二巻から書いていきますが実際は面白すぎてずっと先を読んでいます。
あまりにも素晴らしく好きになりすぎてわくわくときめきが抑えきれないほどになっています。そもそも『封神演義』が好きだったのですからこの世界に惹かれているのでしょう。
妲己は怖すぎますがそれもこの物語の重要な因子であります。
ネタバレしますのでご注意を。
突如現れた雲中子。番兵たちが取り押さえようと捕縛して連行しようと踏ん張っていたら柵を捕縛していたという幻術であった。
雲中子は紂王と会い高峰から朝歌を見ると宮殿にただならぬ妖気が立ち上っているのでこの妖を取り除くために参上しました、と申し上げる。そして魔除けの木剣を掲げ「この宝剣から出る神通力でどんな魔物も動けなくなりまする。これを分宮殿におかけください。これを見て動けなくなったものが魔物です。そのものをこの宝剣で打つだけで魔物は死にまする」と言うのだった。
疑う紂王の前で雲中子は宙に浮いて見せた。
宝剣が分宮殿に吊るされると妲己は苦しみ始めた。
妲己は紂王にその宝剣は呪いがかかった邪剣だと言って外させた。魔力を奪われ異様な姿になりかけた妲己だったがたちまちもとの姿に戻ってしまう。
妲己と紂王は再び享楽にふけるのだった。
紂王を貶めていくのは妲己と諫大夫のふたりくらいで他の大臣は殆ど紂王の変化に戸惑い怒りなんとか元の良い王に戻って欲しいと願って行動しているのだがなぜかどうしてもそれができない。
これを見ていると今現在の世界もあまり変わらないのかもしれない、と思ってしまう。
政治が良くない、政治家が良くない、このままでは社会が破壊されてしまう、と多くの人が苦しみ何とかしたいと思っていてもなぜかこの「悪」を取り除くことはできない。
それは何故なのだろうか。
今現在の「妲己」はなんなのだろうか。
妲己は次々と拷問器具を作り出し邪魔になる人物を陥れていく。
そして皇后にも酷い拷問をするように紂王をそそのかすのだ。これらのことにも人々が疑惑を持ちながらも抗えない。こうした逸話にも現在の出来事と重ね合わせて考えてしまう。
そんな中で意志を持てる者の一人が黄飛虎だ。
(フジリュー『封神演義』でもかっこいいキャラでありましたね)
父・紂王に殺されそうになった二皇子を救おうとする姿は立派。
そして強風にまぎれて二皇子を救った胡崇の雄姿よ。
さて忠臣・商容が柱にぶつかって自死し(なぜ柱にぶつかって死ねるのか)厄介ごとが減った紂王だったが拷問で死んだ皇后の父・東伯侯が怒って朝歌に兵を向けるのではと恐れ始める。
諫大夫・費仲はそれだけではなく八百諸侯が東伯侯に味方すると心配した。そこでそれより先に四大諸侯を皆殺しにしましょうと進言するのだった。
この意見に妲己も喜んで賛同した。
西伯侯姫昌は占術を得意とした。
そこで朝歌に赴く前に占うと不吉な卦が出た。
この旅は不吉な旅で姫昌は七年間幽閉される、と出たのだ。
そこで姫昌は家族にそのことを話し「自分が幽閉から解かれるまで誰も朝歌に来てはならぬ」と告げた。そして長男の邑考によくよく言い含めた。
姫昌には正室のほかに二十五人の側室がおり九十九人の子どもがいた。(すごすぎ)
姫昌は占いによると「百人の子どもがいなければ不幸になる」と卦が出たのだ。姫昌は子作りに励んだが九十九人以後子どもはできなかった。
姫昌が旅の途中で占いをすると「天から子供を授かる」と出た。これで百人目のこどもができることになるのだ。
雷雨の後、姫昌は森の中で赤子を拾う。
姫昌はその子を第百子とした。
しかし赤子の世話をすることができない。その時雲中子が現れ「七年間この子を預かりましょう」と姫昌に告げる。
そして赤子に雷震子と名付け去っていった。
長い道のりを経てついに姫昌は朝歌に到着しこれで四大諸侯が集まった。
再会の酒宴を催している際に南伯侯鄂崇禹が北伯侯崇侯虎を罵り始めケンカとなってしまう。
残る二人がこれを止めたが崇侯虎は怒って宴席を抜ける。
残った三人が飲みなおしていると姚福という男が現れ紂王に起きた昨今の事実を話し出す。
三人の諸侯らはこれを聞いて紂王を弾劾すると決意した。