ガエル記

散策

『セメタリー・ジャンクション』 リッキー・ジャーヴェイス/スティーヴン・マーチャント

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ネットフリックス、さんざん掘りまくってもなかなかこれというのが見つからない中でのチョイス。

悪くないイギリス映画でした。

 

70年代イギリスの田舎町の若者を描いた映画。どうしようもない男三人組のよくある田舎者話ですがついつい観てしまう内容でした。

主要メンバーはまったく知らないメンツですが嫌な役をレイフ・ファインズマシュー・グードが決めてくれています。このあたりがイングランド風味。

ジュリーのお母さん役にエミリー・ワトソン

 

さてネタバレしますのでご注意を。

 

 

本当に思いきりの田舎若者ネタ物語なのでした。

地方の小さな町では若者は高校卒業すると工場で働くしかない。主人公フレディの父親もそれで一家の生計をたててきたのだけど若いフレディはそんな人生を疎んで保険会社に入社する。

悪友のブルースは工場で働きスノークは小さな駅で働いて時期駅長を狙う。

三人はもめ事を起こしては警察に捕まるのが茶飯事になっている。

しかしこのままではいけないとフレディが突然明日町を出ると宣言する。

 

そんな男たちの話だけどこの中に女性問題が投入されていきます。男たちにも夢がないけど女たちはその男の下でじっと耐えていなければならない。

フレディの子供時代のガールフレンド・ジュリーは彼が務め始めた保険会社の社長の娘であり次期社長と目される有望社員でハンサムなマイクの婚約者でもある。

フレディは田舎町で財を成した社長に憧れながらその夫人が夫にお茶を淹れてもありがとうの言葉もないのを見、保険会社の仕事内容に失望していく。そしてジュリーがカメラマンを目指していても父親や婚約者が女性にそんな仕事を認めないことを彼女に伝えて一緒にこの町を出ようと誘うのだ。

 

映画のラスト。悪友二人は町に残ることを決意し、フレディは駆け付けたジュリーと共に列車に飛び乗る。

 

なんとも青春映画の鉄板です。実際の困難はこの後なのでしょうけどそれでもやはり田舎町から飛び出すのは難しいのでしょう。

誰かが死んでしまうとかがなく、皆がそれぞれの未来へ動き始める、というのは凄くいいことだなと改めて思いました。

 

ダメそうなスノークが実は歌が上手い、というのはいいですね。ジョークは最低だけどwしかも彼がこの映画の監督のひとりなのですね。

ブルースにはハラハラしましたがこれから彼にも良い人生がきっと築いていけると希望します。

 

ケンドリック夫人も人生はまだまだこれからです。彼女もこれからやりたかった仕事を始めるのではないでしょうか。

 

こじんまりした映画でしたがとても良い作品です。