9・10巻です
ネタバレします。
呂布は悲しい。
どこへ行っても悲しい。それはわかった。
そして天子・劉協は曹操の手に落ち許都へ遷都する。
呂布は玄徳のいる徐州下邳城に迎え入れられる。
ふむ。あの張飛が泥酔して城を奪われてしまう大失敗の箇所だが、こちらでは泥酔ではなく陳宮の策略と呂布の力で追い払われ泣く泣く義兄たちの元へ行く。
関羽は怒るが玄徳はそれを止めて呂布に降ってしまおうと言い出すのである。
呂布に降った玄徳はさらに呂布に追い出され小沛へ行くことになるが食べ物もなく腹ペコになった玄徳はすっかり意気消沈してしまうのだ。
ところがここで張飛が呂布の持ち馬を奪い取ってきたのを見て「乱世ってとこは借りちまった者勝ちなんだな」と急に元気を出す。
「全部そろってる所はどこか」と問う玄徳に関羽は「曹操の所以外にござるまい」と答えた。
こうして玄徳は曹操に相まみえることとなる。
狩り場で曹操と賭けをした玄徳は混乱して気絶してしまう。
曹操は兵馬と兵糧を与えて徐州を奪回せよと命じ劉備に予州を与えるとした。
曹操は荊州宛城へと赴き張繍の降伏を受諾しそこで鄒氏と情欲の夜を重ねる。
その間に賈詡の策略で忠義の将・典韋は殺され曹操の長子・子脩は曹操を脱出させるために命を落としてしまう。
横山版では鄒氏が奏でる楽曲を聞いているだけの描写との違いよ。
一方典韋の活躍はあまり描かれなかったと思える。
玄徳が意気消沈した後で曹操の意気消沈も描かれていて面白い。
意気消沈の種類と度合いが違いすぎるのも面白い。
袁術の勢力は次第に衰え真夏の暑さの中で血反吐を吐いて病死した。