『三国志』再読を終えて次は・・・と映画やドラマ鑑賞したくなるものを探しまわったのですが何も見つけきれず結局マンガ読書を続けることに。
本作『ケルン市警オド』は初読書になります。
少し前に購入していたのですが横山光輝作品読書にはまっていたために御預け。やっとページを開くことになりました。
ネタバレしますのでご注意を。
予想以上期待以上におもしろく一巻目を読む。
『エロイカより愛をこめて』エーベルバッハ少佐を彷彿とさせる市警オドである。
といってもそのままではなくもっと繊細で体力には乏しく経験値もまだまだという感じなのが楽しい。
生真面目な先輩にちょっとズルっこい後輩といういつもの青池作品らしいコンビネーションも愉快である。
青池マンガは主人公だけでなく脇役はもちろんちょい役さえも個性が描かれているのでじっくり読まないといけない。気が抜けないおじさんおばさんが多すぎる。読み飛ばせないのだ。
しかもなんといっても惹きつけられたのはオドが潜入する修道院での怖ろし気なミステリー。
私は映画『薔薇の名前』が好きすぎで「ああ、この映画が連続ドラマ化されないかな」と嘆息していたのだけどまさか『市警オド』がそれだったとは。
こういう雰囲気が好きである。
修道院に潜入したオドと怪しげな僧侶たち。
楽しい!
ところで本作『ケルン市警オド』は2016年からの執筆と記されている。
ざっと計算して青池氏68歳からの連載作品になるのだけど(間違いだったらすみません)68歳でこのマンガ力、というのは物凄いことではないだろうか。
逆に失礼になるかもだけど本作青池氏のこれまでの作品の中でも一番充実して面白いと少なくとも一巻を読んで思ってしまった。
いや、ちょっと言い過ぎか。
しかしパワフルなのだ。
ストーリーも絵も力強く美しい。
とにかくオドがかわいい。
これまでもずっと青池作品好きだったけど一番これが好きな気がする。