ガエル記

散策

女性

もうひとつの『サラ、神に背いた少年』そして『いつわりの祈り』

headlines.yahoo.co.jp よく「これは誰かが代わりにい書いたんじゃないのか?」みたいな疑惑が起こったり問題になったりすることがありますが、まさしくそう思われそうな話なのにもかかわらず誰もが信じてしまった、のでしょうか。 上にあげたような金髪の少…

『アンダン ~時を超える者~ 』

www.amazon.co.jp アマゾンプライムにて鑑賞。吹替で観ましたが字幕もあります。 とんでもないことが起きた時に時間をさかのぼって出来事を変えてしまう、という話は数えきれないほどあるけどその発想自体は好きではないです。 しかしそれでも作品が作られて…

『17歳の肖像』ロネ・シェルフィグ

「これは絶対観て欲しい映画」というお勧め文を見たのでまったく知らなかったのですがレンタルしてみました。 2009年のイギリス映画でかなりの受賞やノミネートをされた作品でもありました。始まってしばらくあまりにも普通の女学生物語だったのでいささか驚…

『サスペリア』(2018)ルカ・グァダニーノ

ダリオ・アルジェント『サスペリア』のリメイク作品ですが、えげつなく凄い映画でした。 ネタバレですのでご注意を。 リメイク、と聞くと前作より劣化したものがほとんどという印象があるものですがこの作品においてはそれは当てはまらないだけでなくリメイ…

『サスペリア』(1977)ダリオ・アルジェント

再鑑賞です。 昔見た時よりも今観て「これ凄いのでは」と思えてしまう作品です。 ホラーというカテゴリですが極めて独特で恐怖というより製作者が気が狂ってる(誉め言葉)としか思えません。 ヒロインのスージー・バニヨンを演じるジェシカ・ハーパーが日本…

『美しい絵の崩壊』アンヌ・フォンティーヌ

アマゾンプライムにて鑑賞。原題は『Two Mothers』レズビアンなのでは?と言われてしまうほど仲が良く、少女時代からの友情を互いが結婚しそれぞれの息子が成長してからもなお離れることのない二人の女性の物語です。 ネタバレです。 美しい海辺での夢のよう…

樹村みのりが描く女性たち

樹村みのり、というマンガ家の名前を私はこれまでそれほど口にしないできました。 彼女の作品を知ったのは私が中学が高校時代か早い時期だったのですがその頃夢中だった萩尾望都や竹宮惠子さらに新しく出現した吉田秋生に比べると絵柄も古く内容が堅苦しく思…

『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』 スティーヴン・スピルバーグ

報道は政府のためにではなく国民の知るためにある。 そして裁判は報道の自由の勝利を明快に下す。 地方紙ながら記事の高い水準を自負するワシントンポスト。夫の自殺によって発行人の席に座ることとなった妻のキャサリン。当時、女性がそうした地位に就くこ…

樹村みのりを読まねば

www.amazon.co.jp いつものように映画を観て感想を書こうと思っていたのですが、ツイッターで「樹村みのりの作品」について書かれていたのを見かけて急に心が動いてしまいました。 樹村みのりのコミックスは何冊か持っていますし大好き、しかも年を経るごと…

『サーミの血』アマンダ・シェーネル

とんでもなく心に食い込んでくる映画でした。あっという間に観終えてしまった気がします。 女性主人公クリスティーナという名前は偽物で本当の名前はエレ・マリャである彼女はスウェーデン人として生活をしてきたのですが本当は「サーミ人」でした。 かつて…

『女囚701号/さそり』伊藤俊也

ひたすらナミ役の梶芽衣子が美しくかっこいい映画です。 この作品、今作ることになったらどうなってどう評価されるのだろうと思ってしまいます。 女性の性を徹底的にいたぶり見世物にしている映像であるには違いないのですがそれと同時に女性を賛美し敬意を…

『新聞記者』藤井直人

レンタルDVDにて鑑賞。 難しくて2回観ました。DVDの良いところですね。 さて2回観たからといって理解できたわけではありませんが、それでも少し咀嚼できたようです。 まず第一には噂に聞いてはいましたが、昨今話題になった事件のあれこれを取り混ぜて現政…

『レベレーション』5 山岸凉子

年末に購入して読みました。一年に一度クリスマスに読める山岸凉子マンガ『レベレーション』は楽しみです。 が、内容は想像していた通りですが大変辛いものです。 ジェンヌ・ダルクが華やかに活躍できたのは一時期だけで他はひたすら苦渋の日々です。 山岸凉…

『わが谷は緑なりき』ジョン・フォード

宮崎駿アニメ作品『天空の城ラピュタ』を知っている人はこの映画が濃く影響していると感じるでしょう。 登場人物の善良さにも感じます。 冒頭のよくとおる呼び声がラストに関係してきます。炭鉱で働く村人が歌うことが好きで歌声が素晴らしい、ということに…

『いだてん〜東京オリムピック噺〜』

脚本/宮藤官九郎ですが、私はとにかく明治~昭和前期が舞台になるということで期待大でした。特に最近気になっている226事件が扱われているといいなというような関係ない部分に注目していたのですが、ドラマが始まってしまうと思った以上に面白く毎週楽しみ…

