ガエル記

散策

『如懿伝 〜紫禁城に散る宿命の王妃〜』16

52話まで鑑賞。

陰惨。

 

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

 

結局後宮とか無理だってことですよ、と広報しているドラマなのやもしれぬな。

毛沢東万歳ですわ。

 

こんなに皆でよってたかって殺し合いしているのではたまりません。後ろ盾がなければどうしようもなく寵愛などという不確実なものを頼りにするしかない世界。どんなビジネス街よりハードな戦いを覚悟しなければならない。

 

まだ単純で面白かった前半の攻防はより複雑になる一方全体に捨て鉢でもあり厭世観が漂う。

皇帝自身がすっかり勢いを無くし愛情よりも女性にうんざりしている感がにじみ出ています。もはや皇太后から「もっと子造りを」と責められいやいややってるように見えてきました。

 

衛嬿婉はまだまだ煮え切らず物足りない。

嘉妃はもう追い詰められ以前の悪の仮面が剥がれ落ちそうだ。

そしてとうとう玫嬪は破れかぶれ状態になって死罪となる。

全体が腐りどろどろになっている様子。

やっと子供が持てた舒妃からは生まれたばかりの赤子を取り上げ会わせることもしないというこの非情さがダメなのだと皇帝にはわからない。

 

源氏物語でも明石の君から赤ん坊を取り上げ紫の上に育児させるエピソードの惨さに源氏の冷淡さを感じたけど(そこだぞおまえの人間性は)我が国の女性は文句言わないのには逆にがっくりくる。言えよ。

 

気になるのは宦官・進忠のねっとりとした悪党ぶり、いいのかあれは?いやいいけど。

 

沈鬱なパートです。