

幸福になりたいと願う人がいてそれを利用しようとする人がいる。

それはいつでも変わらないんだろう。