15・16巻です。
ネタバレします。
『三国志』ビジュアル的には横山版しか知らない自分が一番驚いたのは趙雲かもしれない。
曹操美形なのは同じだし玄徳はむしろ文献で知った通りなのでいいのだけど趙雲は実は美形と聞いてはいたもののあまりの違いに戸惑った。
しかもこの巻で目が見えなくなっている。どうなるのだと思いきや玄徳と出会うことで玄徳は趙雲を見て言葉を聞いて元気を取り戻し趙雲は目が見えるようになる、という互いにとって希望ある結果になる。
周瑜公瑾は孫策の元へ戻り孫策を次代の王として仕える意志を告げる。
孫策は父の墓前へひとり参拝に向かうが途中許貢の遺児・家臣とその刺客に毒矢を射られ刺客は皆殺しにするも傷を負って戻る。
しかし毒矢の毒は孫策の身体を蝕んでいた。孫策は周瑜に抱かれ弟・孫権の目前で死に絶える。
そして驚き第二弾・袁紹。
こちらは比較とかではなくとにかくびっくりだ。
登場した時は体格はがっしりとした貴公子然とした様子なのに妙におどおどした気弱だったのがとんでもなく膨れ上がった肥満体となりそれと同じように気性もゆったりと余裕のある王者の風格、というのか以前とは真逆、以上の規格外の人格になってしまう。
許都では関羽が昔の馴染みを集めて大論争を繰り広げる。
最初危ぶんでいた荀彧も論争を目の当たりにして興奮。
そこへ曹操も参入して檄を飛ばした。
それを聞いたモンゴルの若者の感動に関羽は涙した。
官渡の戦いは長期戦となりしびれを切らす者が出てきた。
曹操は許都から戦場へと帰還し戦いを再開した。
曹操の奇襲を許した袁尚袁譚は兄弟争いをするがそこへ登場するのが父王・袁紹だった。
袁紹と曹操の形而上学戦と称するしかない不思議な世界観が展開していく。
袁紹が祝の歌に身を委ねているあいだに曹操は袁紹軍の奥深く食糧基地を焼き払い青州兵・黄巾の子らを率いた。
そして袁紹は最期を迎える。