『愛という名の支配』田嶋陽子

この本に書かれている田嶋陽子さんの考えは全て同意するもので少しもぎょっとするようなことではありませんでした。 なのでこの本の内容を逐一取り上げて感想を述べる必要はない気がします。私は全て納得しました。 この本に違和感や反発を覚えるのは田嶋氏…

『アパートの鍵貸します』もういちど

もう一度書くことになる、と言ってしまったのですが持ち越したくないので今日中にもう一度書いてしまいます。 あの後、『アパートの鍵貸します』全部観終わりました。観終わって思ったのは「あれ、前半までしか観てないと思っていたけど以前全部ちゃんと観て…

『アパートの鍵貸します』ビリー・ワイルダー

名作映画、と言えば必ずタイトルがあがってくるであろう一作だと思うのですが、私はどういうわけだか何度も挑戦しているのになぜか前半で興味を失って後半までたどり着けないでいます。 とにかく上司の浮気のために自分のアパートを貸す、というのがあまりに…

『ウィンド・リバー』のコリーは『モヒカン族の最後』のホークアイ

最近にしては珍しく二度観てしまいました。 腹の底から唸り声をあげて訴えるような凄みのある映画です。この苦しみがわかるか?どうすればいいんだ?どうすれば? 何もかもが悲しくてやりきれない映画です。 怖ろしい土地に住む主人公の男と都会から来た美人…

『ウィンド・リバー』テイラー・シェリダン

昨日観た『ジェフリー・ダーマー』のジェレミー・レナーに惚れ込んでしまっての本作です。いやジェフリーが本作主人公になるとは思えませんが、あの映画もまた本作も自分の思い通りにはならない人生の過酷さを見つめた作品であると思えます。 この映画は単な…

「男女を恋愛不全にするアニメでいいのかって話です」

一昨日と昨日の記事に画像つけてみました。 文章はそのままです。 先日岡田斗司夫さんのニコ生放送で過去動画を流されていたのですがその中で「ロリアニメは女性を恋愛不全にさせる」という定義が示されていてそれに続く説明を興味深く聞きました。ここでい…

「ロリアニメは女性を恋愛不全にするか」Ⅱ

1971年にテレビ放送されたアニメ『ルパン三世』の峰不二子と1973年アニメ『キューティハニー』が現在のロリアニメと言われる幼女向けアニメの元祖であると思っています。 かつて他のアニメ作品に登場する女子はあくまでも主人公男子の介添え役か男性作家が女…

「ロリアニメは女性を恋愛不全にするか」Ⅰ

先日岡田斗司夫さんのニコ生放送で過去動画を流されていたのですがその中で 「ロリアニメは女性を恋愛不全にさせる」 という定義が示されていてそれに続く説明を興味深く聞きました。 ここでいう「ロリアニメ」というのは幼女向けに作られた可愛い女の子が出…

『レベッカ』のレベッカと『ツイン・ピークス』のローラ 2

昨日の続きです。違う話になりますが。 誰からも心底愛されてしまう美しい若い女性。そして溺死体で発見される、というふたつの共通項はなかなかないのでは、とは思いますがだからといって『ツイン・ピークス』が『レベッカ』のパクリとは誰も言わないでしょ…

『レベッカ』のレベッカと『ツイン・ピークス』のローラ

人生にはいろいろなきっかけがあるものです。 先日ヒッチコックを紹介する番組の中で初期の作品『レベッカ』が出てきました。これは監督の渡米第一作作品で1940年の製作となっています。 実はこれ私、何度か見ようとしたのですがもともと原作小説が大好きで…

『女王陛下のお気に入り』ヨルゴス・ランティモス

見るもおぞましい宮廷映画、と言うべきなのでしょうか。 豪華絢爛な衣装、奇怪なかつらや化粧に彩られた貴族という名前の醜悪な生物たちの物語でした。 さまざまに従来の貴族物語、宮廷絵巻という特に女性にとって憧れの世界がこうまでグロテスクに描かれた…

肩書より個人でいたい

30代や20代後半の日本人の女性で自分のことをオバさんという人いるけど、オバさんの力量も魅力もない若造が自分をオバさんと呼ぶのは傲慢であるだけでなく、女の価値を年齢で図るバカ男目線に媚びているアホですと宣言しているわけで、いいかげんやめた方が…

『大家さんと僕 これから』矢部太郎

矢部太郎さんの『大家さんと僕』『大家さんと僕これから』読み始めると夢中になって読んでしまう不思議なマンガです。 大家さんと僕とのちゃーんが可愛いのです。 それにしても物凄い技術で描きこまれたマンガを瞬間で読み飛ばしてしまうのに、まるでラクガ…

『[月因]脂扣(ルージュ)』關錦鵬(スタンリー・クワン)

この映画の情報やレビューなどを見ようと思って検索しても自分自身の過去ブログが先だって出てきてしまいどうも悲しいです。もっと皆さんこの素晴らしい映画を観ようではありませんか。 ちなみに私が持っているDVDは2002年に買ったものですが、今amazon見る…

孫娘がいらない人と手をつなぐ人

読売新聞を購読しているのですが、いつもおかしく面白く思うのは「人生案内」という悩み相談の中でされる問題提議を同じ紙面の別の記事でサポートする、というのをいつもきっちりとられていてバランスを保たれていることです。 これはもう長い間読んでいるの…